PS4がフォートナイトのクロスプレイに参戦

フォートナイトの図

バトルロイヤル系シューティングとして世界的に人気のあるフォートナイト

ガイドは、なんとなく年に1回ぐらい、マインクラフトを100時間程遊んでいる時期があります。2018年は、ガイドが毎週金曜に開催している『ゲームルーム』というゲームイベントの常連さん達とオンラインで一緒に遊んでいました。ガイドは今、マインクラフトを遊ぶのにニンテンドースイッチを使っています。ちなみにPlayStation4(以下PS4)版も持っていますが、ニンテンドースイッチを使っているのにはわけがあります。

ニンテンドースイッチのマインクラフトは、当初『Minecraft: Nintendo Switch Edition』として登場しましたが、2018年6月21日、アップグレード版となる『Minecraft』が発売されました。公式ではアップグレード版と謳っているのですが、一般的には統合版等と呼ばれているもので、アップグレードというよりは、別バージョンと言った方がいいかもしれません。今回の記事はマインクラフトの紹介がテーマではないので詳細は省きますが、統合版という名前の通り、色んなハードを統合したバージョンということで、Windows10やスマートフォン、XboxOneなど、様々なハードのプレイヤーがオンラインで一緒に遊べるようになりました。

Windows10や、スマートフォン、Xbox Oneとニンテンドースイッチ……というと、何か大事なハードが抜けているような気がしませんか? そう、PS4が抜けているんですね。PS4の販売元であるソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下SIE)は、同じソフトのオンラインプレイを違うハードで一緒に遊ぶことのできるクロスプレイについて、否定的な態度を貫いてきました。PCとのクロスプレイはまだしも、いわゆる家庭用ゲーム専用機、任天堂やマイクロソフトなどのゲームハードとのクロスプレイに関して、非常に消極的で、マインクラフトに関してもPS4のプレイヤーだけが一緒に遊べないという状況になっていたわけです。

しかし、この状況に大きな変化が訪れそうです。SIEはP2018年9月26日、Epic Gamesが販売するバトルロイヤルシューティングゲームの『フォートナイト』において、S4、スマートフォン、ニンテンドースイッチ、Xbox One、Microsoft Windows、Mac OSとのクロスプレイ、クロスプログレッション、クロス購入のβテストを開始しました。これは、PS4ユーザーにとってはもちろん、ゲーム業界全体にとっても大変に素晴らしいことです。
 

クロスプレイ、クロスプログレッション、クロス購入とは?

PS4の図

クロスプレイによって、ハードの垣根を越えてユーザーが遊べるようになります

さて、クロスプレイ、クロスプログレッション、クロス購入とは、具体的には何ができるようになるのでしょうか? まず、クロスプレイ。これは簡単ですね、他のハードのプレイヤーと一緒に遊べるようになります。別段、他のハードとのプレイを意識する必要はありません。ただ、これまでPS4で遊んでいた人は、PS4のプレイヤーとしか対戦できませんでしたが、今後は色んなハードのプレイヤーとマッチングされるようになるということです。

次に、クロス購入について。これは、あるソフトをあるハードで購入したら、他のハードでも遊べるようにしましょう、という仕組みです。複数のハードを所持しているユーザーには大変なメリットです。

クロスプログレッションはちょっとややこしいかもしれません。IDをリンクさせて遊ぶことができる機能です。フォートナイトは販売元であるEpic Gamesが提供する『Epic Gamesアカウント』でプレイヤーを管理していますが、PS4で遊ぶときに、PSNのIDとリンクさせることで、PS4で遊ぶときも、他機種で遊んでいたデータを引き継いで遊ぶことができるということです。

簡単に言えば、他のハードのプレイヤーとオンラインで遊べるようになるし、これまでよその環境で遊んでいたプレイヤーは、購入したものも含めて、PS4でも同じ環境で遊べる、ということです。
 

