秋冬に店頭に並ぶ干し柿。自然のままでも濃厚な甘さの干し柿は罪悪感なく食べられ、また、その優れた効果からダイエット中の「美容おやつ」として人気が高まっています。
本来、柿は体を冷やす食べ物であるとか、食べ過ぎると体によくないと言われることがありますが、実は干し柿にすることで体を温める性質に変化し、その欠点をカバーできるんです。甘味が強くなり、スイーツ感もアップ! 少量で満足できるので、ダイエット中の美容おやつにイチオシなのです。
便秘にも! 秋から冬にかけてのお悩みにぴったり
干し柿の作り方は1週間から10日乾燥させて、干しあがったら種を抜いてワラの間に2~3日置いてから寒風にあてて白い粉をふかせます。これによって水分が抜けることで、保存がきき、抗酸化栄養素やアミノ酸、食物繊維などの栄養素が凝縮。
柿は、血管を広げ血流促進する「シトルリン」というアミノ酸の一種や、優れた抗酸化作用を持つカロテノイドなどの栄養素に加え、食物繊維もたっぷり。特に、秋冬のお悩みにうれしい効果があります。ひとつずつ見ていきましょう。
◆血流改善・冷え性予防・疲労回復
柿に含まれるシトルリンを摂取すると、一酸化炭素を産生し、血管を広げることで血流改善の効果が期待できます。特に血流が滞りがちな寒い季節。寒さが苦手、肩こりや疲れが気になるという冷え性さんにぴったりです。
◆肌荒れ・老化予防
柿には、抗酸化成分のカロテノイドがぎっしり。干すことでその量がさらに凝縮された美容フードに変身します。また、果物の中でもトップクラスの食物繊維との相乗効果で、肌あれ、老化予防に効果的です。
◆ウィルス対策・風邪予防
柿の渋い成分、タンニンは強い抗酸化栄養素。免疫力を維持し、風邪予防に最適です。また、豊富なカロテノイドは粘膜のウィルスに対する抵抗性があり、相乗効果でさらに予防効果が高まります。温かい緑茶やほうじ茶と一緒に食べるとより効果的!
◆むくみ予防
寒くなると味の濃いものが食べたくなり、塩分摂取量が増えます。血管を広げるシトルリンと塩分を排出するカリウムの相乗効果で、むくみ改善予防に。
◆イライラ予防・リラックス効果
ストレスはダイエットの大敵。秋冬の寒さと気圧の乱高下に、ストレスや天気頭痛などの不調を感じる人も多いのでは。柿には血管を広げて血圧を下げ、ストレス緩和させるGABAが含まれています。食物繊維も自律神経を整えてくれ、リラックス効果をサポート。
食べ過ぎはNG! ダイエット中は「午前中にナッツとホットドリンクで」
しっかり甘く、少量でも満足感が干し柿は、時間がない朝や食欲のない朝、午前中のお茶の時間のおやつなどにおすすめです。少量食べることで果糖はスピーディーにエネルギーに変わり、体のスイッチ入れてくれます。柿は、糖質を含む食べ物なので食べ過ぎはおすすめしません。干し柿は100gあたり276kcalで糖質は57.3g(出典:日本食品標準成分表)。1個当たり約35gで約88kcal、糖質は約50.4gと算出できます。
おやつは通常1日に200kcalまでなのでカロリーを元にすると2つくらい食べられますが、ダイエット中のおやつは糖質10g程度までが望ましいことも。
干し柿をダイエット中のおやつにする場合は、1回のおやつに半個程度に留め、ナッツ類やホットドリンクで満足感を得るのが良いでしょう。
ビタミンE豊富なアーモンド、ωー3系オイルが豊富なくるみなど、糖質の低いナッツと食べることで、血糖値の急上昇を抑えます。
冷えが気になる秋冬は、レンチンで「ホット干し柿」にするのもおすすめ。少量のお酒を振ってから温めると、干し柿がやわらかく、とろりと甘くなり、まるでスイーツのような味わいに!
ホットドリンクと一緒に、時間をかけて咀嚼して食べることで代謝もアップ。ぜひ試してみてくださいね。
チーズや牛乳、ヨーグルトとの食べ合わせは避けて
柿に含まれるタンニンは、カルシウムの吸収を阻害します。カルシウム補給に! と、チーズやヨーグルトなどの乳製品と一緒に食べるのはもったいないのでNG。時間をおいて別々にいただきましょう。ここからは、イチオシの干し柿をご紹介します。
山の恵「産地直送 長野県 市田柿」
市田柿は、当長野県南部の飯田・下伊那で作られるブランド干し柿で、新年を祝う縁起物。国が地域の農林水産物や食品をブランドとして保護する、「地理的表示保護制度(GI)」に選定された商品です。食物繊維はゴボウの5倍、ポリフェノールは干しブドウの3倍弱含んでいるという、豊富な栄養素が魅力的。黒い斑点があっても心配しないで! 黒い斑点=ポリフェノールを豊富に含んでいる証です。
DATA
山の恵┃産地直送 長野県 市田柿
内容量:800g以上
冷えやむくみ、便秘などが気になるときに、干し柿の効能を思い出し、日々のおやつを干し柿に変えてみてはいかがでしょうか?