●その2:拡張性の問題
世はまさにブロードバンド時代。猫も杓子もブロードバンド対応でなければパソコンに非ずという様相です。ところで、ブロードバンド対応って何でしょう?LANカードがついている、若しくはLANアダプタが内蔵されている、そのことのみでブロードバンド対応だそうです。なんだか狐に摘まれたような気がしてなりませんが、まあ、世の中の流れがそうなのですから、筆者が幾ら叫んでも聞いては貰えないでしょう。
さて、今どきのパソコンはLAN関連以外にテレビ受信やその録画機能を持ったものが多く存在します。また、デジカメのデータを直接扱えるように、コンパクトフラッシュやメモリースティックなどのスロットも設けられています。これらの拡張機能は大概拡張スロットにアダプタカードを差し込んで実現されています。
加えてCD-R/RWやDVD-ROMなどが内蔵されているし、はては一体型で格好が良く、どこにも拡張スロットの取り付け口が見えないものもあります。要するに、パソコンを購入する必然を満たす機能を最初から搭載している代わり、その他の目的にも転用しようとするとそれを拒否するようなパソコンが増えているわけです。筆者が常々申し上げているように、パソコンは拡張性があってなんぼのものですので、全く拡張性がないのなら、何もパソコンを使ってそのような機能を実現しなくてもいいのではないかと思います。
メモリスロットもしかり、メモリスロットは2本というパソコンが殆どです。ということは増設チャンスは1回だけという事になります。
4ページ目にVALUESTARのスロットについて仕様の抜粋を揚げてありますので参考にしてみて下さい。
●その3:メーカーサポートの問題
先日何気なく「メーカーは機能拡張についてサポートしたくないから、拡張性のないパソコンを作るのではないか」と書いたところ、何人かの方からその可能性は否定できないというお話しを受けました。メーカーさんはそのことに対しコメントされませんので、あながち当たらずといえども遠からずのようです。
確かに「はい、このパソコンはこのままテレビが見られて録画が出来ます。でもデジカメとカラープリンタをつないで写真画質印刷はしないでね」とか、「HDDの大きいのを搭載したから、追加で搭載するのは止めてね、電源が持たないの」等というようなメーカー製パソコンはちまたにあふれています。色々な拡張機能を追加するのは基本的にエンドユーザなので、そのユーザのスキルによりうまく動作しなかったツケがサポートに廻ってくるのを避けたい、そういうパソコンを作りたくなるのも判ります。