今どきのパソコンは皆SFFサイズ

 先日作成したクローズアップ「小型筐体パソコン」の中でも取り上げましたが、最近の大手パソコンメーカーが出す新機種の殆どはSFFパソコンになっています。その昔、「大きいことはいいことだ」というコマーシャルがありました。ご存じの方は結構なお年かと思いますが、これは重厚長大路線の高度成長経済時代のこと、今じゃ軽薄短小がトレンドだよ、っていうわけでも無いでしょうけれど、パソコンの小型化はますます加速しそうな勢いです。しかし、大きな落とし穴があると筆者は考えています。

落とし穴その1:発熱の問題

 これも先日のクローズアップで簡単に説明しましたが、小型筐体のパソコンには発熱の問題がつきまといます。昨今、入門機でも(筆者はこの入門機という表現が好きではありません。廉価機と言ったほうが適切と思っています)ギガプロセッサは当たり前、CPUの製造技術がムーアの法則に従って向上している分、計算速度だけはどんどん上がっていきます。


筆者常用機はCeleronのブック型自作機、電源は小型で、放熱用のファンは電源部しかない

 既にCPUの温度は目玉焼きを通り越してしまったそうです。このまま行くとまもなく原子炉の温度に匹敵するようになるとか。そんな熱いものを冷やすのに、SFFの小さな筐体では無理があるのですが、お解りいただけますでしょうか。高性能な自動車のエンジンを冷やすラジエータは、通常の乗用車のそれよりかなり大きかったり、効率が良くなるように空気の流れの良いところに位置したり、より大型のファンで冷やすという工夫がされていますが、これと全く同じです。

 また、発熱が大きいということは、とりもなおさず電気を沢山消費するということになります。中学生以上の方なら、電力の消費が大きくなると部品も大きくなるというのは経験的に理解いただけることと思います。つまり、発熱の大きなパソコンには余裕のある容量の電源を搭載しなければならず、そしてそれは必然的に大きくなってしまうということなのです。逆に小さな電源では大容量の電気の供給は出来ませんので、SFFパソコンは色々な制約が生じると言うことになります。


以前にクローズアップしたPentium 4機の冷却ファンと電源、かなり大きい

筆者注:原子炉の温度とは、実際の温度でなく、熱密度、つまり、どの程度の体積の中でどの程度発熱するかということが、原子炉に匹敵するということです。