ドラマ

『MIU404』の九重刑事・岡田健史から目が離せない

『MIU404』で九重世人役を演じ、一躍話題となった岡田健史。ドラマガイドの竹本さんによると、既存の「誰か」ではない、唯一無二の存在感に惹かれるんだとか。映画『新解釈 三國志』や大河ドラマ『青天を衝け』などの注目作も控える、岡田健史の魅力を伺いました。

竹本 道子

執筆者:竹本 道子

ドラマガイド

岡田健史のナチュラル感が爽快(出典:Amazon)

岡田健史のナチュラル感が爽快(出典:Amazon)

大人気となった『MIU404』(TBS系)で、新人刑事・九重世人を演じた岡田健史。この作品で彼の魅力を知った人も多いのではないでしょうか。その後も、堤幸彦監督の問題作『望み』のほか、公開を控える人気小説の実写版『ドクター・デスの遺産ーBLACK FILEー』や、福田雄一監督の『新解釈・三國志』、2021年の大河ドラマ『青天を衝け』と注目作への出演が続いています。

コメディ、シリアス、時代劇、どんなジャンルにもすんなり溶け込む岡田健史から、しばらく目が離せそうにありません。
 
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東京ニュース通信社┃岡田健史カレンダー 2020.04‐2021.03 限定表紙カバー&AmazonオリジナルメイキングDVD付き限定版


 

九重世人の成長と活躍は『MIU404』に光を注いだ

岡田健史演じる若き刑事・九重世人の成長物語でもあった『MIU404』(出典:Amazon)

岡田健史演じる若き刑事・九重世人の成長物語でもあった『MIU404』(出典:Amazon)

現実社会の歪みに斬りこみながら、スリリングかつダイナミックに機動捜査隊の活躍を描き、私たちを夢中にさせた『MIU404』(TBS系)。彼が演じた九重世人は、警察庁刑事局長を父に持つ若きエリート刑事です。着任当初はバディとなる陣馬耕平(橋本じゅん)の昭和流を苦手としていましたが、回を重ねるごとに理解し寄り添い、やがてバディを心から大切に想うようになる彼の存在は、切ない事件が多い物語が続く中、温かい光となっています。

スーツもゴルフウエアも無理なく着こなす清涼感、一言一句をていねいに発する姿勢、相手の目をまっすぐに見る瞳、誰もがしっかりと耳を傾けてしまう彼の声に嘘はありません。上司に異議を唱える時は襟を正して「私」と言い、お酒の席で愚痴るときは「俺」と言う。”九重刑事らしさ”を自然体で表現する演技には親しみやすさもありました。

また、ネットに明るい今ドキ感と、今ドキにはないキリリ感が九重刑事の魅力。第9話では、自身が取り逃がしたことで逃亡を続ける高校生の命を救い、自らの過ちを告白する高校生に「全部聞く!」とこたえています。ことばには、脚本と演出の巧さもありますが、いつの間にかたくましく頼もしく成長した九重世人の人となりが集約されたすばらしい瞬間でした。
 
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TBS系┃MIU404

出演:綾野剛、星野源、岡田健史、橋本じゅん、黒川智花ほか
脚本:野木亜紀子
演出:塚原あゆ子、竹村謙太郎、加藤尚樹
監修:チーム五社(警察)、原きよ子(警察)、國松崇(法律)、上村公一(法医学)
音楽:得田真裕
エンディング:米津玄師「感電」

 

〇〇っぽいという雰囲気ではない! 唯一無二の彼らしさがそこにある

『中学聖日記』での黒岩くんの想いに胸はつぶれそうに(出典:Amazon)

『中学聖日記』での黒岩くんの想いに胸はつぶれそうに(出典:Amazon)

今ドキの若者を瑞々しく演じながらも、”なんとなく”の雰囲気に終始しない確かなものを彼には感じます。おそらく過剰なものがまったくなく、偽りがないからでしょう。かっこよく見せようとか、大きく見せようという計算も虚栄もない。そこに私たちは魅かれるのだと思います。この若さでここまでそぎ落とせる演技は、チカラのある証拠です。

デビューは2018年の『中学聖日記』(TBS系)。経験したことがないフレッシュな風に驚きました。まっすぐとか透明感があるという表現はよく使いますが、その度合いは既存をはるかに超えています。だからこそ、衝動に近い感覚から永遠へと昇華されていく正解のない人間の性をみごとに映せたのでしょう。

また、『いとしのニーナ』や『フォローされたら終わり』では、若い世代の濃厚な人間関係の絡まりと青春特有の匂いをデビュー作とは違うスピードで見せ、こちらも見応えがあります。
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TBS系┃中学聖日記

原作:かわかみじゅんこ「中学聖日記」(祥伝社フィールコミックス)
出演:有村架純、岡田健史、町田啓太、小野莉奈、若林時英ほか
脚本:金子ありさ
演出:塚原あゆ子、竹村謙太郎、坪井敏雄
プロデューサー:新井順子

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フジテレビジョン┃いとしのニーナ(ミニポスター2枚セット付き) [Blu-ray]

原作:いくえみ綾『いとしのニーナ』(幻冬舎コミックス刊)
出演:岡田健史、堀田真由、望月歩、長見玲亜、笠松将ほか
脚本:阿久津朋子、錦織伊代
音楽:白石めぐみ
主題歌:さなり『Hero』(A-Sketch)
プロデュース:鹿内植
プロデューサー:浅野澄美(FCC)、郷田悠(FCC)
演出:楢木野礼、中田博之
制作協力:FCC
製作著作:フジテレビジョン
 
 
 

誰もが心待ちにする岡田健史の「これから」

『MIU404』で魅せたスーツ姿が光る(出典:Amazon)

『MIU404』で魅せたスーツ姿が光る(出典:Amazon)

特にファンではないひと達にも”観たい”と思わせる岡田健史の無垢で無添加な演技が、これからどんなふうに広がっていくのか、好奇心は尽きません。

2020年11月には刑事役を演じた熱量の高い映画『ドクター・デスの遺産-BLACK FILEー』が、12月には中国の皇帝を演じた福田雄一監督の『新解釈 三國志』が公開されます。

また、コスプレが趣味というダイニングバーの経営者を演じる『劇場版 奥様は、取り扱い注意』や、時代に翻弄される尾高平九郎役の大河ドラマ『青天を衝け』も控えています。岡田健史の雄飛を、これからも堪能してください。
 
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東京ニュース通信社┃『MIU404』公式メモリアルブック Amazon限定表紙版

日本テレビ系┃『奥様は、取り扱い注意』(Blu-ray & DVD-BOX) 
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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