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バルミューダが5Gスマホ開発、デザイン家電メーカーの参入に“今”期待すること(3ページ目)

家電メーカーのバルミューダが、スマートフォン事業に参入する。現時点で分かっていることや、ポイントとは。ここ最近のスマートフォン市場の課題も踏まえながら、ITジャーナリストの石川温が考察する。

石川 温

執筆者:石川 温

携帯電話・スマートフォンガイド

バルミューダに期待すること

バルミューダにはぜひとも「デザイン」「使い勝手」で革新性をもたらして欲しいものだ。

「正面は画面がほとんど」というスマートフォンの形状で、デザイン的に差別化するのは難しいが、それでもまだ開発の余地があるだろう。

バルミューダとしては、アプリで個性を出したいようだが、この「アプリでメーカーの個性を出す」というのが意外と難しかったりする。

これまでもさまざまなスマートフォンメーカーが、独自のアプリに取り組んできたが、AndroidのOSがバージョンアップするたびに、検証作業をしたり、うまく動かなければ修正を加えたりと、結構面倒でコストがかかる。

最近のユーザーは2年以上、同じスマートフォンを使い続ける傾向が強い。新製品がほとんど売れなくても、そうしたユーザーのために、1年に1回、OSのバージョンが上がるたびに検証作業をして、改良を加えないといけない。

また、セキュリティのアップデートが頻繁に起こるため、そうした対応も継続しなければならない。スマホは、一度売ったらおしまいの家電とは訳が違い、継続的にコストが発生し続けるのだ。

かつて、多くのスマートフォンメーカーは使い勝手で個性を出そうと、オリジナルのアプリに注力していた。アドレス帳やカメラ、音楽プレイヤー、写真管理など、あらゆるアプリを自社開発していたが、メーカーに余裕がなくなってくると、Google提供のAndorid標準アプリに切り替えていった。

ユーザーとしてもOSのバージョンが上がっても、すぐに安心して使えると、むしろAndroid標準アプリの方がいいという支持が広がりつつある。

アプリで個性を出すのが難しいとされる中、バルミューダはこうした課題を打破することができるのか。

確かにここ最近のスマートフォン市場は、似たような製品ばかりが並び、つまらなくなっているのも事実だ。

課題を克服し、バルミューダが革新的で個性的な製品を投入できれば、停滞するスマートフォン市場で一気に存在感を発揮することができそうだ。


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