栗は美味しいだけでなく、栄養面でも優秀な食品

栗の栄養素と健康効果とは?美味しい食べ方や美容メリットも

栗は美味しいだけでなく、栄養素も多い秋の味覚

秋の味覚の代表格のひとつである「栗」。とげとげした「いが」と固い皮に包まれたホクホクした実はどれだけ剥くのが大変でもまた食べたいと感じさせる魅力的な果実です。茹でるだけでも美味しいですし、炊き込みご飯にしても美味しいですし、製菓材料としても非常に優秀な食品ですね。

愛知県生まれの私が名古屋市内の大学で助手として勤務していたころ、かわいがっていただいていた教授の好物が美濃地方の名物の「栗きんとん」でした。教授の誕生日にプレゼントしようと、同僚と「どこのお店のものがおいしい」と味比べをしていました。高級品でしたし、名古屋市内で手に入るものはごく限られた店舗のものでしたが、お店ごとに特徴があり、楽しかった記憶があります。

ちなみに一般的な栗きんとんは、ゴロゴロした栗を栗のペースト(サツマイモペーストで代用することもあり)で和えたような料理を思い出す人が多いと思いますが、美濃地方の栗きんとんは、マッシュした栗を砂糖と一緒に炊き上げて茶巾絞りにしたもの。NHKの「グレーテルのかまど」では故・桂米朝師匠のお気に入りだったと紹介されていた一品です。
 

栗のカロリー・栄養素・健康効果……食物繊維やビタミン豊富

栗はだいたい6~7粒程度で100gで、カロリーは100gあたり164kcalです。サツマイモが100gあたり134kcalなので、サツマイモよりも若干高カロリー。これはサツマイモよりも水分が少なく、その分、炭水化物が多いためです。栗の「ホクホク感」はこの炭水化物の多さが理由です。他に多い栄養素としては、いずれも100gあたり、ビタミンB1 (0.21mg)、ビタミンC(33mg)、カリウム(420mg)、食物繊維(4.2g)などが挙げられます。

食物繊維が多いので、お通じには良いでしょう。ビタミンCの1日に摂りたい推奨量は1日100mgですので、6~7粒の栗を食べると、1食分のビタミンCを摂ることができます。ビタミンCは水溶性ビタミンですが、栗の場合はでんぷん質に包まれているため、加熱にも強いと考えられています。体内でのエネルギー変換を考えると、炭水化物(糖質)を摂取した際には、必ずビタミンB1をセットで摂取するのが望ましいのですが、栗にはビタミンB1も豊富に含まれているため、栄養面でも優秀な食品と言えるでしょう。
 

栗はダイエットには不向きだが、美容面ではメリットも

栗は高カロリーなので、ダイエット中の人にはあまりおすすめの食材とは言えません。秋のおやつとして焼き芋と比べても、カロリー的にはどんぐりの背比べのようなもので、たしかに炭水化物は栗の方が少し多いものの、食物繊維も、ビタミン類も似たような組成なので、どちらがマシかは何とも言えない気がします。

一方で、栗が美容面でメリットもあります。それは先述の栄養素についてでも解説した通り、食物繊維と、ビタミン類(ビタミンB1、ビタミンC)が豊富なことです。食物繊維は先述のとおりお通じがよくなりますし、不要な糖質、脂質などを吸収させずに腸管を通過させる作用があります。ビタミン類は言わずもがな、ビタミンCは美肌効果もありますよね。健康だけではなくきれいを目指す人も、単にカロリーだけで判断せずに、美味しく楽しんでもよいのではないかと思います。
 

栗は妊婦さんや子どもにもおすすめ! 高齢者の方には一工夫を

栗には葉酸も多く含まれているため、妊婦さんもオススメです。また、炭水化物の塊のような食材ですので、子どものおやつにはもってこいでしょう。年齢にもよりますが、子どものおやつは100kcal程度を目安にと言われていますから、栗を6~7粒、剥いて食べさせればちょうどいいおやつになります。

高齢の方も栗は好まれますが、高齢者にはホクホク感が「パサパサ」に感じられてしまう可能性が高いので、特にご高齢の方に提供する場合は、ペースト状にするか、お茶などの飲み物を一緒に提供するようにしてください。
 

栗の食べ過ぎによるデメリット・注意点

栗の食べ過ぎのデメリットは「高カロリーで太る」という点ですが、栗は都会では高価ですし、毎日大量に食べるような食品ではないと思います。産地の方は、収穫時期にはたくさん召し上がるかもしれませんが、甘露煮などで保存も効きますので、一気に召し上がることは稀でしょう。
「ほどほどの量」を心がけて食べれば、大丈夫だと思います。
 

栗の美味しい食べ方とは……渋皮煮や栗おこわなど

栗には美味しい食べ方がたくさん!

栗には美味しい食べ方がたくさん!

鬼皮つきのまま茹でる
栗は6~7粒で100kcalですので、少ないと感じる人もいるかもしれませんが、鬼皮つきの栗なら1/3は鬼皮です。鬼皮のまま茹でて食べると、皮をむく手間も含めて「たくさん食べた」と思えるかもしれませんね。

渋皮煮・マロングラッセ
強力な抗酸化作用を持つポリフェノールの一種である「タンニン」が含まれているので、老化予防、がん予防効果が期待されます(とは言え、食べ続けないと効果はないので、過信しすぎはいけませんが……)。

栗ご飯・栗おこわ
秋らしい美味しい味覚を食卓でもメインで楽しみたい方におすすめです。

栗きんとん
私にとっては、故郷の懐かしい味です。砂糖と一緒に煮て茶巾絞りにします。栗のホクホク感がたまらなく美味しいです。

モンブラン
洋風に楽しみたい人はこちらも。ケーキの定番ですね。
 

栗のホクホク感と自然の甘味を楽しんで

栗は昔から日本人に愛されてきた秋の味覚です。炭水化物の塊のような食材ですが、人工的ではない「自然の甘さ」ですので、食育にもばっちりだと思います。

年齢を問わず愛される味ですし、食物繊維も多く含まれています。食べすぎに注意をしながら、栗のホクホク感と甘さを楽しまれるといいのではないかと思います。

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