犬にぶどう・レーズンを与えてはダメ!

ぶどうやレーズンは犬に与えない方がいい食材です。どれぐらい食べてしまうと症状が出るのか、万が一食べてしまうと動物病院ではどんな治療をするのかを具体的にお伝えします。

<INDEX>
  1. 犬のぶどう・レーズン中毒の原因はわかっていない
  2. 犬がぶどうやレーズンを食べることは飼い主さんの気配りで予防する
  3. ぶどうやレーズンが含まれるパンやお菓子などの加工品も犬にはNG
  4. 犬がぶどうやレーズンを食べてしまったら、すぐに動物病院に行って処置を受ける


犬のぶどう・レーズン中毒の原因はわかっていない

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犬にぶどうやレーズンは絶対にあたえないこと!


ぶどうやレーズンを食べてしまった犬の体調が悪化したという報告が多数あります。巨峰やマスカットもぶどうの仲間なので、犬には与えないほうがいい果物です。

犬がぶどうを食べてしまうと
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 食欲低下
  • 尿が少量しか出ない、もしくは全く出ない
といった腎不全の症状が現れ、最悪の場合は命を落とす危険性も考えられます。ぶどうやレーズンに含まれるどの成分が犬にとって毒なのかは、現在まだ解明されていませんが、一部では犬がぶどうやレーズンを食べた場合の致死量が書かれていることもあります。


この件に関して、動物に毒とされる食物や植物の情報公開や、動物愛護活動をしているアメリカの非営利団体 ASPCA Animal Poison Control Center(動物中毒管理センター)に確認してみました。

「ぶどうやレーズンによって中毒症状を起こした犬の症例の報告に、ぶどうやレーズンの摂取量の記載をしていますが、それが致死量とは言い切れません。

原因となる成分がわかっていないので、有毒となる量の参考になる数値はありません。少なければぶどうやレーズン1粒でも中毒症状を起こす可能性があるので、私たちは犬にぶどうやレーズンを与えることをおすすめしていません。

”カビ、重金属、農薬などに影響されている可能性は今のところ低い”という報告もあるので、オーガニックのぶどうやレーズンで中毒になることもありえます。」

犬にとって毒になる成分がわかっていない以上、少量であっても犬にぶどうやレーズンを与えないようにしましょう。

ぶどうと色や形がよく似ているブルーベリーもぶどうの仲間ではありません。ブルーベリーは、健康な犬であれば食べても大丈夫です。


犬がぶどうやレーズンを食べることは飼い主さんの気配りで予防する

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犬も飼い主も安全に過ごせる空間作りを


犬がぶどうやレーズンを食べてしまう原因は、
  • 犬の届く場所にぶどうやレーズンを置いてしまう不注意
  • 自宅や犬の散歩コースにある家でぶどうを栽培していて、犬が食べてしまった
  • 犬にぶどうやレーズンを与えない方がいいということを知らず、与えてしまった
といったことが考えられます。どれも少しの気配りで避けられるので、気をつけるようにしましょう。


ぶどうやレーズンが含まれるパンやお菓子などの加工品も犬にはNG

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パン好きの犬がコッソリ食べないように注意しましょう


ぶどうジュース、レーズンパンやフルーツグラノーラのように、ぶどうやレーズンが含まれている加工品も犬には与えないでください。

ぶどうやレーズンで犬の健康を害す理由がわかっていませんので、レーズン酵母を使ったパンやお菓子、ぶどうが含まれる酵素ドリンクのように、発酵させたぶどうやレーズンに毒性があるか判断することも難しくなります。

ぶどうの種子から抽出したものは大丈夫ではないかという説もありますが、明確な成分が判明していない状況なのでグレープシードオイルも犬には避けておいた方が安全です。


犬がぶどうやレーズンを食べてしまったら、すぐに動物病院に行って処置を受ける

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自己判断せずに、獣医師の診察を受けましょう


もし、犬がぶどうやレーズンを食べてしまった場合は、すぐにかかりつけの動物病院に行くか、電話をして指示をもらってください。

犬がぶどうやレーズンを食べてしまった時に動物病院でされる一般的な処置について、犬の食生活・健康管理の講座も開催している獣医師の丸田香緒里先生(Animal Life Partner代表)に教えていただきました。


