お金の悩みを解決!マネープランクリニック/シングルマザー・シングルファザーの方のお金悩み相談

41歳貯金160万。母子家庭で塾費用がかかって貯蓄ができない(2ページ目)

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、2人の子どもを持つシングルマザーの方。長女が高校生になって塾費用がかかるようになり、貯蓄ができなくなって将来に不安を感じるというお悩みです。ファイナンシャル・プランナーの飯村久美さんがアドバイスします。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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アドバイス1 塾費用は見直す余地がないと思い込まない

まずは、貯蓄ができなくなった理由として挙げていらっしゃる塾費用について見ていきましょう。
 
教育費は聖域と考える方が多いのですが、高校生にとって進路を考える18歳時の選択肢を増やすためにも、塾などへはお金をかけ過ぎないようにしたいものです。お金をかけて成績がアップしても、希望する進学先へ行く費用が足りなくなっては本末転倒です。教育ローンや奨学金を借りればいいという考え方もありますが、できれば借りない、借りるにしても最小限に抑えることが、あこさんにとっても、お子さんにとっても将来の負担を減らすことになるからです。
 
最近では、オンラインで勉強ができるサービスもあります。たとえば「スタディサプリ」なら4万本以上の授業動画を24時間見放題で、ベーシックなプランは月980円で利用することができます。ほかにも自治体の塾代補助制度、NPO法人やボランティア団体が格安で行う塾や家庭教師など、費用をかけなくても学ぶ方法はいろいろあります。ぜひ情報を集めてみてください。
 
また、大学の費用はご実家の援助が期待できるとのこと。ひとりでお子さんを育てていくのはたいへんですから、甘えられるなら遠慮せずに支援していただきましょう。祖父母など直系尊属から教育資金の贈与を受ける場合、贈与される孫など1人につき1500万円までは非課税になる「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」という制度があります。お金を銀行や信託銀行で管理する必要がありますが、大学入学時ではなくすぐに贈与を受けられるのであれば塾費用に充てることもできます。
 

アドバイス2 通信費は格安SIMや格安スマホで削減を。カードのリボ払いはNG

全体的に家計は上手に管理されているように思いますが、気になるところもあります。

まずは、通信費。仕事で使わないのならば、通話料が多い、キャリアメールが使えないと困るといったことはないはずです。だったら、格安SIMへの変更を考えてみてください。必要なサービスだけに絞れば、あこさんと長女さんのスマホ代はそれぞれ2000円程度で収まるはず。通信費全体で1万円を目指しましょう。
 
もうひとつが、雑費に含まれているカードのリボ払い。利用残高に関わらず毎月の支払額が一定のリボ払いは、今の利用残高がいくらあるのか、手数料が総額でいくらになるのか、といったことに鈍感になりがち。「貯められない」という、お悩みをお持ちのあこさんが利用してはいけないもののひとつです。残高にもよりますが貯蓄から一括で返済し、今後はクレジットカードを使わない、使うならば手数料がかからない一括払いか2回払いにすることを肝に銘じてください。クレジットカードを使うなら、すべての利用額が1%OFFになる「ポケットカード」なども検討してみてください。

電気代や水道料金といった公共料金も、ポイントではなく金額の1%がOFFになります。これらをメインに少しずつ、無駄を省いていけば2万円程度は捻出できそう。現在、貯蓄できている1万円と併せて毎月3万円を目指してみてください。
 

アドバイス3 積立を始めるなら節税効果が高いiDeCoを活用

「つみたてNISAや金・銀の積み立てを検討している」とのことですが、積み立てとはいえどちらも投資ですから、貯蓄が160万円でこれから教育費がかかるあこさんにおススメはできません。
ご自身の老後に備えるのであれば、選択肢の一番目はiDeCoの元本保証型です。現在は金利が低いため、元本保証型だと手数料を引くと実質マイナス運用になってしまいますが、掛金の全額を所得控除できるというメリットがあるので、この節税効果を含めればマイナスにはなりません。

ただしiDeCoは60歳まで解約できない、金融機関によって手数料や取扱商品が違うなど制度がやや複雑です。始めるならば仕組みをきちんと理解し、掛金は最少額(5000円)から始めましょう。少しは楽しみながら節約をしたいというならば、ふるさと納税も選択肢になります。ただ、これもメリットを享受するには確定申告などの手続きを忘れずにおこなうことが必要です。確定申告が不要な人であれば、5つの自治体以内の寄付がおススメ。ワンストップ特例といって、確定申告をする手間が省けますよ。
 
貯蓄が500万円くらいになったら、つみたてNISAで貯めるだけでなく増やすことを考えられます。しかし一番の老後のお金対策は、少しでも収入をアップし、できるだけ長く働くことです。下のお子さんも小学校高学年になったことですから、正社員として働くことを検討してみてはどうでしょう。
 

相談者「あこ」さんから寄せられた感想

見直す箇所を指摘していただいたので、それをちゃんと考えて月々の貯蓄を増やせればと思います。塾に関しても色々な方法があるので、子どもと相談していい方法を見つけたいと思います。この度はお世話になりました。

 
教えてくれたのは……

飯村 久美さん
 
 

 


ファイナンシャルプランナー。FP事務所アイプランニング代表、All About家計簿家計管理ガイド
金融機関在職中にファイナンシャルプランナーの資格を取得。自らの経験から、お金の正しい知識を身に付けることが「やりたいこと」や「夢」の実現につながる一方で、「生活を守る手段」であると痛感し、FPとして独立。2006年、FP事務所アイプランニング開業。これまでの家計診断は1000世帯。「日本の家計を元気に」をモットーに活動中。NHK「日曜討論」日本テレビ「ヒルナンデス!」 などメディア出演多数。著書に「シングル女子の今日からはじめる貯蓄術」(成美堂出版)、「ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法」(アスコム)、「子どもを持ったら知っておきたいお金の話」(中経出版)など。


取材・文/鈴木弥生


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