31歳からの恋愛相談室・特別企画「話しませんか 恋とか愛とかセックスとか」:いつまちゃんさんにインタビュー
31歳からの恋愛相談室・特別企画「話しませんか 恋とか愛とかセックスとか」:いつまちゃんさんにインタビュー
今回は、漫画家のいつまちゃんさん(以降、敬称略)に、「セックスに伴うリスクと、どう付き合う?」をテーマにお話しいただきました。
■いつまちゃん・プロフィール
漫画家・いつまちゃん
<twitter>
メインアカウント:@1256hima
いつまちゃん漫画まとめ:@12machan2
夜のいつまちゃん:@1256auno
「避妊」は「防犯」と同じ。できる限りの自衛を
「避妊」は「防犯」と同じ。できる限りの自衛を
初めて彼氏ができたときは、避妊についてとても悩んでいました。当時はあまり知識がなかったこともあって、避妊を彼氏側に任せっきりだったんです。
その彼氏はひどい人で、「俺は大丈夫だから、ちょっとだけ」なんて、スキあらばコンドームなしで挿入してこようとするタイプで。そういうことがあったときは、次の生理が来るまで、血の気が引くような不安を抱えながら過ごしていました。
その彼氏と別れてからは、しっかり自衛しなきゃと思い、コンドームの正しいつけ方から学び直しました。そのほかにも殺精子剤やペッサリーなど、さまざまな方法を調べたけれど、実際に使用するまでには至らなくて。
月経困難症の治療で低用量ピルを飲み始めてから、ようやく避妊にまつわる不安感から少し解放された気がしました。正しく時間通りに服用すれば、避妊の成功率は他の方法コンドームより段違いに高いので。
私は「避妊」って「防犯」と同じだと思うんです。平々凡々に生きていても、犯罪に遭うか遭わないかって運じゃないですか。たとえば「ちょっとくらい大丈夫だろう」と家の鍵を開けっぱなしにして泥棒に入られたとしたら、悪いのは100%泥棒です。でも、「ちょっとくらいなら」と隙を与えたのも自分。
命を授かるって本来は尊い行為なのに嫌な例えですが、望まない妊娠はそれ以上に黒い現実が付きまといます。新しい命に罪はありません。
それに少しでも自分の体を大切に思うなら、避妊は運任せ、男任せにしないでほしいんです。女性側から身を守る方法がちゃんとあります。
避妊しない男性は、2割の「ハズレくじ」
避妊しない男性は、2割の「ハズレくじ」
「コンドームを使ってほしい」と言えないのなら、自ら進んで使う男性としか付き合っちゃダメだと思います。私の見聞きしてきた限りでは、男性の8割くらいは、ちゃんと自分から使うんじゃないかな。
「コンドームを使ってくれない」と悩む女性はつまり、残りの2割の男性を選んでしまっているんですよね。そんなハズレくじみたいな彼氏でいいのか、という。そいつの何に惹かれているのか、よく考え直してみてほしいです。
それでもどうしてもその彼が好きなら、低用量ピルを飲むなりして自衛してください。クズは主体的に動いてはくれません。
私も悪い男にばかり惹かれた時期があるので気持ちはわかりますが、今思えば気の迷いです。恋なんてそんなものですよね。でも気の迷いで人生を狂わすのはバカバカしいです。
――たしかに。「きちんとコンドームを使ってくれる男性もきっといる!」、そう信じて恋人探しからやり直したほうがいいパターンも多そうです。
「きっと」ではなく「絶対」います! むしろ、使わない男性のほうが少数派ですよ。私の経験した感じから言っても、友達の話を聞いても、間違いないと思います。
どんな情報でも、過激な情報が悪目立ちしちゃうんですよね。「男性はコンドームを使いたがらないから要注意!」みたいな記事とか。
加えて、正しく使えているかはチェックしたほうがいいかもしれません。コンドームも正しく使用できていなければ、失敗率も格段に上がってしまいますので。
参考リンク:「避妊方法についての正しい知識」と「低用量ピル(経口避妊薬)の概要・入手方法」
性感染症の定期検査は必須。遊び人かどうかは関係ない
性感染症の定期検査は必須。遊び人かどうかは関係ない
言えます。ピルを飲んでいる飲んでいないにかかわらず、性感染症を持っていないと確証を持てない相手とコンドームを使用せずセックスをするのは非常にリスキーです。
私は恋人などの決まった相手となら、避妊目的で低用量ピルを服用し、スキンコンドームなしで性行為を楽しむことについては検討の余地があると思いますが、それもお互いが定期的に性感染症の検査をして、安全を確かめた上で行うべきだと思ってます。
――信頼できる関係性であっても、そこはしっかりしておくことが大切ですね。
そうですね。油断していると、うっかり……ということもあると思うんです。
「月に1回性感染症の検査をしている遊び人」と、「パートナーとしかセックスしないから性感染症の検査はしたことがない人」だったら、一見遊び人のほうが感染リスクが高そうに見えるかもしれません。
でも、パートナーとしかしていない人だって、知らず知らずのうちに感染している可能性は十分にあります! 元彼がこっそり浮気をして性感染症にかかっていたとか、元彼の元カノの元彼が実は……とか、めちゃくちゃあり得る話です。
今って大手通販サイトでも性感染症の検査キットが買えるんですよ。匿名で、自宅で簡単に検査ができるんです。そういうのも活用してみるといいんじゃないかなと思います。
「恥じらい」「奥ゆかしさ」を履き違えないで
「恥じらい」「奥ゆかしさ」を履き違えないで
がっつり話します。だってセックスをする相手とは、基本的には裸で交わるわけですよね。裸ほど、自分をさらけ出している姿ってないじゃないですか。そこまでオープンにしておいて、性的な話だけはできないっていうのは、おかしな話だなと思いませんか?
本来ならば彼氏こそ、性的な話を共有するのに最もふさわしい相手であるはず。
とはいえ、女性が性に関する話題を口にする=恥じらいがない、みたいな風潮ってありますよね。でも、「恥じらい」とか「奥ゆかしさ」って、そういうことじゃないと思うんです。
避妊の話も、性感染症予防の話も、自分の体に関わる大切な話。どういう触れられ方をすると痛いとか、気持ちいいとか、そういう話もそう。何も恥ずかしいことではないから、遠慮なく堂々と話してみてほしいです。
あ、でもお風呂上がり、裸で彼氏の前をウロウロしたりするのを恥ずかしがったりするのは良いですね。それは「恥じらい」だと思います(笑)。
■「31歳からの恋愛相談室」関連記事
Q.気になる彼が突然フェードアウト、気が狂いそうです
セックスの最中、もっと自分をさらけ出すには?
心も体も満たされるパートナシップを築くには?