鎌倉といえば、鶴岡八幡宮!……八幡さまって、どんな神社?
鎌倉まちを象徴するように鎮座する、八幡さま……鎌倉を訪れたら、ぜひお参りしたい神社ですよね。緑を背に、堂々と立つ朱塗りの社殿が印象的。鶴岡八幡宮は、源頼朝公の祖先・源頼義が源氏の氏神である京都の石清水八幡宮を由比ヶ浜辺にお祀りしたのが始まりです。
その後、鎌倉に入った源頼朝公は、治承4年(1180)八幡宮を現在の地にお遷しし、のちに現在の姿に整え、鎌倉のまちづくりの中心としました。
今も大石段を登り切って振り返れば、こうして築かれてきた鎌倉のまちを眺めることができます。
鶴岡八幡宮は、鎌倉の三方を囲む山並みの中心、京都でいえば内裏の位置に築かれ、源頼朝公は、ここから東に離れたところに幕府を開いて、お宮に仕える真心を表したといわれています。
頼朝公は鶴岡八幡宮で流鏑馬や舞楽などの神事や行事を興し、 厚い崇敬の想いを寄せました。
境内拝観のおすすめルート
鶴岡八幡宮に入ったら、まずは手水舎にて手や口を清め、正面の大石段を上ってお参りしましょう。それから宝物殿(有料)を拝観したり、おみくじをひいたり、お守りを選んだり……。石段を下りたら御朱印をいただいてもいいですね。そこから源平池のほとりで季節の風情を楽しんだり、橋を渡り、旗上弁財天社へ向かって良縁や夫婦円満を祈願したり、そんなルートで拝観するのがおすすめです。
境内の見どころを、以下にご紹介していきましょう。
鶴岡八幡宮には勝負・出世運、縁結びのご利益が
鶴岡八幡宮は鎌倉幕府を開いた源頼朝の、武人としての成功から、勝負運、出世運が上がるご利益があるといわれています。縁結び・良縁のご利益があるといわれるのは、おしどり夫婦として知られた、源頼朝と北条政子にちなむもの。
良い運に恵まれますように……開運を願って、八幡さまの境内を拝観しながら巡りましょう。
旗上弁財天社の政子石~源頼朝と妻・政子にちなむ良縁のご利益
鶴岡八幡宮の境内に入り、右手の橋を渡ったところに、旗上弁財天社があります。 源氏のシンボル・白旗にちなむ、旗がたくさんはためいています。1180年・源氏の旗上げの際に弁天の霊験があったため、1182年源平池を造った際に建てられたといわれる旗上弁財天社。弁財天が司る学問や芸術、財福に関するご利益や、源氏の旗上げにちなみ、必勝や商売繁盛のご利益もあるとか。赤いお社の後ろの池のほとりに、仲良く2つの大きな石が並んでいるのが「政子石」。源頼朝が、妻政子の安産を願って置いたとされ、「姫石」ともいわれます。夫婦円満、安産、子授け、良縁等のご利益があるとされています。 橋を渡り、池の小島で弁天さまにお参りするのも、ちょっと楽しい思い出になりそう。
鶴岡八幡宮のお守りは20種類以上!~旗上弁財天社の縁結び守
良縁のご利益があるという「政子石」のある旗上弁財天社には、縁結びのお守りがあります。縁を結ぶ……結び目が印象的な、ちりめんの和の趣のお守りです。 縁結びのお守りといえば……大石段を上った本殿手前の授与所では、お守りの下に2色のかわいらしい糸巻きが下がる形の「縁結び守」も授与されています。静御前が、
「しづやしづ しづのをだまき くり返し 昔を今になすよしもがな」
……と源義経への愛を詠んだ歌にちなんで、「をだまき」=糸玉をかたどるお守りです。
そのほか授与所には、20種類以上のお守りがあります。
流鏑馬が描かれた、「仕事守」は、流鏑馬で的を射るがごとく、就職運・仕事運の向上を祈願するお守り。大躍進した源頼朝公のお力に、あやかることができそうですね。
春夏秋冬、季節に合わせて色柄が変わるキティ健康守も、季節限定で女子のココロをくすぐります。
鶴岡八幡宮らしく、小さな折り鶴をかたどった、「折鶴叶え守」も。八幡さまのおちからを折り込めて、広く願いが叶うよう祈願したお守りです。
さまざまなお守りの中から、自分の願いに合ったお守りを選んでくださいね。
かわいらしい鳩の根付がいただける!鳩みくじ
鎌倉でおみくじをひこうかなと思ったら、ぜひおすすめしたいのが、「鳩みくじ」。鳩は神様のお使いといわれていることにちなむもので、大石段を上った楼門の正面にある、鶴岡八幡宮の扁額の「八」の字も、鳩をかたどる形で描かれているんですよ。ちなみに鎌倉土産で有名な鳩サブレ―も、この鳩に由来しています。大石段上西側の授与書にある「鳩みくじ」、紙の包みを開けると、おみくじとともに、かわいらしい1センチほどの鳩の根付が。ピンクや青など、包み紙の色から根付の鳩の色も分かるので、好きな色を選んでひくこともできます。
