おりものとは? おりものの役割を解説

おりものとは?おりものの役割

おりものって何?おりものの役割は?

おりものとは、腟や子宮の出口で作られる分泌物が混ざったもの。腟内を酸性にして適度な潤いをもたせ、雑菌の侵入や増殖を防ぐという役割を果たします。外敵の侵入を防ぐほかにも、性交渉の準備をしたり、妊娠しやすい状態を作ったりという働きも。口内の唾液や、目にとっての涙と同じようなものです。

おりものは、善玉菌であるデーテルライン桿菌(かんきん)を含んでいます。この「おりものの善玉菌」、大腸菌やカンジダ真菌などの雑菌が増えないように働いてくれる、身体にとって必要な存在です。このような役割を持つ善玉菌が少なくなったり、いなくなったりすると、腟内の抵抗力が落ちて感染しやすくなってしまいます。

抗生物質を飲んで、カンジダ腟炎になる人がいるのはその一例。抗生物質が一時的に善玉菌まで除菌してしまう一方で、カビの一種であるカンジダは抗生物質が効きません。善玉菌によるバリアがなくなってカンジダが増えやすくなり、やがて腟炎を起こしてしまうのです。

▽参考記事
おりものの異常・正常なおりものとの違い【婦人科医が解説】
   

正常なおりものと異常なおりものの違い

異常なおりものと正常なおりものの違い

いつもと違う……異常なおりものと正常なおりものの違いは?

【正常なおりものの状態】
  • 色:半透明~白っぽい。乾くと薄黄色に
  • 質感:卵白のように少し粘り気がある
  • 臭い:月経直後は強めのこともあるが、普段はあまり臭わない
  • 量の変化:体調によって増減。排卵期や月経直前は増える傾向
正常なおりものの色は、半透明~白っぽい色。下着などについて、乾くと薄黄色になります。質感としては、卵白のように少し粘り気があります。乾くと少しポソポソしたクリーム色の状態になることがありますが、これは異常ではないので心配要りません。月経直後は臭いが強めのこともありますが、基本的には無臭。酸性であるため、ほのかに酸っぱい臭いがすることもありますが、正常な状態の範囲内です。

おりものはホルモンの影響を受けて状態や量が変わり、排卵期や月経直前は分泌量が増える傾向にあります。おりものの量も汗と同じように個人差があるので、ちょっと多めだなと思っても多少下着につく程度の量はあまり気にする必要はありません。

いつもと色が違う、臭いが違う、痒みが強い、おりものが急に増え、生理周期に関係なく量が減らないといった異変があった場合は、おりものの異常を疑い、一度きちんと検査を受けた方が良いでしょう。

▽参考記事
おりものの異常・正常なおりものとの違い【婦人科医が解説】

▽参考サイト
おりもの・かゆみ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ - 厚生労働省
 

おりものの色が茶色・ピンク色・血液が混じっている場合は異常?

おりものの色が茶色やピンク色であるというのは、血液が混ざっている、つまり不正出血しているというサインです。なお、正常なおりものは半透明~白っぽいくらいの色。乾くと薄黄色になります。

おりものの色を変えてしまう不正出血の原因は、月経不順や子宮頸管炎などのほかに、クラミジア頚管炎、子宮頚管ポリープ、子宮頸がん・子宮体がんといった放置してはいけない病気も含まれます。茶色のおりものがいったん治まっても、必ず婦人科で検査を受けましょう。

▽参考記事
おりもの検査の結果でわかる病気一覧・おりものの異常
おりもののにおい・色から考えられる病気
 

おりものってどんな臭い? ツンとした臭いは異常?

