31歳からの恋愛相談室:今回の回答者は藤本シゲユキさん
「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、藤本シゲユキさんです
■藤本シゲユキさんプロフィール
今回の回答者:藤本シゲユキさん
ホストクラブオーナーを経て、女性向けの恋愛カウンセラーになるという異色の経歴の持ち主。2014年からアドバイザー業に専念。男性心理を知りつくした立場から、人生と恋愛の成功率を上げるための的確なアドバイスを行う。累計相談件数5000件以上、HPは月間100万PV超。
HP:だまされない女のつくり方
twitter:@hamshigesan
お悩み:彼氏と喧嘩になると、泣きたくないのに泣いてしまいます
お悩み:彼氏と喧嘩になると、泣きたくないのに泣いてしまいます
彼氏と喧嘩になると、すぐ泣いてしまうことに悩んでいます。
彼氏がどなるとか、暴言を吐いてくるとか、そういうことではありません。お互い冷静に話をしていても、感情が高ぶると、自然と涙が出てきてしまうのです。そんな自分が、すごく嫌です。でも止められないんです。
付き合って半年で、すでに数回泣いているので、彼もそろそろうんざりしてきたころだと思います。
本当は泣いたりせずに、ちゃんと言葉で思いをぶつけたいんです。どうしたらいいでしょうか。
アドバイス1:まずは「感情」と「行動」の結びつきを断つ訓練を
アドバイス1:まずは「感情」と「行動」の結びつきを断つ訓練を
こういった場合、どうすればいいのか。一般的に有効だといわれているのは、まず冷静になることです。これは、基本中の基本ですね。
彼氏さんと喧嘩になりそうなときは、実際会っているときなら、いったんその場を離れてお手洗いに行ったり、外に出たりして、気持ちを落ち着かせます。
離れるときは、「余計なことまで言ってしまいそうだから、ちょっと頭冷やしてくる」というように伝えるといいです。
メッセージ上でのやり取りであれば、すぐ返信せずに数時間あけてから返す。なんだったら一晩寝かしてもいいぐらいです。
この場合、返信するときに「感情的になってしまいそうだったから、すぐに返せなかった。ごめんね」というように伝えるといいでしょう。
なぜ「まず冷静になる」のが大切なのかというと、それは「感情」と「行動」の結びつきを断つことができるからです。
というのも、つい感情的になってしまう人の多くは、悲しみや怒りという「感情」が発生した直後に、「行動」に移してしまうことが多いんですね。つまり「感情」と「行動」が結びついている状態です。
たとえば「不安になった→彼氏に何通もメッセージを送る」とか、「腹が立った→着信拒否をする」とか。多くの場合それで失敗して、激しく後悔することになります。
「感情」と「行動」の結びつきを断つことができれば、この失敗は激減します。
「感情」がわき起こってきたら、すぐに「行動」を起こさないように、あえてそれとは「別の行動」をすることが大事。それが前述したような、「その場を離れる」「時間を置いて返信する」という行動になります。
大前提として、「自分の感情をしっかり自覚する」ことも大切です。「あ、今、私は悲しいんだ」「私は怒っているんだ」というように。そこが自覚できていないと、自動的に行動を起こしてしまいますからね。
ちなみに、時間を置いて返信する場合はただ時間が過ぎるのを待つのではなく、ご飯を作ったりゲームしたりというように、返信を別の行為に置き換える必要があるので、覚えておいてください。
アドバイス2:涙=何らかの「我慢・ストレス」の反動、という可能性もある
このように、「感情を自覚する」「そのあと結びついていた行動を、別の行動に置き換える」という習慣を身に着けることで、ある程度は感情のコントロールができるようになっていくことが多いです。ただもう1つ、ノンさんに確認しておきたいことがあります。
普段、本当は嫌だなと思っているのに、我慢していることはありませんか? そして、その我慢していることが何も解決していないということはないでしょうか?
