賞味期限とは食品の「品質が変わらずに、おいしく食べられる期限」。消費期限と異なり、賞味期限切れの食品は、すぐに安全性に問題が出るわけではありません。フードロス削減のためにも大切な食材は廃棄したくないもの。

今回、All About編集部が実施したアンケートをもとに、「賞味期限切れの缶詰、いつまで食べられると思いますか?」の回答結果を発表します。また、傷んだ缶詰を食べてしまった時のリスクや対処法を医師の立場から解説します。

※アンケートは全国各地500名を対象に実施
※男女比:男性 162名/女性 331名/回答しない 7名
※年齢比:10代 7名/20代 121名/30代 150名/40代 139名/50代 64名/60代 18名/70代 1名
※アンケート実施期間2021年8月17日~8月22日
 

「3か月以上大丈夫」な人が約16%

「賞味期限切れの缶詰、いつまで食べられると思いますか?」のアンケート結果は以下の通り。
「賞味期限切れの缶詰、いつまで食べられますか?」の結果

「賞味期限切れの缶詰、いつまで食べられますか?」の結果


最も多かったのが「臭いをかぐなど確かめてから」の24.6%、続いて「1か月後」の16.4%、「それ以上」の15.8%となりました。缶詰は長期保存が前提のため、期限が切れて数日で廃棄するという人は少ないようです。

また「その他」と回答した人からは「期限が切れたことがない」「常備していない」といった声が寄せられました。

〇「1か月後」と回答した人の意見
・缶やパッケージの成分が溶け出してくることの方が問題です。そういう部分も含めた期限のはず。(女性 40代)
・魚などの調理済みなら1か月。果物など生モノなら2週間ほどで慌てて食べます。(女性 30代)

〇「それ以上」と回答した人の意見
・オイルサーディンは期限が切れて時間が経っている方が美味しいと漫画で見たことがあるから。(女性 30代)
・缶詰が膨らむまで大丈夫。(男性 40代)

食べられると思うリミットが比較的短い人は、缶詰の中身もさることながらパッケージの劣化が気になるという人が多いようです。

逆に「それ以上」と回答した人の中には、賞味期限を気にしたことがない、期限切れの方が逆においしい、海外では人気があるというコメントも寄せられました。
 

缶詰にもある? 賞味期限切れのリスク

では、賞味期限切れの缶詰を食べる場合、どんなリスクが考えられるのでしょうか。

缶詰のパッケージはアルミニウムやスチールで作られていて、殺菌して空気のない状態にすることで長期保存が可能になっています。しかし、保存状態によっては破損箇所から細菌が侵入して増殖します。

また、カビも繁殖する可能性があります。こうした菌やカビを食べてしまうと、嘔吐、下痢、腹痛、発熱を起こし、菌によっては血便が出ることも。

また空気で繁殖しないボツリヌス菌が密封前に入った場合、空気のない缶詰では増殖し、毒素を産生します。ボツリヌス菌の毒素を含む食品を摂取すると、8~36時間で、吐き気、嘔吐や物が二重に見える視力障害、話しにくい言語障害、物を飲み込みづらくなる嚥下障害などの症状が見られます。重症になると、呼吸麻痺によって死亡することがあります。
 

もし症状が出たら?

細菌によって異なりますが、嘔吐下痢で体内の水分が減る場合には、水分補給が必要です。細菌によっては抗菌薬での治療が必要となりますので、症状がひどい場合は医療機関を受診しましょう。

基本的には予防が重要です。缶詰が膨らんでいたり、缶が錆びていたり、悪臭がする場合、見た目が普段と異なる場合は迷わずに捨てて、食べないようにした方がいいでしょう。

物が二重に見える視力障害、話しにくい言語障害、物を飲み込みづらくなる嚥下障害があれば、医療機関をできるだけ早く受診しましょう。
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