年金・老後のお金クリニック/障害年金についてのQA

うつ病と診断されたら障害年金をもらえるの?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、うつ病と診断されたら障害年金がもらえるのかどうかです。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。※サムネイル画像:PIXTA

拝野 洋子

拝野 洋子

年金・社会保障 ガイド

社会保険労務士

FPとして随時相談業務をお受けしています。年金や失業給付など公的手当や共済、少額短期保険も活用した家計管理についての情報提供やアドバイスを行います。より良い人生の選択をサポートをして参ります。

プロフィール詳細執筆記事一覧
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、うつ病と診断されたら障害年金がもらえるのかどうかです。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:うつ病と診断された場合は、障害年金をもらえるのでしょうか?

「会社員として働いていますが日々、ゆううつで、気持ちがふさぐ毎日が続いており、近いうちに心療内科に行きたいと思います。一人暮らしなので、働かないと生活ができなくなってしまいます。うつ病と診断された場合は、障害年金をもらえるのでしょうか?」(30代・会社員)
障害年金は受けられる?(画像:PIXTA)

障害年金は受けられる?(画像:PIXTA)

A:業務外の「うつ病」で長期に休職した場合は、健康保険の傷病手当金を申請し、1年6カ月経過後に障害年金を検討しましょう

病気療養のため会社を休んだら、最長で通算1年6カ月、傷病手当金が支給されますので、うつ病で休職することになった場合は、総務部などを通して、まずは加入している健康保険に「傷病手当金」の申請をしてみましょう。傷病手当金の支給金額の目安は、支給開始日前12カ月間の平均標準報酬月額の3分の2となります。

もし、傷病手当金の期間が終わっても回復しなかった場合は、障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)の受給を考えることになります。障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)は初診日から原則、1年6カ月後の障害認定日以降にならないと請求することができません。会社員でいる間に通院し、うつ病と診断され、労働に制限がある状態なら障害等級3級の障害厚生年金や障害手当金をもらえる可能性はあるでしょう。また、随時介護が必要で、生活に支障のある状態なら、障害基礎年金・障害等級2級の障害厚生年金をもらえる可能性もあるでしょう。

そもそも精神障害では医師の診断書をもとに現在の症状、療養状況、生活環境、就労状況、その他日常生活の状態などを参考に等級(1、2、3級、障害手当金)が決まります。

障害年金を受けられる精神障害には「統合失調症型障害及び妄想性障害」「気分(感情)障害」「知的障害」「発達障害」などがあり、「うつ病」は、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返す「気分(感情)障害」に当たると思われます。

日本年金機構による精神障害等級判定基準(令和4年4月改定)によれば、うつ病(気分障害)は、適切な治療を受けても長期間うつ症状が持続して、在宅療養でも家族などから常時介護を受けていると1、2級が検討されるとのことです。発病後、継続雇用されている場合も仕事内容や周囲からの援助の有無、精神障害による遅刻早退など出勤状況が加味されます。日常生活能力も特定の項目に偏りがあるなど、大きな支障が生じていないか考慮することとされています。

障害年金の相談は、うつ病の初診日から約1年たったタイミングで、年金事務所に事前相談するといいでしょう。

※なお、うつ病の原因が業務上(仕事による強いストレスなど)と考えられる場合は、健康保険の傷病手当金ではなく、労災保険(休業補償給付など)の対象となることがあります。業務との関連が疑われるときは、会社の担当部署(総務・人事)や労働基準監督署、医療機関に早めに相談しましょう。なお、労災の申請を行う場合でも、障害年金は初診日から原則1年6カ月を経過した後(障害認定日以降)に、要件を満たせば請求を検討できます。

※専門家に取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。
投資や資産運用に関する最終的なご判断はご自身の責任において行ってください。
掲載情報の正確性・完全性については十分に配慮しておりますが、その内容を保証するものではなく、これに基づく損失・損害などについて当社は一切の責任負いません。
最新の情報や詳細については、必ず各金融機関やサービス提供者の公式情報をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます