貯金下手と貯金上手の違いは?

数々の心理学研究のおかげで、「貯金できる人」と「貯金できない人」の違いが明らかになってきました。
 
中でも違いが表れるのが「計画の立て方」です。たとえば、行動経済学者のダン・アリエリーが行った研究(1)によると、「貯金目標は自分ではなく、他人に立ててもらった方が良さそうだぞ!」というデータが得られました。
 
この調査によると、自分で設定した〆切目標は効果が薄く、他人から強制されないと目標を先延ばしにしてしまうのだとか。たしかに、自分で立てた目標って、ついつい延期しがちですよね。
 
他にも、「貯金目標を立てたら周りの人に公言した方がうまくいくぞ!」というデータもあります。これはハーバードビジネススクールらによる研究(2)です。研究によると、貯金目標を公開したグループの方が、しなかったグループと比べて貯金額が多かったのだとか。
 
ここまでの話で、「貯金がうまくなりたかったら、目標の立て方に気をつけるべき!」という点が理解いただけたと思います。
 

貯金をブーストする上手な目標の立て方

とはいえ、僕らが貯金する理由は、人それぞれ異なります。結婚式費用のために貯金する人もいれば、海外旅行のために貯金する人もいます。だから、万能な目標はありません。大事なのは、「目的に合わせて上手に目標を立てること」です。
 
ここで気になるのが、「上手に目標を立てるには、どうすればよいか?」という点です。間違った目標を立ててしまうと、貯金が捗るどころか、やる気が喪失して逆効果になる可能性すらあります。
 
貯金上手の目標の立て方

貯金上手が実践する目標の立て方とは?

 
そこで今回は、貯金をブーストする上手な目標の立て方を解説します。ご紹介するのは南カリフォルニア大学による研究(3)です。この研究では4つの実験をそれぞれ約100名の被験者を対象に行いました。
 
実験の結果、以下のように目標を立てると貯金が捗ることがわかりました。
 

「遠い未来(9カ月以上先)」のために貯金をしたい場合

「どうやって貯金するか」という具体的な「方法」をガッツリ考えて目標を立てます。
 
(例)「1年後に開く結婚式費用のために200万円を貯金する!」
 
遠い未来のための貯金は、モチベーションは高くても計画が雑だと挫折しがちです。そこで、貯金を達成するためには、「月々いくら捻出するか?」「ボーナスのうちいくらを貯金するか?」など、具体的な方法を含めてプランに落とし込みましょう。これで、なあなあにすることなく貯金できるはずです。
 

「近い未来(3カ月以内)」のために貯金をしたい場合

「なぜ貯金をすべきなのか?」という具体的な「理由」をガッツリ考えて目標を立てます。
 
(例)「来月、国内旅行へ行くために5万円を貯金する!」
 
近い未来のための貯金は、計画は現実的でもモチベーションが低いせいで挫折しがちです。そこで、貯金を達成するためには、「貯金できたら、どんな良いことがあるか?」「貯金できないと、どんな未来が待っているか?」など、自分を動機づける理由を書き出してみましょう。これで、モチベーションが下がることがなくなり貯金できるはずです。
 

まとめ:大事なのは「方法」と「理由」の両立

貯金する【方法】があいまいだと、つい貯金を先延ばしにしてしまい、なあなあになってしまいます。これもまた、貯金はうまくいきません。
 
貯金する【理由】があいまいだと、モチベーションが下がるとすぐに心が折れてしまいます。いわゆる三日坊主になってしまう典型例です。
 
話をまとめると、「貯金を成功させたいなら、貯金をする【理由】と【方法】の両方を明確にする必要があるぞ!」ということです。どちらか1つが欠けてしまうと、貯金はうまくいきません。
 
かくいう僕自身、貯金がうまくいかないときは、だいたいどちらか1つが欠けていますね。少し気を抜くとAmazonなどで無駄遣いをしてしまいそう。お互い、気をつけましょう。
 

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【参考文献】
 
  1. 論文:Dan Ariely and Klaus Wertenbroch, 2002, "Procrastination, Deadlines, and Performance: Self-Control by Precommitment", Psychological Science, 13(3), pp. 219-224
  2. ディスカッションペーパー:Felipe Kast, Stephan Meier, and Dina Pomeranz, 2012, “Under-Savers Anonymous: Evidence on Self-Help Groups and Peer Pressure as a Savings Commitment Device" , IZA Discussion Paper No. 6311
  3. 論文:Gülden Ülkümen and Amar Cheema, 2011, "Framing Goals to Influence Personal Savings: The Role of Specificity and Construal Level", Journal of Marketing Research, 48, pp. 958-969

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