ウィズ・コロナ、「新しい生活様式」で感じる不安・憂うつ感
なんだかモヤモヤ……ちょっとした運動でリフレッシュしよう!
自宅で過ごすことが増え、外出すると「感染したらどうしよう」という不安が常につきまとう。気分転換に旅行や観光に出かけたくても、まだ行動が制限されたり、他県に行くのは憚られたり……。
こうした毎日を過ごしていると、やはり心のどこかでモヤモヤとした気分が残ったり、憂うつ感を覚えたりするのはごく自然なことかもしれません。熟睡できないなど、体に変化が現れる方もいるようです。
運動は不安感やうつ状態の改善に有効? 運動のメンタル面への効果
治療が必要なうつ病ほど深刻ではなくても、このような不安感や抑うつとした気分を和らげるために、運動は効果的です。運動はうつ症状がみられる患者さんに対する治療の一つとしても積極的に取り入れられています。うつ症状の改善に運動が適しているという研究や論文は昔から数多く発表されており、『脳を鍛えるには運動しかない』という書籍では複数の研究論文を参考にしながら、運動は脳機能や神経伝達物質の分泌に影響し、うつ症状の改善につながるものではないかと指摘しています。
運動は薬と違って偽薬を用いることができないため、その研究方法にはより慎重に計画する必要がありますが、運動を行うことで抑うつ状態が悪化したという指摘は今のところ確認することができません。
背伸び、深呼吸から始める憂うつ・モヤモヤを吹き飛ばす運動のコツ
自宅にこもる生活を続けていると、何を考えても悪い方向にとらえてしまったり、気分が乗らなくなったりしがちです。そんなときは座った姿勢からすっと立ち上がり、顔を上に挙げて体全体で大きく背伸びをしたり、深呼吸をしたりしてみましょう。
運動といっても難しく考える必要はないのです。ずっと同じ姿勢で過ごすこと、特にスマホやパソコン作業などで座って顔を下に向けた状態を続けていると、視線は常に下向きになり、気分が沈みやすくなります。まずは立ち上がって背伸びをしたり、その場で簡単なストレッチやトレーニングを行ったりすることから始めるだけでも十分です。そこから、朝のゴミ出しついでに軽くウオーキングをする、天気のいい日は徒歩で買い物にでかけるといったように日常の活動量を増やすようにすると、運動による心身のリフレッシュも期待できます。
買い物など人の多い場所に出かける際はマスクを着用したいですが、散歩など人との距離を一定程度保つことができる場合は、マスクは携帯しておき、必要に応じて使用するようにすればよいと思います。外出先から戻ったら必ず手指の消毒、手洗いなどは引き続き行うようにしましょう。
面倒なときもできる! 気乗りしない時こそ小さな一歩を
運動をする前は「体を動かすのは面倒くさい」と思ってしまいがちですが、たとえば5分という短い時間であっても体を動かすようにすると、5分ではもの足りないと感じたり、もう少しできるかなと積極的に取り組むことができたりするものです。これは運動だけではなく、勉強などの場面においても活用できるものですが、小さい階段を少しずつ積み重ねていくと意外と遠くまで行くことができるとわかり、振り返ってみて自分でビックリすることもあるでしょう。こうした前向きな姿勢を生み出せることも、運動が生み出すメリットといえるのではないでしょうか。
気分が乗らないときほどあえて体を動かすようにすると、前向きな気持ちへの変化が期待できま
す。まずはぜひ小さな一歩を踏み出してみてくださいね。