運動と健康

女性の筋トレ…"筋肉ムキムキ"にならない理由とおすすめトレーニング

【アスレティックトレーナーが解説】自宅での運動にダンベルやペットボトルを取り入れたり、本格的にジムに通ったり、筋トレに励む「筋トレ女子」。運動不足解消にも理想の体型作りにも、筋トレはおすすめです。女性ならではの不安や注意点、おすすめの筋トレについて解説します。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

女性の筋トレ人口は意外と多い!? ダンベル運動からジム通いまで

筋トレ女子が急増!注意すべきポイントと間違えた認識とは

手軽なダンベルエクササイズからジムでのトレーニングまで! 女性の筋トレ事情とは?

体を動かすことは毎日を健康的に過ごすことに役立ちますが、最近は自宅での運動として「筋トレ」を行っている女性も少なくありません。筋トレといっても、自重トレーニングや、ダンベルやペットボトルなどを使った軽負荷のトレーニングなどの手軽にできるものが好まれるようです
が、中にはジムに通って本格的にトレーニングを行う人もいます。

筋トレによって加齢による体型変化が抑えられ引き締まった体づくりに役立ったり、家事や育児などの重労働を支える筋肉が鍛えられたりと、女性としての日常生活がより充実したものになる人も少なくないようです。
 

筋トレでムキムキになる心配はなし! 女性の体とテストステロン 

よく「筋トレをすると女性でも体がムキムキになってしまいませんか?」という質問を受けますが、女性の皆さんが、例えばボディビルダーのような体になることはとても難しいといえるでしょう。女性には男性と比べて筋肉を太く大きくするテストステロンという男性ホルモンが少ないことが一因として挙げられます。またテストステロンの分泌量が多い男性であっても、筋トレによって筋肉が増え、体が大きく引き締まった姿になるには相当なトレーニング量と食事管理が必要ですので、女性が運動習慣の一つとして筋トレを取り入れても、ボディビルダーのような大きな体の変化が起きることは心配しなくてよいでしょう。

さらに筋トレは行う目的によっても、運動効果に違いが出てきます。体を大きくしたいと考えるのであれば、例えば大胸筋や広背筋、太ももにある大腿四頭筋など、より大きな筋肉群を集中的に行う必要があります。「引き締まったボディを目指したい」「日常生活で困らないだけの筋力を身につけたい」といった目的であれば、それぞれの目的にあったトレーニングを行うことで、より理想とする体に近づくことができるでしょう。
 

女性が筋トレする際に注意すべきポイント……腰や膝を痛めないために

筋トレをしてみたいと考える女性は、自分の体に興味を持っている人が多いと思います。それだけに重量や回数などをストイックに突き詰めていきがち。思い立って急に激しい筋トレを行ってしまうと、翌日以降筋肉痛に悩まされるといったことも考えられます。筋肉痛だけであれば時間とともに軽減されていきますが、筋トレをしたことによって腰や膝などを痛めてしまった……ということだけは避けたいところです。

筋トレを行う時は、「ちょっと重いかな」と感じる重量から始め、少しずつ重さを増やしていくことがポイントです。姿勢が崩れるほどの重さで行わないということをおさえておきましょう。
 

女性に効果的な筋トレ「ヒップリフト」……スタイルアップにも尿漏れ対策にも

自重でできる手軽な筋トレで、女性におすすめのものをまず一つ挙げるなら「ヒップリフト」です。ヒップリフトは、膝を曲げた状態で仰向けに寝転がり、その状態から横から見て体が一直線になるようにお尻を浮かせるエクササイズです。

主にお尻の筋肉や太ももの裏側の筋肉を引き締めることができるため、ヒップアップ効果が期待できます。かかとのつく位置をお尻に近づければ近づけるほど負荷は軽くなり、逆にお尻からかかとを遠ざけるほど強度が高くなります。両足で行うことに慣れたら、片足でのヒップリフトにも挑戦してみましょう。また両膝をしっかり閉じた状態をキープして行うと太ももの内側にも刺激が加わり、アラフォー、アラフィフ女性に多い尿漏れ対策にもつながります。
 

筋トレ効果には継続が不可欠! 生活習慣に上手に取り入れて

筋トレは男性やスポーツ選手だけが行うものではなく、体を動かしたいと思う人がそれぞれに挑戦できるトレーニングです。また多くの運動と同じく、筋トレも一日で目に見えるような運動効果が現れるものではありません。継続することで、自分の体の変化が実感できると思います。生活習慣の中に上手に筋トレを取り入れ、体とともに生活リズムにもメリハリをつけてみてはいかがでしょうか。
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