食と健康

種類もいろいろ…もやしに「健康効果」はある?

【管理栄養士が解説】安価で美味しく子ども受けもいい「もやし」は食卓の人気者なだけに、スーパーには緑豆もやし以外にも数種類が並んでいます。豆の種類が違えば、栄養価は違う? 栄養面で語られることは少ないもやしの栄養について解説しましょう。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

コスパ最強食材「もやし」

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節約料理の定番食材として主婦にお馴染みのもやし。安価で美味しく子ども受けもいい食卓の人気者なだけに、スーパーには緑豆もやし以外にも数種類のもやしが並んでいます。

緑豆もやし、大豆もやし、ブラックマッペ……豆の種類が違えば、栄養価も違うのでしょうか。栄養面で語られることは少ないもやしの栄養について解説しましょう。
 

Q1. もやしに健康効果はある?

家計の味方としておなじみのもやし。最近では、その健康効果が話題になったりもしたようですが……健康食材といわれたらもやしが苦笑いしそうですね。

低カロリー(14kcal/100g)で、少量でもかさがあり、食べ応えがあるためダイエット食材として適しています。

栄養素としては、たんぱく質(1.7g/100g)、カリウム(69mg/100g)、カルシウム(10mg/100g)、ビタミンC(8mg/100g)、葉酸(41mg/100g)、食物繊維(1.3mg/100g)などが含まれています(※成分値はいずれも「緑豆もやし」)。

栄養面の魅力というより、やはり「低カロリーで食べ応えがある」ところが健康食材としての一番の魅力でしょう。
 

Q2. もやしの種類で栄養面の違いはある?

スーパーのもやし売り場には、お馴染みの緑豆もやし以外に、ナムル作りに欠かせない大豆もやし、緑豆もやしに比べて細長いのが特徴のブラックマッペ(黒豆)など、豆の種類が違うもやしが陳列されていることが多いようですね。
スーパーのもやし売り場には、売れ筋の緑豆もやしに加えて数種類のもやしが並ぶ

スーパーのもやし売り場

大豆もやしは、原料である大豆が豆類の中でもたんぱく質が多いことから、たんぱく質含量が多いです(2.3g/100g)。また大豆は他の豆類と比べて粒が大きいため、食物繊維も多めです(2.3g/100g)。

同じ品種の豆から作ったもやしであっても個体差はあります。成分表をみる限り、豆の種類が違うもやしの栄養成分は、個体差で栄養の“差”が帳消しになってしまう程度の微差といっていいと思います。
 

Q3. もやしを効果的に摂取する調理法は?

もやしは、生でも加熱しても美味しいので、上手に調理していただきたいと思いますが、しゃきしゃき感を残したほうが美味しいという声の一方で、生だと青臭みが残って嫌だという声もあります。ぜひ自分好みの加熱加減を見つけてください。

調理の際に、もやしだけ別に加熱すると好みの加減に仕上げやすいかもしれません。

ピーマンの千切りや細切り肉と一緒に炒めたもやしの中華炒めもいいですし、1人暮らしなら、レンチンしてドレッシングをかければ立派なサラダのできあがりです。キャベツを刻むより簡単で早いかもしれません。
 

かさ増しで満腹感! ダイエット食材としての魅力

もやしは、栄養価を求めて食べるというよりも、低カロリーでかさのある代表的な食材として「かさ増し効果で満腹感が得られる」ところが健康への寄与が大きいように思います。食物繊維もたっぷり摂ることができるので、お通じがよくなる可能性もありますよ。

スーパーでも比較的安定した安価で手に入る食材ですので、いろいろな食べ方を工夫して美味しくダイエットに励んでみてはいかがでしょう。
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