犬にパンを与えても大丈夫?
犬にパンを食べさせても大丈夫?
<目次>
犬に与えてもいいパンの種類と量 パンの耳も同様に注意を
フランスパンや食パンなどシンプルなパンを少量だけ
スーパーやパン屋で売られているパンは、人間の舌に合わせて味が整えられていたり、生地を安定させるために塩や砂糖、保存料が使われています。メーカーや店舗によってレシピが異なり、その分量を把握することは難しいので、犬にとっては多すぎてしまう可能性もあります。
パンを喜んで食べる犬も多く、ついつい沢山あげてしまいがちな食べ物ですが、ほどほどにしておきましょう。特殊な作り方でない限り、パンの耳の材料も同じです。こちらもあげすぎないようにしましょう。
犬のおやつ用として売られているパンは、パッケージに表示されている与えていい量を守って食べさせてください。
ぶどうやレーズン、チョコレートに注意。これは絶対犬にNG!のパン
ぶどうやレーズン、チョコレートを使ったパンはNG!
カレーパンや焼きそばパンのような惣菜パン、ジャムパンやメロンパンのような菓子パン、サンドイッチなど、様々な食材が使われているものは犬によくない成分が混ざっている場合があり、砂糖も多くなるので犬の健康維持には適していません。ドーナツや揚げパンのように油で揚げたパンは、油が多くなるぶん、下痢や肥満に繋がりやすくなるのでおすすめできません。
レーズン酵母、ぶどう酵母といった、ぶどう・レーズンの成分を利用したパンも、犬への安全性がわかっていないので食べさせないようにしてください。
パン粉は揚げ物をサクッと綺麗に仕上げるために、油脂類や着色料で調整されていることも多いので、犬には与えない方が安心です。
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小麦アレルギーの犬にパンは食べさせないこと
「市販のパンを犬のおやつとして与え続けることはあまりおすすめできませんが、薬を飲ませる時にパンを活用する方法があります。犬に薬をうまく飲ませられない時や嫌がって飲んでくれない時、食パンやフランスパンの柔らかい部分で薬を包んで与えてみてください。気にしない犬は全く薬に気づかずに食べてくれます。
パンで薬を包んだあと、ジャーキーをこすって香りをつけ、更に食いつきをよくすることもできます。犬がどうしても薬を飲んでくれない時には、この方法を試してみてもいいでしょう。この時使うパンの量は、あくまでも薬を包む程度の少量におさえ、おやつのように大量に与えないようにしてください。
パンの主原料は小麦粉なので、小麦アレルギーがある犬には避けてください。また、大麦やライ麦に対して交差反応(※)を示すことがあります。これらの材料で作られたパンを与える際には様子を見ながら与えるようにしてください。」
(※交差反応:アレルギー反応が出る対象物と分子構造が似ているまたは同じという理由で、別の食材や植物などにもアレルギー反応が出てしまうこと)
犬用手作りパンの簡単レシピとポイント
犬用パンは手作りがおすすめ
パン作りはどうしても時間がかかるので、休日に多めに作り、冷凍保存しておくと便利です。
【わんこのためのセミハードパンレシピ】
■材料(直径7cmのもの8個分)
- 小麦粉(強力粉)150g
- 卵 Mサイズ1個
- インスタントドライイースト 小さじ1/2
- ぬるま湯 100ml(30~40°Cぐらい)
- 打ち粉用の強力粉 適量
- ボウルに強力粉、インスタントドライイースト、ぬるま湯を入れて混ぜる
- 卵を溶いて加え、生地に粘りがでるまでしっかり混ぜ、ひとまとめにする
- 2のボウルにぬれぶきん、ラップをかけて、生地が2倍ぐらいに膨らむまで40分~1時間常温に置く
- 指先に打ち粉を多めにつけて生地の中央を刺して穴があくことを確認する
- 生地とボウルの境目に打ち粉を多めにふり、生地全体を軽く押してガス抜きをする。
- 8等分に切り分け、濡れぶきんをかけて10分ぐらい休ませる
- 生地を優しく丸め、オーブンシートを敷いた天板に並べる。濡れ布巾とラップをかけ、20~30分ぐらい常温に置く
- オーブンを200℃に予熱する。生地が1.5~2倍に膨らんだらオーブンに入れ、15~20分、パンの底に焼き色が付くまで焼く
詳しくは「おすすめレシピ:材料4つ!カンタン犬用手作りパン」(外部サイト)をご覧ください。
万が一、焼く前のパン生地を犬が食べてしまうと胃の中で膨らむ可能性があり、大変危険です。手作りパンを作る時は、犬が近くに来ないよう十分注意してください。
犬にパンを食べさせても大丈夫?まとめ
- 犬におすそわけするなら食パン、フランスパンといったシンプルなパンを選ぶ
- 菓子パンや惣菜パンは犬の命に危険を及ぼす食材が含まれることが多いので避ける
- 犬が薬を飲まない時、パンで包んで食べさせる活用方法もある
- 小麦にアレルギーがある犬にパンは控える
- 犬用に手作りパンを作る時は、塩や砂糖を使わないレシピがおすすめ
【執筆協力】
丸田香緒里 獣医師
日本大学卒。動物病院勤務後、飼い主様にもっと近い存在になりたいと思い「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーにAnimal Life Partner設立。ペット栄養管理士など様々な資格を取得し、病院での診療や往診の他、セミナー講師やカウンセリング、企業との製品開発など活動は多岐にわたる。
ホームページ:http://animallifepartner.com/
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