節約貧乏には理由があった!
これまで何度も「節約が大事だぞ~!」という話をしてきました。すると、「節約だけで金持ちになれたら苦労しない!」というご意見を何度かいただきました。ご意見をくださった方には感謝しています。たしかに、節約上手でもお金持ちになれない人がたくさんいます。そう感じてしまうのも無理はありません。
節約貧乏には何が足りない?
節約上手でもお金持ちになれない人が多いのは、節約が悪いからではありません。そうではなく、「複利のパワー」を知らないのが原因だと思うのです。
投資の神様も驚くほど節約家だった!?
複利のパワーを誰よりも知る人は、投資の神様ウォーレン・バフェット以外にはいないでしょう。彼は過去にフォーブス長者番付で、世界3位にランクインしたことがある大富豪です。彼の純資産は883億ドル。日本円に換算すると約9兆円もの資産を保有しています。もはや国家予算の規模です(1)。
バフェットの仕事仲間であるチャーリー・マンガーは、昔のバフェットのことを振り返って、「バフェットは散髪代に10ドルを支払うことすら嫌がる」という旨を語ったのだとか(2)。
彼がここまで支出を嫌うのは、「節約したお金を資産運用に回せば、何倍にもなって返ってくる」ことを知っているからです。
株式投資の平均利回りは年率5%
たとえば、株式投資の平均利回りは年率5%といわれます(3)。複利の力を使えば、運用元本は倍々ゲームで増えていきます。年率5%・年複利で運用した場合、15年後に元本は2倍、30年後には4倍、45年後には8倍、そして60年後には16倍になります。つまり、「毎月、1万円を節約して資産運用に回せば、60年後には毎月16万円を下ろすことができる」ということです。恐ろしい金額ですよね……。
ちなみに、投資の神様バフェットの運用パフォーマンスは年率20%ほど。彼はこのペースで資産を膨らまし続け、50年間で資産を10万倍に増やしました。彼が若い頃に節約した散髪代10ドル(約1000円)は、今や1億円相当にまで膨らんだということです。
節約したお金を運用に回して貧乏を脱出!
ここまでを読んでみると、節約の大事さがご理解いただけるかと思います。かくいう僕自身、収入の割には質素な生活をしているつもりです。支出の大半は仕事絡み。大きな贅沢といえば、大切な友人と3カ月に1度飲みに行くことと、妻の実家に帰省することくらいです。「1銭を笑うものは1銭に泣く」という諺もあります。この数字はいささか小さいですが、1万~2万円規模になると、信憑性が増します。つまり「1万円を笑うものは1万円に泣く」のです。
ちなみに、年率5%を目指して資産を運用したい場合は、インデックス投資がオススメです。僕も実践している投資法なので、よろしければご検討ください。
それと、1円でも多く節約するために必要なテクニックも、過去にまとめたことがあります。併せてご活用ください。節約を通じて、地道にお金持ちを目指しましょう!
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【参考文献】
- WEB記事:日本版フォーブス, 2018, "フォーブス米長者番付、首位に J・ベゾス B・ゲイツ25連覇ならず", 2019年9月19日時点
- 書籍:ジェレミー・ミラー, 2016, 『バフェット伝説の投資教室 パートナーへの手紙が教える賢者の哲学』, 日本経済新聞出版社
- 論文:山口勝業, 2016, "株式リスクプレミアムの時系列変動の推計 --日米市場での62年間の実証分析", 証券経済研究, 93, pp. 103-111