松下洸平の演技にときめく！ ゆらぎと癒しが心地いい映画・ドラマ

 
シンガー・ソングライターで俳優の松下洸平、最近の演技に驚いています。

というのも、ブレイク前の出演作、読売テレビ・木曜ドラマ『トクボウ 警察庁特殊防犯課』や、フジテレビ系・火曜22時枠『素敵な選TAXI』、NHK プレミアムドラマ『捜査会議はリビングで！』で見せた警察官や交番のおまわりさん役のイメージがあり、「明るくてさわやかなのに、ユーモアあふれる俳優さんだなぁ」と微笑ましく観ていたのです。

ここ数年、彼の可能性がグングン広がっていて驚くばかり。ひとりの俳優の可能性が一気に放たれる瞬間を目にする感動は、ときめきに似ているのかもしれません。一度見ると目が離せない、”松下洸平沼”に引き込む作品群をイチオシします。

 

癒されたり和んだり。松下洸平の”沼”

なんといっても話題になったのは”八郎沼”。NHK連続テレビ小説『スカーレット』に、主人公の川原喜美子（戸田恵梨香）の元夫・十代田八郎役が大人気となり、八郎沼のごとくハマってしまったひとが続出。聞くこと伝えることを端折ることなく大切にする松下洸平のことば運びが、八さんという人物を鮮明にかつ魅力的にしていました。八さんに癒されたり和んだりした人も多いことでしょう。

さらに、日本テレビ系・水曜ドラマ『#リモラブ ～普通の恋は邪道～』での濃厚接触しない“イチャコラ”シーンに、「濃厚ラブシーンよりキュンキュンする」と反響続出。TBSテレビ・金曜ドラマ『MIU404』のゲスト出演もすごかった！ 今後を左右する重要な一話で、松下洸平の渾身の演技が視聴者の心をつかみ、クギヅケにしたと言えます。
 
DATA
NHK『連続テレビ小説 スカーレット』
出演：戸田恵梨香、富田靖子、松下洸平、伊藤健太郎、大島優子ほか
脚本：水橋文美江、三谷昌登
演出：中島由貴、佐藤譲、鈴木航、小谷高義、泉並敬眞、野田雄介
制作統括：内田ゆき
プロデューサー：長谷知記、葛西勇也
音楽：冬野ユミ
オープニング：Superfly「フレア」
語り：中條誠子

 

『MIU404』第2話に注目！ 切なさと激しさに何度見ても涙があふれる

スカーレットで実直かつ情熱的な陶芸家を演じた彼が、『MIU404』第2話で見せたのは、切ない逃走犯。作品の評価の流れが決まる難しい第2話を濃厚な人間ドラマでみごとに視聴者の心をつかんでいます。

逃走する青年の引くに引けない強さと迷いを繊細に表現、うわずる声と震える手にバランスを失った心と体が映ります。壊れそうな心を維持する一本の緊張の糸は最後の最後まで切れることなく、私たちの胸をしめつけました。

60分のドラマに要する撮影期間が1日ということは、まずありません。長時間、集中力を切らすことなく、あの緊張感と緊迫感を維持し続けた松下洸平のすごさに改めて驚きます。実力派の鶴見慎吾と池津祥子とつくりだした車中の空気の温度が変化していく時間は、誰もが胸を打たれたことでしょう。ぜひ観てほしいエピソードです！

DATA
TBS『MIU404』
出演：綾野剛、星野源、岡田健史、橋本じゅん、黒川智花ほか
脚本：野木亜紀子
演出：塚原あゆ子、竹村謙太郎、加藤尚樹
プロデューサー：新井順子
音楽：得田真裕
エンディング：米津玄師「感電」

 

『＃リモラブ ～普通の恋は邪道～』では大人の恋のおかしさを心地よく演じた

『＃リモラブ ～普通の恋は邪道～』は、LINEを含めSNSは大人のメルヘンなんじゃないかと思うくらいピュアな恋心にキュンとするものの、決して子どもっぽいわけではなく、作りすぎのさわやかさもなく、嫌味もなく、松下洸平の旨みが凝縮された作品だと感じます。間宮祥太朗演じる”ごもちゃん”とのやりとりも心地よし。2人の持つスピード感がどうかみ合っていくのだろうと興味深く観ていたのですが、なるほど、こんなふうに調和していくのだと納得しました。

感情を過剰にのせない松下洸平演じる青林風一のことばのリズムは、せせらぎのように1/fのゆらぎを持っているのではないだろうかと感じます。ここ笑うシーンだよねと思いながら、あおちゃん（青林風一）は、おもしろいことをしている自覚があるのだろうか、いや、なさそうでありそうな絶妙な表情、読み切れない表情を見せる松下洸平は絶品です。かと言ってわかりにくさがあるわけではありません。

主人公が何をやってもカッコいい！ と胸がときめく作品もいいですが、ダメなところやもどかしさに”あらあら……”とテレビの前でコケちゃいそうになる、”だから～！”とツッコミたくなる作品も素敵です。そこに松下洸平ならではの輝きを感じます。

DATA
TBS『＃リモラブ ～普通の恋は邪道～』
出演：波瑠、松下洸平、間宮祥太朗、川栄李奈、髙橋優斗（HiHi Jets/ジャニーズJr.）ほか
脚本：水橋文美江
演出：中島悟、丸谷俊平
監修：有村有紀子（医療）
チーフプロデューサー：加藤正俊
プロデューサー：櫨山裕子、秋元孝之
エンディング：福山雅治「心音」

 

歌に舞台に、対談に⁉ 松下洸平の世界はまだまだ広がる

何常に自分のなかに新鮮な風を取り込むことができるのも、彼の魅力。テレビドラマにとどまることなく、何をするにも33歳の等身大の男性としての艶をさりげなく加味しながら、私たちにいろんなものを届けてくれます。

自身のYouTubeチャンネルでは、シンガーソングライターとしての顔、そして、対談企画『今、会いたい人』で魅せる自然体の対話など、人間味ある魅力が充実しています。


また、2020年11月には『ZIP！』の金曜日パーソナリティーとして、歌を歌い絵を書き料理をするといった豊かな感性を披露。マクドナルドのCMで見せたあのさわやかな笑顔そのままに活躍の世界を広げていきそうです。

 

私たちのまだ知らない俳優・松下洸平にも、トキメキが止まらない！

舞台にライブツアーに、活躍を続ける松下洸平。だからこそ演技の幅も広がるのでしょう。

舞台で経験を積んだたしかな演技力は、たとえば重厚な社会派のドラマにおいても存在感を発揮できそうですし、無口で冷酷な人物も演じきってしまうと想像できます。公開を控えた映画『燃えよ剣』で演じるのは、激動の時代を生き抜いた剣術に優れた信念の男、新選組の斎藤一。そう来たかと思わず唸ったキャスティングで、新しい彼の一面を堪能したいと思います。
 
DATA
東宝『燃えよ剣』
原作：司馬遼太郎『燃えよ剣』
出演：岡田准一、柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、伊藤英明、松下洸平ほか
監督：原田眞人
脚本：原田眞人
制作：佐藤善宏、臼井真之介
製作総指揮：山内章弘、豊島雅郎
エグゼクティブプロデューサー：山内章弘、豊島雅郎
プロデューサー：佐藤善宏、臼井真之介
音楽：土屋玲子
撮影：柴主高秀
編集：原田遊人


2021年1月7日にスタートする、韓国ドラマの日本版『知ってるワイフ』（木曜夜10時/フジテレビ系）ではパパでもある銀行員役。こちらも期待に胸が膨らみます！