「コンドームを使っても妊娠することがある」って本当!?
日本で最もメジャーな避妊方法は、コンドームを使うことです。しかし実際のところ、コンドームの避妊失敗率は年間で2~15%と、けっして安心できる確率ではありません。そこで今回は、窪田真知医師の監修のもと、「避妊方法についての正しい知識」と「低用量ピル(経口避妊薬)の概要・入手方法」をまとめてご紹介します。
提供:スマルナ(ネクストイノベーション株式会社)
見出し1:コンドームによる避妊失敗率は、年間で2~15%!
コンドームによる避妊失敗率は意外と高い
コンドームは、コンビニや薬局で気軽に購入できる避妊具であり、日本で広く使用されています。実際、日本の20代・30代の男女に「最もよく使う避妊方法」をたずねたところ、コンドームと答えた人が約60%でした。
しかしここで、みなさんにぜひお伝えしたい事実があります。それは、コンドームを使っていても妊娠してしまう人が、年間で2~15%もいるということ! つまり7人に1人は、1年のうちに妊娠してしまうのです。
実際、人工妊娠中絶を行った女性のうち、約半数は「コンドームを使用していた」と答えています。さらに、その約20%は、「確実にコンドームを使用している」と思っていたそうなのです。
「コンドームを使ってさえいれば、避妊は安心」は大きな誤解。避妊を希望するなら、より確実な低用量ピル(経口避妊薬)という方法があります。また、避妊と性感染症(STD)の予防、両方をしっかり行うために、「低用量ピルとコンドームの併用」をおすすめします。
※ちなみに、低用量ピルと並んで成功率の高い避妊法として、子宮内避妊器具(IUD)または子宮内避妊システム(IUS)という方法もあります。ただし妊娠・出産経験のない女性は、これらの方法よりもまず先に、低用量ピルの使用を検討することをおすすめします。
実はやっているかも…!? コンドームによる避妊の失敗原因3つ
コンドームは正しく使用しないと避妊率が低下する
・「今まで失敗してこなかったし……」
・「私のパートナーはきちんと装着しているはず」
・「高級なコンドームを使っているから大丈夫!」
そんなふうに思った方こそ知っていただきたいのが、よくある「コンドームの誤った使い方」です。「誤った使い方をしていたかも……」「知らなかった!」と、びっくりするかもしれませんよ。
■誤った使い方1:射精する直前に装着する
精子は射精時だけでなく、射精前後にも分泌されます。だからこそ、必ず性器接触の前に、ペニスが勃起状態になったときに装着しなくてはいけません。
■誤った使い方2:つけた傷に気づかず使用する
コンドームを袋から出すときに、うっかり傷をつけてしまうなんてことも。さらに、コンドームは劣化しやすく、油分に弱いということもご存知ですか? ハンドクリームのついた手で触るのもNGなのです。
それから、お財布に入れて持ち歩くのもおすすめできません。摩擦で破けやすくなる可能性があります。
■誤った使い方3:精液の付着や漏れに気づかず使用する
コンドームの使用は1個につき1回限り! 洗って使うことはできません。またコンドームの裏表を間違えてつけてしまった場合に、ひっくり返して装着するのもNG!
また、射精後は速やかに外さないと、膣内でコンドームが外れて、精液が漏れてしまうこともあります。
いかがでしたか。心当たりのある方は、これから十分に気をつけてくださいね。
また、たとえ自分が気をつけていても、パートナーがうっかり失敗してしまう……ということもありえます。コンドームは基本的に、男性主体の避妊方法だからです。
その点も踏まえて、避妊方法を再検討してみましょう。
低用量ピルとコンドームの併用なら信頼度◎
低用量ピルとコンドームの併用が望ましい
「コンドームだけでは、避妊方法として不十分。望まない妊娠は避けたい」「もっと安全にセックスを楽しみたい」。そう考えるなら、冒頭でもお話しした通り、「低用量ピル(経口避妊薬)とコンドームの併用」をおすすめします。
■低用量ピルとは
毎日1錠ずつ飲むだけで高い避妊効果が期待できる、経口避妊薬です。
■低用量ピルの特徴
・避妊以外の利点もある(生理日を移動できる、生理痛が軽くなるなど)
・妊娠を希望する場合は、服用をやめるだけでOK
・健康な若い女性が服用する場合には、重篤な副作用は極めてまれである(吐き気・頭痛などの症状は出る可能性はある)
低用量ピルの避妊失敗率は、0.3%~8%。コンドームよりも格段に高い効果が期待できます。
また、ピルは世界的にも広く使用されており(とくに欧米)、フランスやドイツでは約30%の方がピルを使用しています。
■ピルの使用率
フランス 33.1%
ドイツ 31.7%
カナダ 28.5%
イギリス 26.1%
イタリア 19.1%
アメリカ 13.7%
韓国 3.3%
日本 2.9%
中国 2.4%
望まない妊娠は、自分の力で避けられる!
避妊のために、自分の意志でできることがある
さらに、低用量ピル(経口避妊薬)は女性が主体的に選べる避妊方法というのもポイント。
コンドームは男性主体の避妊方法なので、女性側でコントロールしにくい部分がありますよね。しかし低用量ピルなら、自分の意志で望まない妊娠を避けられます。
「生理が来ない、もしかして妊娠……?どうしよう!」なんて、眠れない夜を過ごしたことはありませんか。低用量ピルを飲めば、そんな心配をする必要もなくなります。
と、ここまではコンドームのデメリットをお伝えしてきましたが、もちろん大きなメリットもあります。HIV/エイズなどの性感染症(STD)の予防効果が期待できる、という点です。
低用量ピルのみの使用だと、HIV/エイズなどの性感染症(STD)の予防ができません。だからこそ、「低用量ピルとコンドームの併用」が望ましいのです。
低用量ピルは、オンライン処方も可能!
低用量ピルの使用について、まずは医師に相談を
低用量ピル(経口避妊薬)の入手方法は、現在「婦人科での処方」と「オンライン処方」の2通りあります。
身近に婦人科がある方はぜひ、相談に行ってみてください。「忙しくて婦人科に通う時間がない」という方は、オンライン処方を試してみてはいかがでしょうか。
たとえば、「スマルナ」というピルのオンライン診察サービスは、お手持ちのスマホを通していつでもどこでも医師の診察・専門家に相談し、ピルの処方を受けられます。待ち時間がなく、予約も必要ありません。
診察後は、最短で翌日には低用量ピルが手元にやってきます。ポスト投函で、かつ中身が低用量ピルだとわからないような梱包・伝票になっているのも安心ですね。
また「スマルナ」では、生理やピルについて、無料で専門家に相談することも可能です! 不安なこと・疑問に思ったことがあれば、まずはここから相談してみてはいかがでしょうか。
スマルナの利用はこちらから!
■監修・窪田真知医師プロフィール」
窪田真知医師
福岡大学医学部卒業。福岡大学病院、福岡赤十字病院の勤務を経て、現在、福岡/佐賀の産婦人科にて診療をしながら、産業医として働く女性の健康を守る仕事もしている。
<所属学会・資格>
日本産科婦人科学会専門医
日本医師会認定産業医
■参考文献
・女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
・産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2017
・日本産婦人科医会「望まない妊娠を繰り返さないために おとなのあなたへ」
・国際連合「Contraceptive Use by Method 2019」
・厚生労働科学研究費補助金新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業 性感染症に関する予防、