もし答えが「イエス」なのであれば、ノンさんがすぐ泣いてしまうのはこの「我慢」が原因になっている可能性が高いです。
つまり、我慢で押さえつけたぶん、その反動が涙として現れているということなんです。
ただ、この我慢はわかりにくいケースがあります。どういうことかというと、以下のどれかに当てはまる場合、自分が我慢していることに気づいていない、もしくは認めたくないとなっていることがよくあるんです。
- 自分さえ我慢すればいいと思いこんで、それが正しいことだと思っている
- 「自分が悪いから我慢しないといけないようなことが起こるんだ」と自分のせいにしている
- 我慢しすぎたせいで、完全に麻痺してしまっている
人間は、何か抑圧されたことが続くと、その反動が必ずどこかでやってきます。そしてその反動は、不健全な形で現れることが多いんですね。
たとえば、小さい頃にほとんど遊ばせてもらえなかった子供が、大人になってから羽目を外しすぎる遊びをするようになったり、パートナーに過度の束縛をされている人が、浮気や不倫に走ったり。
人それぞれどういう形で反動がやってくるかはバラバラですが、自分でやっていることなのに、「なぜそうなるのか(そうしたのか)自分でもよくわからない」ということの多くが、実は反動だったりします。
今お話ししたケースは少し極端な例になりますが、ちょっとしたストレスであったとしてもそれが積み重なれば、反動はしっかりとやってくることを覚えていてください。
アドバイス3:泣けるときは思いっきり泣くことも大切!
最後に、もう1つ別の対処法をお話しさせていただきますね。それは、泣けるときは思いっきり泣くということです。たとえば、泣ける映画やドラマを見たとき、1人でいるときふと涙が出てきたときなど、「泣きチャンス」があるときは堪えずに、涙を出し切るかの勢いで泣くんですよ。
ノンさんのように「つい泣いてしまう自分が嫌だ」と思っている人は、泣くこと自体をダメなことだと考えているので、どんな場面でも泣きそうになると我慢することがよくあるんです。
気づきましたか? この我慢ですらも反動がくるんです。
ということは、泣けるときは泣かないといけないんですよ。
泣くことだけじゃなくて、起こった感情を封印しようとすると、確実にストレスがかかるんです。
一例を出すと、パワハラ上司のせいで心が穏やかになれない人がいるとしましょう。
ふとした瞬間に、「あの上司、死ねばいいのに」と考えるのですが、この人は「いけないいけない、同じ人間だからそんなこと思っちゃダメ」と考えて、イライラや怒りを無理やり封印しようとするんです。
このように感情を押さえ込む癖がついている人って、メンタルをやられやすいんですよ。
実は、「ちょっと聞いてよ! うちの上司マジでありえないんだけど! ほんっと、死ねばいいと思うぐらいムカつく!」と声に出して友達にぶちまけている人のほうが、心を健全に保てているんですよね。
言うまでもなく、泣くこともそれと同じです。
涙が出るということは、それほどの強い感情がわき起こっているという証拠なので、封印しようとすると反動がやってくるのは当たり前なんです。
むしろ、「私は泣くぐらいに我慢していることがあるんだ」と自覚しないといけない部分であり、そんな自分を責めるのはお門違いなんですよね。
それから人間という生き物は、「○○しないでおこう」と強く決意しても、できない場合がよくあります。
たとえば、職場で上司に怒られたくないから仕事でミスしないでおこうと思っているのに、そういうときに限って失敗してしまう。よくありますよね。これは「ミスしたくない」と思うあまり「ミス」というワードを意識しすぎたことで起こる現象です。
ノンさんも彼氏さんの前で「泣きたくない」と思っているのに、泣いてしまった経験がおありではないでしょうか。
いっそのこと、彼にこう伝えてみてもいいかもしれませんね。
「私はまたあなたと喧嘩になったとき、泣いてしまうかもしれない。本当は泣きたくなんてないし、いつも我慢しようとしてるんだけど、どうしても止められないときがあるの。
泣くたびにあなたをうんざりさせてると思うから、それも本当に申し訳ないと思ってるんだよね。
ちゃんと直そうと思ってるから、もう少しだけ大目に見てもらえると嬉しい。いつも受け止めてくれてありがとう」というように。
泣かないで言葉で思いをぶつけたいというノンさんのお気持ちはわかりますが、自分の性質を相手にちゃんと理解してもらうことも大切ですよ。
「感情のコントロール訓練」と「彼にノンさんの性質を理解してもらうこと」、ぜひこれを並行して行ってみてくださいね。
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