呼吸するだけの体幹トレーニング!? インナーマッスル・腹横筋の鍛え方
加齢とともに気になるぽっこりお腹。どうしたら改善できる?
頭と両腕、両足以外の胴体部分を「体幹」と言いますが、体幹には体を支えるための骨とさまざまな筋肉があります。お腹や背中の皮膚に近い表層部の筋肉は「アウターマッスル」、深層部の筋肉は「インナーマッスル」と呼ばれます。
「腹筋が割れている」という表現がありますが、鍛えられたアスリートの腹筋がまるで割れているように見えるのは、アウターマッスルである腹直筋によるもの。これに対して、ぽっこりお腹や姿勢の悪さなどは、インナーマッスルである腹横筋が大きく関連していると考えられています。腹横筋は体幹部を支えるコルセットのような役割を果たしている筋肉です。今回は、この腹横筋の詳しい役割と、無理なく効果的に鍛える方法をご紹介します。
姿勢改善・腰痛予防にも有効! 腹横筋を鍛える効果
不安定な場所でバランスを取るには腹横筋が重要な役割を果たす
腹横筋の働きが弱くなると、ちょっとしたバランスの変化についていけなくなったり、普段の姿勢が崩れたりしやすくなります。腹部のコルセットとしての働きが失われ、ぽっこりお腹をつくり出す一因ともなりやすく、お腹の底で支える骨盤底筋郡にも影響を及ぼして尿漏れなどにつながることも考えられます。
腹横筋は体幹の深層部にあるため、なかなか意識しにくい筋肉ですが、日頃からエクササイズを行うことで
- 骨盤が落ちて背中が丸まった姿勢の改善
- 姿勢が崩れることから起こる腰痛の予防
- お腹に力が入ったときの尿漏れなどを予防
ドローインの効果的なやり方……腹横筋を効果的に鍛えるコツ
仰向けに寝て行うドローイン。息を吐くときにお腹を床につけるイメージで行おう
ドローインとは呼吸をしながらお腹を凹ませるだけの、シンプルなエクササイズです。仰向けに寝た状態でも立った状態でも行うことができます。寝た状態であれば膝を軽く曲げて、鼻から息を吸うときにお腹をふくらませ、口から息を吐くときにおへそを床に近づけるイメージで腹圧を高めるようにして凹ませます。立った状態であれば息を吸うときに座ったときと同じようにお腹をふくらませ、息を吐くときにお腹と背中をくっつけるイメージで凹ませるようにします。このエクササイズを繰り返すことで腹部の深層部にある腹横筋を刺激し、鍛えることができます。
ドローインを続けて行っていくと体幹が安定し、気になっていたぽっこりお腹も少しずつ解消していくことが期待できます。正しい動作を習得して、ぜひ続けて行うようにしてみましょう。