食器拭きや台拭き……ふきんの管理どうしてる? 何枚体制?
わが家のふきんたち。右から白雪友禅ふきん(塩素系漂白剤もOKな「蚊帳生地×友禅染」)、EkeLund(吸水性と乾きが抜群のリネン製品/スウェーデン王室御用達)、化学繊維ふきん、100均にもある緑チェック布巾、手ぬぐい2枚、束で買う無印良品のふきん(落ちワタ使用で環境に配慮)、敷いているのはIKEAのふきん(綿)
シンクなどのキッチン周りは食卓と比べると汚れの量がとても多く、ふきんの傷みも早くなります。それを考えると台ふきんは、キッチン周りと食卓を拭くものを分けて2枚体制の方が衛生面でもいいですね。このように使い分けて、台ふきん2枚と食器拭き用ふきんの「3枚体制」にしている方が多いようです。
ふきんの管理にはそれぞれの家のやり方があるため、「全部一緒に洗うかどうか?」から「隣り合わせで干すか?」という気分的なものまで、昔は”嫁姑モンダイ”に発展するほど熱く奥深い(根深い!?)ネタでもありました。
嫁姑モンダイはさておき、今回は主に衛生面からふきんの管理について考えてみましょう!
衛生的にNGな管理から考える、ふきんの洗い方
毎日のように使うふきんをどう洗うか? これが意外とまちまちです。衛生面からNGな管理を踏まえた上で、自分の暮らしのサイクルに合ったやり方を選んでください。■NG1:水流いで終了していて、知らぬ間に雑菌蓄積中
よくあるのが「水洗いでささっと終わらせる」というケース。数日なら臭いも出ないし、醤油やケチャップなどの色がわかりやすく付いてでもいなければ「綺麗かも」という錯覚が……。
しかし実は、見えない様々な汚れが付いていますし、そもそも雑菌の多い”人間の手”で扱っているため、綺麗ではありません。
⇒ 毎日殺菌は無理でも、中性洗剤(台所用でOK)を使って洗いましょう。
■NG2:牛乳臭い!? タンパク質汚れをお湯で洗って固まらせ、臭い発生
牛乳や卵、ヨダレなどといったタンパク質の汚れは、高温のお湯(50℃以上。40℃~徐々に)で洗うと特に汚れが固まって取れにくくなります。「牛乳の臭いが洗ったのに取れない」などという時は水温を間違えたのかも。きちんと洗剤で洗うのはもちろん、高温のお湯洗いに向かないものがあることを覚えておきましょう。
⇒ 繊維の奥まで染み込みやすいタンパク質汚れは、水~ぬるま湯を使うのが大前提! その上で台所用洗剤(できれば酵素入り洗濯洗剤)を使ってもみ洗いをします。固形物は先に取り除いておきましょう。
■NG3:ずーっと風のない日陰に干している
ふきんを常にキッチンに干しているご家庭は多いものです。ただ、湿度の高い日などは乾ききらないうちに使うこともあります。また雑菌は栄養の他に「水分」も大好物のため、落とし切れていない汚れが栄養となって増殖して、臭いが発生してしまうことも。
⇒ 晴れた日に日なたで紫外線に当てて干したり、洗濯乾燥機で時々カラッとさせたりして、雑菌の増殖を防ぎましょう。
■NG4:洗えるキッチンペーパーは無敵!と使い過ぎ、うっすら汚れをばらまき中
忙しいときの味方、キッチンペーパー。中には水に強く、洗って数回使えるものもあります。便利ではあるのですが、汚れを落としきるほど洗浄すると破れがちなので”汚れが少し残った状態”になることが多いと予想されます。
⇒ 効率重視で使うなら使い捨てを。洗って使うなら、2度目は食べ物に触れない場所を拭いて捨てましょう。
ふきんの除菌
除菌の代表的な方法には、- 漂白剤を用いて浸け置き洗い
- 熱湯などで煮洗い
【漂白剤による浸け置き洗い】
漂白剤での除菌は、先に洗剤(台所用中性洗剤でOK)で汚れをざっと落としてから行います。そうしないと、漂白剤の力が洗浄にも使われて減ってしまうからです。
使う漂白剤は酸素系でも塩素系でもOK。色落ちするものは酸素系漂白剤を使いましょう。除菌力の強さでは、塩素系>粉末酸素系>液体酸素系となります。
