子育て

モンペとは?モンスターペアレントにならず学校への苦情を伝える方法

今では有名なモンスターペアレント、略してモンペとは。子育て中の親としては「自分はモンペではないか」や「モンペの親にはどんな対応が正解?」など、疑問や不安を感じる場面もあるのでは? モンペと言われず、学校へのクレーム・苦情を接し方について考えてみます。

執筆者:All About 編集部

<目次>

モンペとは? 世界中で問題視される「モンスターペアレント」 

モンペとは?

モンスターペアレントとは?

モンスターペアレント(モンペ)とは、自己中心的で理不尽な要求を繰り返す保護者のことを言います。その矛先は主に学校でしたが、現在では保護者同士、飲食店から見ず知らずの人へに対してまでも、理不尽な要求や失礼な態度で接してきます。

モンペの存在は日本のみに限らず、世界中で問題視をされています。しかしこのモンスターペアレント、実は誰でもなり得る可能性があるのです。「自分は大丈夫」だと本当に言い切れますか…? なぜモンペになるのか、モンペとそうでない保護者の違いヒモ解いていきましょう。

■参考記事
もしや予備軍!? モンスターペアレント診断
毒親やモンペはNG!目指すは「ほどよい母親」
 

モンスターペアレントと苦情の境界線……どこからモンペなのか?

モンスターペアレントとは?実際にあった事例とモンペへの対応方法

なぜモンペになる?

モンスターペアレントは過管理、過干渉、過保護の延長であるとされ、その様子はテレビドラマでもよく描かれます。イギリスの小児精神科医であるウィニコット博士は、「発達段階理論」の中で、ほど良い母親という意味で「Good enough mother」という言葉を提唱しています。ほどよい母親になれない例として、「自分も子供も可愛いタイプで、子供を親自身と同一化して捉えていることが多く、不健全な心理を持っている」としており、これはヘリコプターペアレント、モンスターペアレント、過保護を予期させます。

そして、モンペになる境界線で一番大事なのは、周りとのコミュニケーション。「モンスター」と言ってしまうより、コミュニケーションの下手な人たちと言った方が適切かもしれません。人は優しくしてもらう経験をして相手を思いやる気持ちが生まれますが、現代社会ではそういう経験が不足しているのかもしれません。

■参考記事
「モンスターペアレント」と呼ばないで!
毒親やモンペはNG!目指すは「ほどよい母親」
 

モンスターペアレントの事例! 実際にあったクレーム集

モンスターペアレントを分かりやすく理解するために、モンペの事例を紹介します。まずは実際に学校や保育園などに入ったモンペと思われるクレームから。
 
  • 子供が一つのおもちゃを取り合って喧嘩になった。そんなおもちゃを幼稚園に置くな
  • 自分の子供がけがをして休む。けがをさせた子供も休ませろ
  • 親同士の仲が悪いから、子供を別の学級にしてほしい
  • 授業中にお菓子を食べたことを注意したら、「お腹が空いていただけなのに可哀相だ」
  • 運動会の練習で「気をつけ」と号令をかけることは「軍隊みたいな教育だから止めろ」
  • 携帯を取り上げたら「親が買ったのだから親のものだ。教師が取り上げるな」
  • 朝礼の時に態度が悪いので大きな声で名前を呼んだら「みんなの前で叱らなくても、うちの子は後でそっと話してくれたらわかる子なのに…」
  • 参観日に授業を録音した親が「先生の授業はここがよくない」と指摘してきた
  • 不登校の子が家でストーブをけり倒した。学校が弁償してほしい
  • いじめに遭う我が子を転校させるので、通学の交通費を出してほしい
  • 義務教育は無償なので野球部のユニホームは学校で洗濯すべきだ
  • 写真の中央に自分の子供が写っていない
いかがですか? ゾッとするようなものばかりで、本当に事実なのかを疑ってしまいますよね。ですが、子供がイジメを受けるなど、学校生活に何かしら問題がある場合、いち早く問題の解決を学校に申し出なければいけません。次に、モンスターペアレントと言われない学校との話し方について解説をします。

■参考記事
要注意!運動会の自己中ペアレント
モンスターペアレントの実態とは?
 

「子供の真意を読み解くこと」もモンペにならない方法

モンスターペアレントとは?実際の事例とモンペと言われない対応方法

子供とのコミュニケーションの見直しも重要

モンペの親御さんは子供の言うことを全て信用してしまっている傾向もあります。「うちの子供が言っていたから」だけを理由に、疑うことはしません。例えば悪いことをしているから注意しただけなのに、親は子供の「怒られた」だけを拾って相手をとがめます。

物事には事象があることを理解しなければいけません。そして、モンペのこの愛情が果たして本当に子供のためになるのか見直す必要があります。なぜなら、子供は気を引くために大げさに言ったり、たまには嘘をつくこともあるからです。子育てとは、コミュニケーションを見直すチャンスでもあるのです。

■参考記事
「モンスターペアレント」と呼ばないで!
 

モンスターペアレントのクレームと言われず、学校に苦情を話すには

モンスターペアレントとは?実際の事例とモンペと言われない対応方法

モンスターペアレントと言われないためには?

子供がイジメられていたり、怪我をさせられたとなると、過剰と言われても怒りがこみ上げるのが親の気持ち。それは当然のことです。しかし、学校側も「モンスターペアレントのクレーム」として対応し、当たり前の保護者からの声すら、適切に対処をしない残念なケースもあるのは事実です。そこで、モンペのクレームとして片づけられないための学校又は父兄との話し合いのポイントを紹介します。
 
  • 怒りのままに感情をぶつけない
  • 「冷静」にいじめの「相談」をする
  • 客観性を持った話し方をする(一方的な被害者意識を持たないなど)
  • 「こちらは正当な抗議、正当な依頼をしているだけです」と明確に伝える
  • 感情的になりすぎるあまり、「校長が土下座して謝罪しろ」「担任をクビにしろ」などの理不尽な要求はしない
  • 話し合いの前に紙に書いて、話したいことの要点をまとめる
  • 重要なことは「冷静」「客観性」を併せ持った「解決に向かう」常識的な意見です。

■参考記事
モンスターペアレントと言われないために
 

モンスターペアレントにならないための心得

モンスターペアレントとは?実際の事例とモンペと言われない対応方法

程よい母親とはどんな母?

モンスターペアレントは客観的に見て、非常識で常軌を逸したものに映るかもしれません。しかし、どんなに冷静な親であっても、子育てとは戸惑い迷うものです。子どもを心配するあまり、冷静さを失ったり、常軌を逸するのも我が子を愛するが故です。母親のモンスター化は「子育ての不安に起因するものが多い」、父親のモンスター化は「子どもへの攻撃を自分への攻撃と感じる」ことが理由という分析も。

ここに描かれたモンスターペアレントの事例を他人事として笑うのではなく、「自分は学校とちゃんとコミュニケーションできているか?」「自分はモンスターにはなっていないか?」と客観的な視点を得る機会にしてみてはいかがでしょうか。子供とのコミュニケーション取りながら「程よい母親」を目指しましょう。

■参考記事
モンスターペアレントの実態とは?
毒親やモンペはNG!目指すは「ほどよい母親」


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