体脂肪を減らす方法は?内臓脂肪を放置すると生活習慣病の原因にも
体脂肪は脂質よりもむしろ糖質の過剰摂取が原因となりやすい
特に内臓脂肪は加齢によってつきやすくなることが知られています。内臓脂肪をその放置すると、生活習慣病のリスクも高まるため注意が必要です。女性であれば閉経後のホルモン分泌に変化が現れること、男性であれば筋肉量が落ちて基礎代謝が低下することなどがその要因として挙げられます。
体脂肪という言葉からは脂質の摂りすぎが原因じゃないかと思われがちですが、脂質よりもさらに体脂肪となりやすいのは糖質の摂りすぎによるものだと言われています。体脂肪を減らすためには「摂取エネルギー<消費エネルギー」となるように、過剰なエネルギーを体内にため込まないようにしたいところですが、ついつい食べすぎたり、運動不足の生活を送っていたりすると脂肪が蓄積されていくということになります。
体脂肪を減らすための糖質制限は危険? 筋肉量も減りリバウンドしやすい体質に
過剰な糖質が原因で体脂肪が蓄積されるのであれば、糖質を減らせば体脂肪も減るのでは?と考えるのはごく自然なことです。しかし極端な糖質制限を行ってしまうと、体を動かすエネルギー源が不足し、筋肉を分解してエネルギーを確保する筋肉の分解(カタボリック)状態が起こります。糖質中心の食生活を送っていた場合は、多少糖質を控えめにしても問題ありませんが、糖質をまったく口にしないとなると筋肉までやせ細ってしまい、結果的に基礎代謝が低下して体が小さくなり、貧相な印象を与えかねません。また極端な食事制限は一時的に体重を減らすことができても、筋肉量も減り基礎代謝も落ちてしまうため、その後リバウンドを起こしやすいと言われています。
体脂肪を選択的に減らしたいと考えるのであれば、何を食べないかよりも、何を食べるかという視点で食事を見直すことが大切です。
筋肉量を減らさずに体脂肪を減らす方法・摂取タンパク質量の目安
筋肉量を減らさないために必要なのは、筋肉のもととなるタンパク質です。1日に必要なタンパク質量は性別や活動量などにも影響されますが、体重1kgあたり0.9~1g程度を目安とし、年齢が高くなるほどややタンパク質を多く摂ることが推奨されています。体重60kgの人であれば、タンパク質54~60gを目安に摂るとよいということになります。タンパク質は三食にわけてバランス良く摂ることが基本です。朝食はタンパク質をほとんど摂らなかったから、その分夕食に朝食分とあわせて摂ろうと思っても、一度に摂取できる量には上限があり「まとめ食べ」ができません。主なタンパク質の含有量を挙げます。
- 肉類、魚介類(約100g程度=手のひら片手分)=約16~20g
- 卵1個=約7g
- 牛乳、豆乳コップ1杯(約200ml)=約6~7g
- 納豆1パック(約50g)=約8g
- ギリシャヨーグルト1個(約100g)=約8~10g
■参考書籍
- 「眠れなくなるほど面白い内臓脂肪の話」栗原 毅監修/日本文芸社