また、塩素系漂白剤の場合、洗い桶もそれに対応できるものを使用しましょう。画像のものは塩素系OKのシリコン製です。
やり方はまず、ぬるま湯に商品に書かれている分量の漂白剤を混ぜ、そこにふきんを暫く浸け置きます。浸け置きは30分以上、2時間以内を目途に。私の場合、中までしっかり漬け込むために1時間くらいにしています。その後、水またはぬるま湯ですすぎ洗いをしてから、干します。
【熱湯で煮洗い】
熱湯で除菌をする時には、洗剤を入れる方法と入れない方法の両方があります。熱湯のみでも十分除菌はできますが、画像では粉石けんを入れています。石けんや洗剤を入れての煮洗いでは、沸騰する時に泡がたくさん出て吹きこぼれやすいため、必ず弱火で加熱します。
5分ほど煮たら暫く冷まし、お湯を捨ててすすぎ洗いを2回しましょう。詳しくは「ふきんの煮洗いレシピ!真っ白に保つ洗濯方法とは」を参考にしてください。
いずれの方法も菜箸やトングなどでかき混ぜますが、とても熱い蒸気があがっている中での作業のため、心配なら手袋をするなど十分に気をつけましょう。
なお鍋については、重曹を使うならアルミ鍋は傷んでしまうためNGです。調理用と兼ねてはいけないということはありませんが、私は煮洗い専用にホーローの鍋をもっています。キッチンに出しっぱなしで人に見られてもいいかなと思うお気に入りです。
ふきんはいつ買い替える?
先日AllAboutで「【家事実態調査】500人に聞いた、台ふきんを買い替えるタイミング 家事の専門家に聞いた、買い替えるべき3つのサイン」が公開されました。そのデータによれば、買い替えのタイミングは「特に意識していない」人の割合が一番多かったようです。そこで私がご紹介した「買い替えのサイン」は、
- 毛羽が抜け落ち痩せてきたら交換
- シミだらけになったら交換
などです。買い替え時期のご参考にしてください。
多種多様なふきん、どれを選ぶ?
ふきんには、多種多様な素材や形状のものがあり、迷いますよね。素材では大まかに3種類、
- 綿や麻といった天然素材
- マイクロファイバーなど化学繊維
- ペーパータオル
- 織り方
- 厚さ
- 凹凸
などがあります。昔ながらの綿や麻のふきん、素材や形状を組み合わせて特徴を際立たせたもの、中にはさらに抗菌作用を施すなど機能性をもたせたものもあります。
ふきんに色々な種類があるのは、汚れや水分を早く取り去ってキッチンを綺麗に保つためですが、「厚手のものや凹凸の大きいものは吸水力や汚れ落としに優れている一方、中や隙間に入った汚れが残りやすく乾きにくい」とか、「薄手で凹凸があるものは汚れ落としや乾きの速さで良い一方、破れやすい」など、それぞれに強みと弱みがあります。どのバランスが好きかは自分次第です。
わが家のふきんたちは、塩素系漂白剤もOKな「蚊帳生地×友禅染」の白雪友禅ふきん、吸水性と乾きが抜群、スウェーデン王室御用達のリネン製品EkeLund、化学繊維のふきんや手ぬぐい、100均にもある緑チェック布巾、落ちワタ使用で環境に配慮された束で買う無印良品のふきん、IKEAの綿のふきんなど……いつの間にかコレクションのようにお気に入りのふきんが揃いました。
ふきんを選ぶときには、汚れ落ちや乾きの早さなどの性能はもちろん、握った時の感じやメーカーのこだわりなど、様々な観点から自分の好きなものを選べば、気分もよく家事もはかどるでしょう。
「除菌や乾き具合を考えるのもパスしたい」というときはペーパータオルを使うとか、「老舗の肌触りの良いふきんで癒されたい」「無印の『こぼれ綿で作ったふきん』で環境に配慮した商品選びをしてみる」「小まめに買い替えたいから100均で」などなど、消耗品ですから、色々試しながらお気に入りを見つけられるといいですね。
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