パーツに分解される
PCは室内で分解され、10~12程度のパーツに分けられます。分解はすべて手作業で、1台ずつ行われます。1台につき作業にあたるのは1人で、1人につき1日あたりの分解台数は40台前後です。難しそうに思える作業ですが、「おぼえれば簡単」とのことです。むしろ、5~10年以上という長期にわたって使用する家電製品の方が、内部に腐蝕が起きることが多く分解に手間がかかるそうです。
分解は1台ずつ手作業で行われる |
パーツは、分解過程で基板類、メモリ、HDD、ケース、ドライブ、各ケーブルというように分別されます。
マニアにはこたえられない基板の山 |
自作PCマニアであれは、どうしても基板類に目がいきます。比較的新しいグラフィックカードがあったりすると、思わず「ほしい」と思ってしまいます。しかし当然ながら、分解室内からの外部への持ち出しは「一切禁止」。見学者が「ほしい」と思っても、譲ってもらったり、貸し出してもらうことはできません。
ケーブルも種類別に分別される |
PCパーツに関しては、東京エコリサイクル内で破砕・回収される物質は少なく、別の専門業者に引き取られた後、そこで改めてリサイクル工程に回されます。PCから回収される物質は、鉄、銅、アルミ、銀、金などです。基板には金などの貴金属が使われていますが、この回収は精錬所が行っているとのことです。
処理後、回収される貴金属のサンプル |
HDDの破壊工程……>>NEXT |
Page1:PCもリサイクルされる
Page2:分解室に積まれたPC
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