夫婦関係

浮気や不倫に「気付いているアピール」をすべきVSすべきでない理由

パートナーが「浮気・不倫をしている」という事実を知ったとき、あなたは、そのことを相手にハッキリと伝えますか? それとも黙っていますか? 今回は、この「浮気に気付いているアピール」を「したほうがいい」か「しないほうがいい」かについて考えます。

三松 真由美

執筆者:三松 真由美

夫婦関係ガイド

浮気や不倫に「気付いているアピール」をするべき?

浮気や不倫に「気付いているアピール」

パートナーの浮気がわかったとき、あなたはどうする?

皆様ご存知のイソップ童話の「北風と太陽」の話は、旅人のコートを脱がせることができるのはどちらか?という競争を「北風」と「太陽」がするという内容です。最終的には強風を吹き付けた北風ではなく、温かく旅人を照らした太陽が、旅人のコートを脱がすことに成功するというオチで、しばしば「強硬な態度」よりも「柔和な態度」が相手の心を動かす、という例えに使われます。

パートナーが「浮気をしている」という事実を知ったとき、あなたは、事実を把握していることを相手にハッキリと伝えますか?それとも黙って様子を見ますか?

この対応方法にはそれぞれ一長一短があり、「北風と太陽」のような単純なオチでは収まりません。今回は、この「浮気に気付いているアピール」を「したほうがいい」か「しないほうがいい」かについて考えてみましょう。
 
<目次>
 

「浮気に気付いている」と伝えたほうがいい4つの理由

相手の過ちには毅然として対応!

相手の過ちには毅然として対応!

まずは、「私は全部お見通しよ!」と毅然とした態度で、パートナーにはっきり伝えたほうがいいと考えられる理由から見てみましょう。
 
■1:知らせないと「バレてないだろう」と思って、いつまでもやめないから
しばらく様子を見ようと泳がせすぎると、「バレてないから、もうしばらく大丈夫だろう」と浮気が長引く可能性が出てきます。中にはいつまでも調子に乗っちゃうチャラ男もいるかもしれませんから、ビシっとくぎを刺すことは大切です。
 
■2:知らせないと「もし気付いても、文句は言わないだろう」とパートナーに甘く見られる(なめられる)から
そもそものパートナーとのパワーバランスにおいて、女性側が弱い立場にいるような場合、「どうせ文句は言えないだろう」とさらにかさにかかって好き放題をするような男性もいます。「あいつは俺の言いなり。一人では行動を起こせないはず」とパートナーを見くびっている男性には、毅然とした対応が効果的です。

■3:はっきり警告をすることで、相手にプレッシャーをかけることができるから
「私は知っているのよ」とはっきり伝えることで、こちらにもそれなりの覚悟があることが伝わります。パートナーに対してプレッシャーをかけるなら、小細工をせずに、正面からストレートに伝えるのが効果的。

■4:浮気をわかっているのに静観することで、相手を「申し訳ない」という気にさせることができるから
「私は知っているのよ」と伝えた上で、取り乱したりせず、相手の態度がどう改まるのか静観すると、悪いことをした方は自分の非を認め、反省する気持ちになりやすいもの。すべてを理解した上で、なおかつ菩薩の心、マリア様の心でパートナーを受け入れてくれる女性のもとに、素直に戻ってくる気になるはずです。
 
大切なのは、必要以上に取り乱したり、騒ぎ立てたり、見苦しいところを見せないこと。きちんと事実を把握した上で、冷静に「あなたのしたことは全部わかっていますよ」と伝えましょう。またそのあとに、相手の出方を静かに待つことで、こちら側の想いや覚悟の強さが伝わります。
 

