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「お金は自由に生きるために必要なもの」と語る貯蓄達人が登場

自らの努力と工夫で数千万円の貯蓄を手にした方に、その極意を語っていただく「貯蓄の達人」。今回は、離婚を経験しながらも自力で20歳から資産を2700万円コツコツと積み上げた50歳の貯蓄達人のパティさんが登場します。

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■基本データ
パティさん(仮名)
女性・50歳・東北・会社員
一人暮らし
持ち家・マンション

 
貯蓄達人「パティ」さんの家計収支データ

貯蓄達人「パティ」さんの家計収支データ


「貯蓄の達人」とともに当サイトの連載企画である「マネープランクリニック」。こちらはお金のお悩み相談ですが、スタート以来ずっと一定の割合で寄せられるご相談が「女性が一人で生きていく上でのお金の悩み」というものです。独身の方、あるいは離婚経験者、あるいはシングルマザーなど、その経緯はさまざまですが、総じて何年後、何十年後の老後に不安を抱いています。
 
今回、貯蓄の達人として登場するパティさんは、そういった方々の「生きた教材」となるかもしれません。

パティさんは3年前に離婚。商売をされていた元ご主人は店を潰し、しばらくは無収入状態に。その後、店の再建のために家計からお金を引き出すようになったとか。そのことに将来への危機感を持ったパティさんは離婚を決意。お子さんがいないことも、離婚を後押ししたかもしれません。と同時に、安定した収入とまとまった貯蓄があったことも大きかったはずです。
 
「お金は自分が自由でいるために大事です。結婚した相手がお金に無頓着な人だったので、心底感じました。安定した収入があれば生き方を選べるし、卑屈にもならずに済みます。そして、お金はこちらがしっかり向き合えば裏切ることはありません。結婚相手は裏切ることがあっても(笑)」
 

ゼロからコツコツ積み上げる

所持金ゼロからスタートして、やがて「貯蓄の達人」に到達するには3つのポイントがあると考えます。達人の多くがそれを兼ね備えているからです。そのひとつが「コツコツ積み上げる」ということ。
 
パティさんの現在の金融資産は貯蓄商品が2030万円、投資信託が350万円、企業型の確定拠出年金が320万円。保険商品としては、払い込み終了の変額終身保険が元本のみで1400万円。他に、現在保険料を支払っている米ドル建ての養老保険と個人年金保険、豪ドル建ての個人年金保険の3本があります。
 
保険証書や受け取り額の予測書類等をまとめているファイル。「自分で一つ一つ納得しながら決めた保険なのでこれがあると思うと、先が楽しみになります」

保険証書や受け取り額の予測書類等はまとめて保管している。「自分で一つ一つ納得しながら決めた保険なのでこれがあると思うと、先が楽しみになります」


注目すべきは、こういった金融資産はすべてパティさんの収入、つまり自力で築いたものだということ。離婚時の慰謝料もなければ、相続も贈与も、そして保険金を得たわけではありません。
 
現在の貯蓄ペースとして、普通預金と財形貯蓄の預け入れが年間で約130万円(その他に、加入している保険はほぼ貯蓄もしくは投資目的ですので、実質は年間170万円程度の貯蓄)。これを30年間継続すれば3900万円。所有する金融資産の額と照らし合わせれば、いかにパティさんがコツコツ積み上げてきたかがわかります。
 
「幸い、20歳から仕事に恵まれ、堅実にお金を貯めてこられたと思います。結婚したとき、母親からは絶対会社を辞めてはいけないと言われました。幼い頃には、堅実な両親には小遣い帳をつけることをしつけられ、ずっとお金の大切さを意識しながら生活してきたと感じます」
 

他人からどう思われても気になりません

安定した収入があり、コツコツ一定額を積み立てようとしても、当然、単発的な大きな支出、継続的なコスト増は発生します。実際、パティさんも結婚後に自宅となるマンションを購入(夫婦共有名義で購入。離婚を機に元夫の借り入れ分も引き継ぐ形で所有し、その後売却)していますし、先述したように元ご主人が無収入のときは家計をパティさんが支えていたことになります。
 
それでも貯蓄を継続していくには、3つのポイントの残り2つが必要となります。それが「節約が無理なくできる」「無駄な支出はしない」です。
 
パティさんも目標のためには節約することは苦にならないと言います。また、好きなことへの支出は惜しまない一方、無駄なことには使いたくないという考え。そういった姿勢は支出からも窺えます。
 
「多くはありませんが気のおけない友人たちとは、月に一度は食事をしたりしますが、会社の付き合いほぼ断ってきました。私は他人にどう思われても気になりません。人生は短いので、自分の好きな人と楽しく有意義な時間を過ごしたいからです」

 
パティさんが活用しているANAアプリのホーム画面。「 買い物、保険や税金、水道光熱費をすべてANAマイルがガンガン貯まるカードて支払っています。マイルが増えていくにつれ彼のところにタダで行けるとやる気か出ます」

パティさんが活用しているANAアプリのホーム画面。「買い物、保険や税金、水道光熱費をすべてANAマイルがガンガン貯まるカードで支払っています。マイルが増えていくにつれ彼のところにタダで行けると思うとやる気か出ます」


ちなみに支出にある「交通費2万円」は、いわば現在の「パートナー」との必要経費。お相手も離婚経験者だそうで、遠距離のため飛行機代が計上されているとのこと。有意義な時間を過ごすための外せない支出ということになるわけです。
 

お金を学び、意志を強く持って行動する

離婚を乗り越えて、着実に資産を増やしてきたパティさん。女性が生きていくためには何が必要と考えているのでしょうか。
 
「お金のことだけでなく、生き方として甘い話についていくのではなく、普段から自分で意識して世の中のことに敏感になり、自分がどう生きていくか考えて行動することが大事だと思います。なりたい自分のために、今できることをしてください。望む未来を実現するには、それが近道ではないでしょうか」
 
誰もが安定した収入を得ているわけではありません。20代前半からしっかり貯蓄を続けている人は多くはないでしょう。シングルマザーであれば、子育て費用が家計を圧迫するケースもあります。
 
それでも、現状を変えるには「お金のことをよく学び、納得して自分で決めたら、意志を強く持って行動する」。パティさんの生き方は、それを教えてくれている気がします。
 

■パティさんのおススメ投資法

「コツコツ深く悩まないで時間をかけて取り組む。お金の相談ができる信頼できる人を数人作っておくといいと思います。私は2人のFPの方にいろいろ教えてもらいながら知識を深めているところです」
 

■なかなか貯蓄できない人へ達人からアドバイス

「家計のやりくりは、何にいくら使えるかを把握することが大切。まずは、そこから始めてみてはどうでしょうか」

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取材・文/清水京武 図版/引間良基

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