鶴岡八幡宮の方にうかがったところ、「おみくじは、吉凶だけでなく、内容をよく読むことが大切です」とお教えくださいました。読んだ後に結ぶ場合は、境内各所にある「おみくじ結び所」に結びます。もし凶が出た際には、凶みくじ納め箱(赤い箱)にお納めしましょう。
どのおみくじを引いても開運につなげていただけそうなおみくじ、楽しんでひいてみてくださいね。
すくすく育つ生命力を……大いちょう絵馬
樹齢1000年といわれた、大石段の大イチョウ……2010年、強風で倒れた後、緑の芽が萌え出て、次第に成長してきました。その成長を応援し見守るのも、境内を訪れる楽しみの1つ。たくましく再生する生命力にあやかることができそうな、大いちょう絵馬もあります。
源頼朝像、絵画や着物……歴史の趣を感じる宝物殿
鶴岡八幡宮の大石段を上りお参りをした後、左手に向かうと、宝物殿があります。鶴岡八幡宮の歴史を感じる源頼朝像、源氏と平氏の戦いの様子を描いた絵画や鎧兜(よろいかぶと)、神様のためにつくられた着物などが展示されています。鮮やかな朱塗りの社殿に描かれた、雅なボタンの花の装飾を眺めるのもすてき。鎌倉の歴史、和の趣を間近に感じる、ミニ博物館のような宝物殿。八幡さまにお参りしたら、どうぞ足を運んでみてくださいね。
開館:8:30~16:00(9/15、展示替日は休館)
拝観料:200円
末広がりの「八」が印象的な、鶴岡八幡宮の御朱印
大石段を下りてすぐ左手に、御朱印をいただける御朱印所があります。お参りした後、御朱印帳をもって訪れ、御朱印をいただきましょう。御朱印は、神社の神様の授かりもの・おしるしともいえる、ありがたいもの。鶴岡八幡宮でいただく御朱印は、末広がりの「八」の字が印象的……良いことを運んでいただけそうです。鶴岡八幡宮には、表紙に巫女さんが舞う姿が描かれたピンクの御朱印帳があり、やさしいすてきな趣です。
サクラやハス……お花の見ごろに訪れるのも楽しみ
境内の源平池のほとりでは、春にはサクラが美しく咲き、冬や4月にはボタン(ぼたん庭園は有料)、7月なら池にハスの花が眺められます。お花の時期に併せて訪れ、池のほとりのベンチに腰を下ろして、ほっと一息つくのもいいですね。 ●鶴岡八幡宮 花ごよみ4月:サクラ(初旬)・ぼたん(神苑ぼたん庭園)
5月:ツツジ(初旬)・フジ(源平池ほとり)
7月:ハス(中旬~下旬)
9月:ハギ・ヒガンバナ(中旬:東門を出た壁沿い)
11月:イチョウ(下旬)・菊花展
1月:正月ぼたん(神苑ぼたん庭園)
鶴岡八幡宮へのアクセス
鶴岡八幡宮は、鎌倉駅東口から徒歩10分。参道である若宮大路を抜け、趣ある桜並木の段葛(だんかずら)を通って行くと、4月初めならサクラ、4月末~5月初めごろならツツジの花を楽しむことができます。 お参りを終えたら、小町通りをそぞろ歩いて、お土産やおいしいもののお店を探しながら、鎌倉駅へ帰ってくるのもいいですね。鶴岡八幡宮の駐車場は?
鶴岡八幡宮へ訪れる際は、電車を利用するのがおすすめ。鎌倉周辺ではよく道が渋滞するほか、ハイシーズンには、駐車場を探すのも大変なことがあります。車で行く際は、鶴岡八幡宮に参拝者専用駐車があります。満車の場合は、雪ノ下・小町周辺の民間の駐車場も活用を。
●鶴岡八幡宮 参拝者専用駐車場
八幡宮にご参拝される方のために駐車場があります。
ご祈祷を受ける方(普通車)は、祈祷受付に申し出ると、2時間まで無料となります。
利用時間:9:00~19:30
利用料:1時間まで600円 以降30分毎300円
予約不可
Googleマップ
以上、鶴岡八幡宮の歴史や見どころ、ご利益、お守り、御朱印、アクセス、宝物殿のことなど、その魅力をギュッと凝縮してご紹介しました。
春の鎌倉まつりや秋の例大祭で行われる流鏑馬(やぶさめ)も、一度は拝見したい、心に響く神事。
神前結婚式をしたり、七五三などの御祈祷を受けるなど、人生の節目に、平安で健やかであるようにと、日本の和の心が伝わる、由緒ある八幡さまにお参りするのも、素敵です。 休憩所には授乳室もあるので、小さなお子さんが一緒のときも、安心してお参りできますね。
鎌倉散策をするときは、ぜひ鶴岡八幡宮でお参りを……開幕以来、鎌倉を見守り続けてきた、源頼朝公ゆかりのパワーがいただけそうですね。
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■鶴岡八幡宮
住所:鎌倉市雪ノ下2-1-31
TEL:0467-22-0315
参拝時間:本殿8:00~18:00 境内6:00~20:30
アクセス:JR鎌倉駅東口より徒歩約10分
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