正常なおりものは基本的には無臭に近いですが、酸性のため、ほのかに酸っぱい臭いがします。この臭いの元は、デーデルライン桿菌という善玉菌です。排卵の時期には、精子を包み込んで卵子に達するのをサポートするためにおりものの分泌量が増えるのに伴い、臭いが強くなることもあります。

おりものの臭いが、魚が腐ったようなツンとした臭いである場合は、雑菌が増えていたり腟内に異物が入っていたりする可能性があります。2~3日様子を見て改善しないようなら早めに婦人科を受診しましょう。雑菌の場合、1週間ほど腟内に抗生物質のタブレットを入れることで改善が期待できます。

▽参考記事
おりもの検査の結果でわかる病気一覧・おりものの異常
おりもののにおい・色から考えられる病気

▽参考サイト
おりもの・かゆみ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ - 厚生労働省
 

おりもの検査と疑われる主な病気

おりもの検査とおりもの異常で疑われる病気

おりもの異常に気づいたら、婦人科でおりもの検査を受けましょう

おりものに異常があるのでは……と不安に思っても、状態だけで病気の有無を判断することはできません。気になる症状があるなら、病院で検査を受けることが大原則です。

おりもの検査は、腟の中から直接おりものを取って調べます。綿棒でおりものをとるだけなので痛みもなく、数秒で終わります。数日~1、2週間後に結果を聞きに行き、異常があれば薬を処方してもらうといった流れが一般的ですが、おりものを見ただけで明らかに病気が疑わしい場合は、検査結果を待たずに薬が出されることもあります。

<おりものの状態で疑われる主な病気>
  • クラミジア頚管炎……クラミジアに感染して子宮の出口の炎症である子宮頚管炎が起きると、水っぽいおりものが増えたり、おりものに少量の出血が混ざったりすることがある
  • カンジダ腟炎……おりもの異常と外陰部や腟内の痒みが主な症状。おりものは白色や黄緑色で、ヨーグルト状や酒粕状の少しポソポソした状態になることが多い
  • 淋菌感染症……男性に比べて症状が出にくいため気付きにくいが、まれに粘り気のある膿のようなおりものが増えたり、腟の出口の下側が大きく腫れたりする
  • トリコモナス腟炎……外陰部の強い痒みや腟の刺激感と、泡状の臭いが強い黄色のおりものが主な症状
  • 子宮頚管ポリープ……子宮と腟を結ぶところの子宮頸管の粘膜が増殖し、子宮口からはみ出して腟の方に垂れ下がったようになる。おりものが増え、血が混じることも
  • 子宮がん……子宮頸がんの場合、初期はピンク色や茶褐色のおりもの、進行してからは悪臭を伴う茶褐色のおりものがサイン。子宮体がんは、おりものが増えるなどの症状が発見の手がかりに

▽参考記事
おりもの検査の結果でわかる病気一覧・おりものの異常

▽参考サイト
おりもの・かゆみ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ - 厚生労働省
 

おりもの異常を予防する方法とは

おりもの異常の予防

毎日の生活を少し気をつけることで、おりもの異常を予防しましょう

腟内は通気性が悪く適度な温度が保たれているため、細菌が増えやすい条件が揃っています。さらに妊娠中や、体力や抵抗力が落ちているときは腟内がムレやすくなるため、雑菌が増えておりもの異常が起こりがちです。

【おりもの異常を予防する3つの方法】
  • 日常生活の見直しで免疫力をあげる……疲れやストレスを溜めない、体を冷やさない、十分な睡眠、糖分を摂り過ぎない
  • おりものシートの使い方を見直す…… 通気性の悪いシートを何時間もつけっぱなしにしていると逆に雑菌が増えやすくなるため、下着の通気性を良くする、綿100%の布製のシートを使うなどの工夫でムレを防ぐ
  • セックス時は必ずコンドームを使用する……たとえ夫婦間であっても妊娠中でも、妊娠を望んでいる時以外のセックスでは、感染症を予防するためにコンドームは必須
おりものは女性の健康のバロメーター。毎日の生活を少し気をつけることで、おりもの異常を防ぎましょう。
 
▽参考記事
おりもの異常の予防法
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