「浮気に気付いている」と伝えないほうがいい4つの理由

冷静に話し合う自信がないなら、黙っていたほうがいい場合もある

冷静に話し合う自信がないなら、黙っていたほうがいい場合もある

次に、「私は気付いているのよ」と伝えないほうがいいと考えられる理由も見てみましょう。
 
■1:浮気を指摘されることで、パートナーに負い目が生まれ、愛情が薄れる場合があるから
現在の関係を壊すつもりではなく、一夜の遊びだけだった浮気の場合。黙っていれば、そのまま元さやに戻り、パートナーのメンツをつぶすこともなく、何事もなかったかのように収まってしまうこともあります。

しかし、あえてパートナーの過ちを指摘してしまうことで、相手に負い目を持たせてしまったり、もう二人の関係は終わりだ、とあきらめさせてしまうようなケースもあります。特にプライドが高い男性には、この「言わぬが花」作戦は有効といえるでしょう。
 
■2:指摘の仕方によっては、自分の醜い部分が出て、かえってマイナスイメージになるから
相手の浮気に対して、穏やかな態度で冷静に話し合う自信がないなら、黙っていたほうがよいこともあります。

ヒステリックに泣き叫んだり、浮気相手を攻め立てたり、被害者モードで周囲にパートナーの浮気を拡散するなどの過剰な行動が、自分の価値を下げ、パートナーの愛情が完全に冷めてしまう決定打になってしまうこともよくあります。
 
■3:自然消滅する場合もあるので、黙って様子を見る方がいいから
浮気が最も盛り上がるのは最初の2、3カ月程度。最初は新鮮さとスリルとでワクワクドキドキしています。こんなときに何を言ってもパートナーの心には響きません。「そのうち飽きるだろう」とどっしり構えて、事態を黙って見守るのも一つの作戦です。
 
■4:「自分はパートナーの信頼を裏切っている」と、相手に罪悪感を感じさせることができるから
相手の不倫を知っていながら、それを全く匂わせず、相手をピュアに信じる演技ができるなら、この方法も有効です。パートナーに、「こんなに俺のことを信じて、愛してくれているのに、そんな彼女を裏切るなんて、間違っていた!」と自責の念を持たせることができれば作戦勝ち。

やるからには決して「気付いている」という気配を見せないことがポイントです。
 

「伝える」vs「伝えない」どっちがいいの?

浮気は今までの二人の関係を振り返るチャンスでもあります

浮気は今までの二人の関係を振り返るチャンスでもあります

さて、ここまでお読みになって、「わかってるのよ」と伝えるのがいいか伝えないのがいいか、どう思われましたか?

結論から言えば、パートナーの性格や浮気の状況、そして皆さん自身の性格やキャラクターによります。それぞれのパートナーごとに最適な方法は異なります。
 
浮気の事実がわかったら、伝える、伝えない、のいずれにしても、まずは冷静になること。頭に血が上った状態では、正しい判断、行動が取れません。

そしてまず行うべきは、情報収集。パートナーが浮気に至った状況、浮気の中身、行動、相手、期間、など現状を冷静に把握しましょう。

その上で、パートナーや浮気相手に矛先を向けるだけでなく、自分自身の態度や行動で反省すべき点はしっかり反省しましょう。パートナーの浮気には、少なからず女性側にも原因の一端があることは、多くの相談事例から私が導き出した結論です。

もちろん、妻側の浮気にも夫側の態度が関わっていることが少なくありません。デッドラインに立ったとき、二人が現在の結婚生活のほころびに向き合えるか否かで将来が見えてきます。
 
状況を把握し、自らの責任もしっかり見極めた上で、パートナーを許すのか、許さないのか。今の関係を続けるのか、別れるのかをしっかり判断しましょう。
 
どちらを選ぶにしても、覚悟は必要です。二人の関係を続けないなら、この後の別離に伴うさまざまなハードルをくじけずに超えていく覚悟。関係を続けていくなら、今回の浮気を、今後二度と蒸し返さない覚悟が必要です。

浮気が何かの終わりではなく何かの始まりとなるよう、ポジティブに乗り切る強いメンタルを持ってください。

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