【ぶどうやレーズンの危険度】数日で命に危険が出ることも
ぶどうやレーズン中毒になる原因である毒素はまだ解明されていませんが、唯一はっきりとしていることは、ぶどうやレーズンの中毒は致死性であるという事です。

海外を含めた過去の報告から、ぶどうやレーズンを食べて5~6時間後に嘔吐などの症状が現れ、動物病院で治療をしても4日で命を落としてしまう例もあります。

ぶどうを干して作られるレーズンは成分が凝縮されているので、食べた量が少なくても中毒を起こしやすいと言えます。


【飼い主にできること】自己流で対処しないで動物病院へ行く
犬がぶどうやレーズンを食べたことがわかった時に飼い主さんにできることは、すぐに動物病院に連れていくことです。この時、家庭で無理に吐かせようとすると誤嚥(ごえん※)をして亡くなる可能性もあります。できれば、事前に動物病院へ電話をしておきましょう。

かかりつけの動物病院に休診日がある場合、万が一の時に慌てずに済むように近隣の動物病院を2~3軒把握しておくと安心です。

(※誤嚥:食べ物や消化液が誤って喉や気管に入り込んでしまうこと。呼吸困難になることも。) 


【動物病院での処置】犬が食べたぶどうやレーズンを吐かせる
食べて30分以内であれば、注射や飲み薬を使って胃の中のぶどうやレーズンを吐かせることができます。もし食べてから時間が経ってしまっていても、必ず動物病院に連れて行ってください。

「少しであれば、犬がぶどうやレーズンを食べても安心」という誤った情報に惑わされず、原因がわかっていない怖い中毒ということを認識しておきましょう。処置が早ければ中毒症状が出ずに済むこともあります。


【治療期間】症状によって、通院や入院が必要になる
中毒となる原因はわかっていないものの、犬がぶどうやレーズンを食べてしまうと腎臓の尿細管という構造が壊死してしまうという事がわかっています。そのため、腎臓を守るために輸液(点滴)をしたり、犬の状態によっては入院をして治療をおこないます。

症状のレベルや動物病院によって必要な処置が変わるため、治療費は一概に言う事はできません。ペット保険の使用は、加入内容によっては可能です。


犬にぶどうやレーズンを与えてはいけない理由 まとめ

  • 犬がぶどうやレーズンを食べると腎臓に関係する症状が現れ、最悪の場合は命を落とす
  • 中毒を起こす成分は解明されていないので、1粒でも中毒になる可能性がある
  • 巨峰、マスカットなどのぶどうの仲間や、レーズンパンやぶどうジュースなどの加工品も犬には与えない
  • 犬がぶどうやレーズンを食べてしまったら、すぐに動物病院へ行く
  • 自己流で吐かせたり、処置をしない


【執筆協力】

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丸田香緒里 獣医師

丸田香緒里 獣医師(Animal Life Partner 代表)
日本大学卒。動物病院勤務後、飼い主様にもっと近い存在になりたいと思い「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーにAnimal Life Partner設立。ペット栄養管理士など様々な資格を取得し、病院での診療や往診の他、セミナー講師やカウンセリング、企業との製品開発など活動は多岐にわたる。

ホームページ:http://animallifepartner.com/


ASPCA Animal Poison Control Center(アメリカ動物虐待防止協会 動物中毒管理センター)
アメリカ合衆国ニューヨーク市に拠点を構える非営利団体。
「動物虐待の防止のための効果的な手段を合衆国に提供する」ことを理念に、ペットのしつけやカウンセリング、里親探し等の啓蒙活動、食物や植物の毒性の有無の情報発信にいたるまで幅広い活動が行われている。

ホームページ:www.aspca.org(英語)


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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。