「ご苦労様でした」「お疲れ様でした」とは、ともによく耳にする言葉ですが、その使い分けがよく分からないという方も多いのではないでしょうか。「ご苦労様」「お疲れ様」、この二つの言葉について改めて詳しく見直してみましょう。
 

「ご苦労様」「お疲れ様」の意味、違い

お疲れ様 ご苦労様 お疲れ様です お疲れさまでした ご苦労様です ご苦労様でした

「お疲れ様」「ご苦労様」の意味や違いって?

「ご苦労様」「お疲れ様」のどちらも「ねぎらう」という意味があり、とてもよく似ています。ただ、同じねぎらいでも、「ご苦労様」の方は、相手の苦労とか尽力とか骨折りなどに対してその労をねぎらう、「お疲れ様」の方は、相手が疲れただろうとその疲れをねぎらうというような違いがあります。 

辞書では、

ご苦労様とは、「御苦労」をさらに丁寧にいう語。普通、目上の人には使わない方がよいとされ、「お疲れさま」を使うことが多い。(「大辞林 第三版」より)

お疲れ様とは、相手の労苦をねぎらう意で用いる言葉。また、職場で、先に帰る人へのあいさつにも使う。「ご苦労様」は目上の人から目下の人に使うのに対し、「お疲れ様」は同僚、目上の人に対して使う。(「デジタル大辞泉」より)

と、このようにあります。

昔は「ご苦労様」も目上に用いられたとされたり、ご苦労様を目上に使うこともそう気にならないという例も多く、その捉え方や使い方の違いにはさまざまな背景や諸説あるようです。
 

「ご苦労様」は目上の人に使わない方がよい?

しかし、それでも現在、「ご苦労様」は目上の人には使わない方がよいとされています。

それは、「ねぎらう」という語が目上が目下に用いるものという意味が強い感があり、「社員の労をねぎらう」のように、会社の経営者(目上)が部下(目下)に用いるのが自然であり適切ということもあるのでしょう。

一方「お疲れ様」にも、同じねぎらいの意味はありますが、こちらは相手が疲れただろうなと思い、疲れに対してかける言葉ですから、こちらはその意味では目下が目上に用いるのは許容の範囲としてみなされるものと思われます。
 

目上の人に「お疲れ様でした」を使うのに抵抗がある場合の言い換え 

目上の人にも使うのが問題ないとされる「お疲れ様」ですが、いつでも「お疲れ様」では敬意が足りないのではと感じたり、いつでも同じ言葉ばかりになってしまったりして、使うのに抵抗があったり迷うこともあるものです。

そのような場合、どのような言葉に言い換えられるのか、いくつか例をあげてみましょう。

「お疲れ様でした」の言い換え例
  • 「お疲れ様でございました」
    当たり前のことですが、言葉の語尾を換えただけでも丁寧度は増してきます。
  • 「お疲れになりませんでしたか」
    相手が疲れただろうなと思うようなときにかける言葉として「疲れる」の尊敬表現を用いることで敬意も高くなりますし、言葉の響きもやわらかくなります。
 
よく問題になる似たような意味をもつ言葉も、その意味や背景を知り、場面に合わせてほんの少し言い換えることで、誤解なくより気持ちを伝えることができますね。

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