名前で人気上昇「凪」という漢字の意味は「風が止まる」
女の子にしかない名前だった「凪(なぎ)」。凪という漢字の意味や成り立ち、凪のつく名前とは
凪は、楷書体の「風」の字の外側だけを使って風の意味に使い、これに「止」の字を合わせて、「風が止まる」という意味で使われてきました。
このように作られた字は、ほかに「凧(たこ)」「凩(こがらし)」などの字がありますが、いずれも風に関係する、日本で作られた漢字です。
ちなみに風の漢字そのものは、古代に戻せば「凡」と「虫」を合わせたものですが、虫を取り除いても、凡に風の意味はありません。凡は「帆」のことであり、虫はこの場合は「蛇」のことで、帆が蛇のように曲がるのが風であるわけです。
凪のようなジェンダーレスな名前は、元々女の子の名前だったものが多い
2020年11月頭に発表されたベネッセの「たまひよ」による赤ちゃんの名前ランキングでは、女の子の20位、男の子の26位に「凪」の名前が入っています。また「赤ちゃん本舗」から発表された名づけの順位では、凪の名が女の子では28位、男の子では38位に入っています。このようなジェンダーレスの名というのは、一般的にはただ男女両方につけられる名というふうに受け止められてはいますが、名づけの流れという大きな視点から見ますと、少し違う解釈になります。
確かに前々から「あさひ」「いおり」「かおる」「るい」「あまね」「ひかる」など、男女両方につけられる名前というのがありました。
しかし最近では、例えば「ひなた」「れい」「みずき」「はる」「しおん」「あおい」「ゆずき」などのように、もともと女の子の名であったものが男の子につけられて広まっているケースが非常に多いのです。
凪の名も10年以上前にはほとんど女の子にしかつけられなかった名で、男の子では「凪斗(なぎと)」という名がわずかにあったくらいです。それが今では凪の名が男女両方にさかんにつけられているわけです。
つまり最近つけられているジェンダーレスの名というのは、男の子に女の子の名前がつけられ、結果として男女両方に見られるようになったものが多いのです。逆に言えば、小中学生の女の子の中には、生まれた時は純粋に女の子の名をつけられたのに、今は男女のわからない名になってしまっている、という人も多いわけです。
「凪」を含む二文字の名前はほとんどが女の子の名
凪の字と他の漢字を組み合わせて女の子につけられる二文字の名前もよくあります。凪の字の入る女の子の名の実例をあげれば次のようなものがあります。- なぎさ……凪沙・凪紗・凪咲
- みなぎ……美凪・実凪・海凪
- なゆ……凪悠・凪優
- なお……凪音・凪緒
- なな……凪奈・凪菜・凪那
- なぎの……凪乃
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