デュアルコアと一体型の両条件を備えた、VAIO VGC-LM71B |
「一体型」は省電力?
もう一つ、「なぜ、セパレート型ではなく一体型なのか?」という疑問もあり得ます。日本の家庭向けPCはすでに一体型PCが主流で、一口に「一体型」と言っても、地上デジタル放送のダブル録画や Blu-ray Disc の再生・記録に対応した高性能機もあります。このようなPCは、起動しているだけで 100W 近い電力を消費するものもあり、およそ「省電力」とは言えません。
筆者の想像ですが、これは液晶一体型のデスクトップPCには、ノートPCの内部構造を利用している製品が多いことからの選択と思われます。ノートPC向けのCPUはTDPが低く、2GHzの Core2 Duo T7250 の TDPは、わずか35W。デスクトップ向けのシングルコア Celeron 400番台と同程度に抑えられています。デスクトップ向けのシングルコアCPUを搭載するよりも、ノート向けのデュアルコアを使った方が、性能と消費電力のバランスが良いわけです。
さて、このような条件を備えたPCとしては、SONY の VAIO VGC-LM71B があります。カタログ値ですが、標準時の消費電力は約42W(もちろん、負荷のかかる作業を行うと電力を使います)。19型一体型、2GHzのデュアルコアCPUを搭載してこの電力消費量ですから、かなり「地球環境にやさしい」PCと言えるでしょう。
これからは、カタログの「消費電力」欄に注目してみるのも、PC選び方として面白いかもしれません。
関連サイト
●IDC Japan●VAIO type L
Page1:「省電力のPC」とは…
Page2:デスクトップなのに「ノート型」?