賞味期限とは食品の「品質が変わらずに、おいしく食べられる期限」のこと。消費期限と異なり、賞味期限切れの食品は、すぐに安全性に問題が出るわけではありません。フードロス削減のためにも大切な食材は廃棄したくないもの。

今回、All About編集部が実施したアンケートをもとに「賞味期限切れのレトルト食品、いつまで食べられると思いますか?」の回答結果を発表します。また、傷んだレトルト食品を食べてしまった時のリスクや対処法を医師の立場から解説します。

※アンケートは全国各地500名を対象に実施
※男女比:男性 162名/女性 331名/回答しない 7名
※年齢比:10代 7名/20代 121名/30代 150名/40代 139名/50代 64名/60代 18名/70代 1名
※アンケート実施期間2021年8月17日~8月22日
 

約1割が3か月以上過ぎても食べられると判断

「賞味期限切れのレトルト食品、いつまで食べられると思いますか?」のアンケート結果は以下の通り。
「賞味期限切れのレトルト食品、いつまで食べられますか?」の結果

「賞味期限切れのレトルト食品、いつまで食べられますか?」の結果


最も多かったのが「臭いをかぐなど確かめてから」の19%。続いて「1か月後」18.8%、「1週間後」が16%という結果となりました。「それ以上」との回答も10.8%を占める結果となっています。

また「その他」と回答した人の中には「期限までには食べきる」「買わない」などの意見が寄せられました。

〇「1週間後」と回答した人の意見
・ちょっとオーバーくらいは大丈夫そうだから。(女性 40代)
・1週間以内で食べなければ捨ててしまうと決めているから。(女性 20代)

〇「それ以上(3か月以上)」と回答した人の意見
・火を通せば大丈夫だと思います。(女性 30代)
・基本、備蓄食品であるので年単位でもいけると思う。(女性 50代)

長期保存が可能なレトルト食品なだけあって、全体に賞味期限を過ぎてもある程度は安心と考えている人は多く、どれくらいのリミットを設定するかは個人の経験則による部分が大きいようです。
 

袋の破れに注意! 賞味期限切れのリスク

では、賞味期限切れのレトルト食品を食べる場合、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。

レトルト食品には、アルミ箔をラミネートした不透明パウチや透明フィルム容器があります。ほとんどが空気を通さないので、缶詰と同じと考えられていますが、保存状態によっては容器が傷んでいて、細菌やカビが混入して、繁殖する可能性があります。

混入した細菌によっては嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が見られますし、ボツリヌス菌やウェルシュ菌など、空気のない所で増殖する細菌も存在します。

これらの菌は加熱した状態でも「芽胞」といって、菌が加熱に耐える状態になるために、製造過程に侵入すると問題になります。

ボツリヌス菌の毒素を含む食品を摂取すると、8~36時間で、吐き気、嘔吐や物が二重に見える視力障害、話しにくい言語障害、物を飲み込みづらくなる嚥下障害などの症状が現れるのが特徴で、重症になると、呼吸麻痺によって死亡することも。

ウェルシュ菌の場合は軽症が多く、腹痛と下痢が主な症状。製造過程、保存状態に問題がなければリスクは少ないとはいえ、容器や賞味を考えると賞味期限を守るほうが望ましいといえます。
 

もしものときの対処法は?

腹痛と下痢で数日のうちに良くなる場合もあるので、その場合は水分摂取で様子を見ることになります。特にウェルシュ菌では軽症例が多いですが、すべてではないので、下痢がひどいとき、腹痛、下痢以外の症状があれば医療機関を受診したほうがいいでしょう。

菌によりますが、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状がひどい場合は、医療機関で抗菌薬などを内服することで良くなることがあります。ボツリヌス菌の可能性があるときには、重症化するリスクが高いので医療機関を受診しましょう。

レトルト食品の容器が膨らんでいる、変色している、開封時に異様な臭いがあれば、食べないようにすることが大切です。無理して食べてしんどくなるなら、食べないほうがいいでしょう。
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