亀山早苗の恋愛コラム

知ってしまった夫の秘密……この時期、風俗に行っていたなんて

ただでさえ日本中、コロナで疲れている。いきなり生活様式が変わり、勤務形態が変わり、まだ登校が安定していない子どもたちのことも心配でたまらない。そう嘆く女性たちが激増している。そんなとき、夫の風俗通いを知ってしまったら……。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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この時期に風俗に行っていた夫を、どうしても許せない

夫の風俗通い

夫の風俗通い

ただでさえ日本中、コロナで疲れている。いきなり生活様式が変わり、勤務形態が変わり、まだ登校が安定していない子どもたちのことも心配でたまらない。そう嘆く女性たちが激増している。そんなとき、夫の「秘密」を知ってしまったら……。
 

週2回出社の夫と“接触”する気になれなくて

結婚して16年。14歳を筆頭に3人の子どもがいるヨウコさん(44歳)。会社員で2歳年上の夫は、ずっと週に2回の出社が続いている。ヨウコさん自身は、パートで働いていたが4月から自宅待機となっている。

「会社員なら誰でもそうだと思うけど在宅勤務に慣れていませんからね。夫もずいぶん苦労しているようです。ときおり、ビジネスホテルのリモートワークユースを利用したりして。子どもが3人もいますから、うるさくて静かに仕事ができる環境ではない。特に電話をしたりリモートで会議をしたりするときは『ちょっとでてくる』ということが増えていきました」

そんなときは早めに帰ってくるそう。子どもたちの好きなものをテイクアウトで買ってきてくれることもある。

「夫がうちでいちばん外出が多い。狭い家に家族5人で暮らしているから、夫は帰宅するとバスルームに直行するなど気を遣ってくれてはいました」

それでも、夫婦の生活だけは避けたかったヨウコさん。子どもたちがどうしても夜更かしすること、以前だったら子どもたちのいないときに夫婦でラブホテルへ行くこともあったが今はそれもできないこと、そして何より“濃厚接触”が怖かったからだ。

「夫は週に1回はしたいと迫ってくる。私は逃げ続けていました。今はいちばん下の8歳の次女と一緒に寝ています」

ヨウコさん自身、精神的に不安定なのだという。将来への不安もあるし、何より毎日、子どもたちと夫と顔をつきあわせていると、どうしてもストレスがたまる。ときにはひとりでどこかに行ってしまいたくなることもあるそうだ。

「そんな状態でセックスなんてしても楽しくない。なにより性欲がわかないんです。夫には悪いけど、私は今のところは無理だと伝えていました」

夫はむすっと不機嫌に黙り込んだ。だがヨウコさんは譲歩するつもりはなかった。
 

夫が風俗に!?

ある日、また外で仕事をしてきた夫が妙に遅くに帰ってきた。夫が寝室に入り、物音が聞こえなくなったころ、ヨウコさんがリビングに行ってみると、テーブルの上に夫の携帯が置いてある。

「寝室へ持っていっておこうと思ったんですが、ついうっかり見ちゃったんですよ(笑)。見る気はなかったんだけど、本当に魔が差したというか。昔からロック解除のパスワードをまったく変えていないからすぐ開くことができました。なにげなく電話の履歴を見たら、けっこう電話をかけているんですよ。しかも夜10時とかにどこかに電話してる。浮気でもしているのでは、と妙な胸騒ぎがして」

ヨウコさんは夫がかけた電話番号をメモし、調べてみた。判明したのは風俗店の電話番号だったこと。他にもいくつかあった番号で夕方以降かけているものはみな風俗店だった。

「夫が帰宅するとバスルームに直行しているのは家族に感染させることを怖れていたわけではなく、風俗に行っていることがバレないためなのではないかと思いました。風俗に行っていることもショックだったけど、なぜこの時期に、というのもありましたね」

子どもたちも自分もストレスを抱えながら自粛しているのに、仕事だからと夫を快く送り出していたのに実際には風俗へ行っていたとは。私たちの我慢は何だったのかとヨウコさんは怒りより脱力感に襲われたそうだ。緊急事態宣言以降、風俗店も休業要請はされていたが、開店している店も少なからずあった。

「それから朝まで一睡もせずに考えたんですが、どう考えても許せない。こういう夫を私は受け入れていかなければいけないのだろうか。そこまで我慢しなければならないのだろうか。ずっと考えました」

その日は土曜日で夫も休み。昼近くに起きてきた夫に、ヨウコさんは話があると言った。子どもたちはちょうど3人で散歩に出かけたところだった。

「静かに言いましたよ。風俗に行っているのね、と。私はどうしてもあなたと一緒には暮らせない。しばらくどこかで暮らしてもらえないか、と。これ以上、私の精神が崩壊しないうちにお願いだから、と。夫は『出て行けということか』って。生活が平常に戻る見通しがたってから話し合いたい、今、何か話すと私がおかしくなりそうだからと言いながら泣けてきました。夫は私が泣いているのを見るのがイヤだったんでしょう。どこかに電話をかけていましたが、『会社の借り上げマンションの一室があいているからそこへ行く』と。身の回りのものだけ持って出ていきました」

もう1カ月近くたつが、夫からはたまに子どもたちに連絡がある程度。ヨウコさんはいっさい、夫と話していない。子どもたちは心配しているようだが、「おとうさんとおかあさんはちょっとすれ違いがあって、今は冷却期間を置いている」と告げてある。

「自分の気持ちがどういう方向へ行くのか、まったく読めないんです。少なくとも今は、夫の顔を見たくない、見たら自分が壊れていく。そんな危機感があります」

この時期に風俗へ行っていた夫の心情をどうとらえればいいのかがわからない。そんな夫への自分の感情も整理できない。まずは子どもたちとの生活をしっかりやっていくしかないとヨウコさんは沈んだ声で言った。

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