ドラマの素晴らしいところは、自分の人生と照らし合わせながら、心が動いたその瞬間を自分のエネルギーやビタミンに変えて、明日を生きる糧にできることだと私は思います。
時に闘うことも必要なのが人生。それは社会で働いていても、主婦であっても同じことです。今を生きる女性たちに見てほしい「GOOD WIFE」、おすすめです。
蓮見杏子に学ぶ、清々しく生きること
結婚を機に弁護士を退いて16年の主人公・蓮見杏子が、再び弁護士に戻るところから物語ははじまります。どんな立場の相手にも真っ直ぐに向き合う杏子は、たとえマイナスの感情でも正直に伝え、お互いのあるべき方向を模索します。そんな姿に、勇気は清々しい未来につながっていくのだと感じさせられます。彼女に想いをよせる、友人であり弁護士である多田には、心強いサポートに感謝しながらも、常に自分を省みて行動し、バランスよく行動する杏子。必要であればきちんと言葉で伝える姿勢も好感が持てます。
職場と家庭、リアルとエンタメをほどよくブレンド
子育てや家事の経験に胸をはって仕事に臨み、弁護士として正義を貫く。働く女性だけでなく、主婦として頑張る女性の応援歌にもなっています。過酷な競争や野心をスマートに見せてくれるのは杏子の軸がぶれないから。杏子が弁護士として成長していく法廷シーンは常盤貴子の役作りがみごとでした。杏子の2人の子どもも作品を豊かにしています。母の職場の人がやってきたときの2人の笑顔は最高で、見ているこちらも癒されました。
日本の働くに、立ち向かう大人たち
原作はアメリカの人気ドラマ「The Good Wife」ですが、本作は日本の働く情景を大胆にかつ繊細に描いた好感の持てる作品となっています。ピリッと緊張感のある大人のドラマにスパイスを効かせているのが、杏子の周りを固める俳優陣。
グイグイと引き込まれていく物語をナーバスすぎない空気に仕上げているのもさすがです。センセーショナルな展開、勇気ある決断、全編を観終わったとき、新しい自分を生きる勇気が生まれていることでしょう。
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DATA
TBSテレビ | GOOD WIFE
脚本:篠﨑絵里子
出演:常盤貴子、小泉孝太郎、水原希子、北村匠海ほか
演出:塚原あゆ子ほか