肉の代替品として、大豆ミートなど健康にも地球にもやさしい「植物性たんぱく質」が人気の今、海外ではヘルシーフードとして注目をあびていた大豆製品の「豆腐」が、日本でも再注目されています。
「畑の肉」大豆が原料の豆腐。美容と健康に欠かせない、低脂肪高たんぱく低カロリーな食品です。大豆イソフラボンはアンチエイジング効果があり、また、女性ホルモンと同じ働きをします。さらに、更年期が近づくと増えてくる総コレステロールを低下させる働きがあり、加齢とともに気になる内臓脂肪予防にも有効なんです。
大豆は食物繊維が豊富ですが、消化に時間がかかるのがデメリット。一方で、豆腐や豆乳は、大豆の健康効果を得られながら胃腸にやさしいのがメリットです。
「にがり」の美肌&ダイエット効果にも注目!
豆腐の注目すべきポイントは「にがり」。豆乳を固めるときの凝固剤として使われています。このにがりに含まれる「マグネシウム」こそ、ダイエットと美肌の栄養素として注目されているんです!マグネシウムには、余分な脂肪を溜め込まない働きがあり、また、「痩せホルモン(アディポネクチン)」の分泌を高める作用もあります。エネルギーの生産がスムーズになることで全身の代謝が高まり、「痩せやすい」身体につながるダイエット効果が。さらに、便通がよくなり、不要なものを排出するデトックス効果から美肌効果も期待できますよ。
「にがり」にも2種類あります。ひとつは、海水から塩を除いたもの、もうひとつはその「にがり」からさらに余分な成分(塩化ナトリウムや塩化カリウムなど)を除去したものです。前者は一般に「天然海水にがり」、後者は「粗製海水塩化マグネシウム」と呼ばれます。
塩化マグネシウムは水に溶けやすく、豆乳の凝固反応が早いのが特徴。そのため、投入するタイミングが非常に重要で、技術を必要とします。また、大豆の甘味をしっかりと引き出せるという特徴もあるんです。
個性の際立つ3アイテム! 「成城石井のおとうふ」のこだわり
イチオシは、成城石井のおとうふ。「木綿」「絹」「特選」と3種類あり、原材料の国産大豆は、秋田産60%・北海道産40%。伊豆大島海性にがりを使用するこだわりも魅力です。どれも加熱処理をしていない「生とうふ」で、できたてのおいしいさを味わえます。それぞれに食感や味わいの個性が際立っているところもポイント! 私は、オリーブオイルをかけた冷やっこ、あっさり湯豆腐、チャンプルーなど、気分によって使い分けています。各商品を詳しく見ていきましょう。
成城石井 おとうふ「木綿」
まさに畑の肉。「大豆を食べている感」がたまりません。濃厚でがっしりした木綿らしい豆腐が好きな方におすすめです。黄色がかった見た目が特徴で、食べ応え満点。こだわりのにがりが効いていて、ほのかな塩分もまた甘味を増しています。木綿豆腐は、製造過程で水分をしぼるために栄養分が圧縮され、たんぱく質、カルシウム、鉄分が、絹豆腐に比べると2~3割多く含まれています。また、この商品は、100gあたりのタンパク質7.7gという、タンパク質チャージにぴったりの「美ボディおとうふ」。そのまま味わうもよし、チャンプルーでも肉に負けない存在感が魅力です。
成城石井 おとうふ「絹」
こちらは、絹らしいとろふわ系。木綿と比べるとさらに違いが際立ちます。とてもなめらかでほろほろと崩れるおぼろ風。私は、スプーンやレンゲで食べています。スープにいれたり湯豆腐で人肌に温めるとホッとする1品に。大豆の甘さをふんわりと感じ、疲れたときにおすすめです。絹豆腐は、木綿に比べて水分が豊富で低カロリー。むくみ予防のカリウムや代謝のビタミンB群、ミネラルを豊富に含みます。ダイエット中の遅い夕食などにも安心ですね。
成城石井 おとうふ「特選」
話題の新商品「特選」。上記の木綿や絹の1.4倍の大豆を使用しているので、固いのでは? と思いきや意外となめらか。木綿のような食べ応えがありながら固くはなく、絹の持つ大豆のふんわりした風味が生きている、木綿と絹のいいとこどりをした商品です。冷ややっこでも、湯豆腐にしても、麻婆豆腐でもOK。毎日食べたくなるおとうふです。
植物性たんぱく質の人気に伴い、再注目されている「豆腐」。豆腐が苦手だという人も、できたて感を味わえる生豆腐なら食べやすいかもしれません。木綿・絹・特選から好みを見つけて、日々の食事に摂り入れてみてくださいね!