頑なだったSIE

PS3とPSVitaの図

実は、クロスプレイ自体はPS3の時代からもう取り組んでいたんですね

ゲームがオンラインに接続されるのが当たり前になり、ここ数年の間には、プラットフォーム間をまたいで遊べるクロスプレイが広がりつつありました。その中でSIEは、PS4の世界的な成功もあったためか、任天堂やマイクロソフトなどの家庭用ゲーム機とのクロスプレイを頑なに拒んでいた経緯がありました。実はクロスプレイやクロスバイそのものについては、PlayStation3の時代から、すでにPSVitaとの連携を可能にしていましたので、ライバル社のハードとの連携を拒んでいたということになります。

フォートナイトに関する発表でSIEは、クロスプレイに踏み出すことについて、大幅な方向転換であるとしています。また、この結論に達するにあたって、プレイヤーにとってクロスプレイが非常に大きな意味を持つようになったということだけではなく、PlayStationプラットフォームのゲーム体験や、ビジネス面からも徹底的な分析を行い、総合的な評価を経て導き出した結論であるとしています。SIEはPS4の巨大なシェアを背景にした独占的コミュニティの形成ではなく、ゲームハードを問わずユーザーがつながっていく未来を選択したことになります。

フォートナイトのβテストで技術的な検証もしていくとしていますが、おそらくSIEは今後、他のタイトルに関しても積極的にクロスプレイの輪に加わっていくことが予想されます。
 

繋がっていくゲームの世界

マインクラフトの図

今後、マインクラフトをはじめとした多くのゲームにおけるクロスプレイの実現が望まれます(イラスト 橋本モチチ)

様々なゲームにオンラインモードが搭載され、それらが買ったハードにかかわらず多くのユーザーと一緒にプレイできることをユーザーは望んでいます。もう少し正確に表現するのであれば、もしかすると、クロスプレイができるかどうか、そのこと自体に興味があるユーザーは、ゲームに対する豊富な知識を持った一握りの層でしかないかもしれません。しかし、多くのユーザーは、たくさんの人がプレイしていて盛り上がっているゲームを遊びたいと思いますし、一緒に対戦したり協力プレイをする人がなかなか見つからないようなゲームは寂しいと思うでしょう。その意味で、ハードをまたいで全てのユーザーがプレイを共有できることは、大変に好ましいことです。

冒頭、マインクラフトの話をしましたが、マインクラフトこそ、世界中に本当にたくさんのプレイヤーを抱えているゲームであり、そして今なお、ホットであり続け、PS4のクロスプレイが待ち望まれているタイトルの1つであると言えるでしょう。

マインクラフトは非常に特殊なタイトルで、これはもともとマイクロソフトのタイトルではありませんでした。開発元である Mojangをマイクロソフトが買収したことでマイクロソフトが発売元になりましたが、マイクロソフトはこれを自身が提供するXboxプラットフォームで独占することをせず、あらゆるハードで遊べることを進め、そして、あらゆるハードが繋がっていくことを目指しています。ですから、PlayStationプラットフォームでも発売されていますし、任天堂のハードでも発売されています。PSVitaの国内唯一のミリオンタイトルはマインクラフトでしたし、ニンテンドースイッチのマインクラフトは今大変人気があります。

マイクロソフトが運営するXbox公式Twitterは、フォートナイトにおいてPS4がクロスプレイに加わるというニュースに対し、バンザイの絵文字を送りました。SIEがクロスプレイに積極的になったことで、PS4でも他のハードと一緒に遊べる日はぐっと近くなったことでしょう。そして、マインクラフトに限らず、今やゲームは1つのハードにとらわれず、様々なハードで発売され、そして各ハードのプレイヤーが意識せずに一緒にプレイできるような流れになっています。

PS4がフォートナイトのクロスプレイに参加し、SIEが大きな方向転換をしたことは、世界最大の家庭用ゲームコミュニティがその流れの中に入り、加速させていくという、大変に喜ばしい出来事であると言えるでしょう。

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