住宅ローンの借入/住宅ローンの金利ランキング

注目の住宅ローン10選【固定期間選択型10年】

空前絶後ともいえる超低金利の住宅ローンを組める、このタイミングで、「変動金利型」と「固定金利型」とでは、どちらを選択すべきなのでしょうか。また、どの金融機関の住宅ローンがお得なのでしょうか。2017年に住宅ローンを組んだ人の動向をチェックすると固定10年で借りる人が増えました。固定期間選択型10年で注目の住宅ローンを見極めていきましょう!

執筆者:大島 浩之

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2017年度民間住宅ローンの貸出動向

2017年7月から9月にかけて、独立行政法人住宅金融支援機構では、民間住宅ローンを取り扱う金融機関を対象に、住宅ローンの貸出実績などに関するアンケート調査が実施されました。

そして、この調査データは、都市銀行4行を含む311行の金融機関による回答を集計したものであるため、是非、参考にしていきましょう。

特徴としては、2016年度の金利タイプ別の新規貸出額では、前年度と比較して、「変動金利型」の割合が大幅に減少(61.8%→49.9%)し、「固定期間選択型」の10年(18.2%→28.8%)が大幅に増加したということが挙げられます。

2016年度の金利タイプ別の新規貸出額では、前年度と比較して、「変動金利型」の割合が大幅に減少(61.8%→49.9%)し、「固定期間選択型」の10年(18.2%→28.8%)が大幅に増加

2016年度の金利タイプ別の新規貸出額では、前年度と比較して、「変動金利型」の割合が大幅に減少(61.8%→49.9%)し、「固定期間選択型」の10年(18.2%→28.8%)が大幅に増加        出所:独立行政法人住宅金融支援機構「2017年度民間住宅ローンの貸出動向調査結果」


そこで、今、注目される「固定期間選択型」の10年を検討するにあたり、どの金融機関の住宅ローンがお得なのか、返済計画別に確認していこうと思います。

「固定期間選択型」の10年、注目の住宅ローンは

まず、お得なのか否かを判断するにあたり、当初10年金利の低さに着目して、都市銀行4行を含む主な金融機関10行をランキングしたものが、下図となります。また、特に注目すべきポイントがある銀行についても解説します。

「固定期間選択型」の10年、注目の住宅ローン

「固定期間選択型」の10年、注目の住宅ローン



じぶん銀行 

当初固定期間(10年)に教育資金などいろいろ費用がかさむことを想定されている方にとっては、借入時の店頭表示金利から大幅に下げられている低金利がおすすめです。しかも、「がん」と診断されただけで住宅ローン残高が半分になる「がん保障特約(50%)」が無料で付帯していることもプラス材料です。当初10年金利が最も低いため、短い期間での返済を予定しているのであれば、イチオシですが、当初固定期間(10年)を過ぎると、引下幅が縮小することには注意しましょう。

りそな銀行 

低金利の代表格は、じぶん銀行をはじめとしたネット銀行ですが、金利差はわずか0.005%となっており、また、りそな銀行のような都市銀行であれば、店舗で直接相談しやすい点も安心材料といえます。なお、当初固定期間(10年)を過ぎると、引下幅が縮小することに注意すべきなのは、じぶん銀行と同様です。

みずほ銀行 

長めの返済を計画しているのであれば、当初固定期間(10年)を過ぎても、引下幅が変わらないことが魅力です。仮に、固定特約期間終了後の店頭金利が、借入時と変わらないのであれば、総返済額を大幅に抑えることが可能となります。

住信SBIネット銀行

金利自体を見ると、第1位のじぶん銀行より0.1%以上も高くなっていますが、精神障害を除くすべての病気・ケガを保障の対象とする「全疾病保障」がついての金利となるため、万一のために備えるという意味では、非常に魅力的な商品です。一般的に、この「全疾病保障」の内容は、金利を0.3%前後上乗せすることで保障されるため、実質、最も低い金利といっても過言ではありません。なお、当初固定期間(10年)を過ぎると、引下幅が縮小することに注意すべきなのは、前述のとおりです。

ソニー銀行

融資金額の多寡にかかわらず、取り扱い手数料が定額の43,200円ということもあり、特に、高額の住宅ローン(上限1億円)を検討をされている人にとっては、メリットがあります。たとえば、1億円の住宅ローンを組む際、他行では、保証料や事務手数料など名称こそ異なるものの、融資金額の2%前後を諸費用として用意しなければならないことが多いため、諸費用で200万円以上安く抑えることも可能となります。

番外編

じぶん銀行では、低金利に加え、auユーザー特典なるものが用意されています。また、イオン銀行では、イオングループでのお買い物が毎日5%オフといった特典もあるため、利用できる方にとっては、オマケの部分も見逃せません。

まとめ

今回は、都市銀行をはじめとしたランキングとなりましたが、みなさんのお住まいのエリアにある金融機関についても、是非、検討してみましょう。

そして、その際も、「固定期間選択型」については、当初借入金利のみならず、固定特約期間終了後の引下幅や疾病保障の内容、諸費用を含めた総返済額などもチェックしてください。各種特典などにも注目してみると、楽しみながら、住宅ローンを比較検討できるのではないかと思います。

素敵な住宅に巡り会えたのと同様に、皆さんにとって、最適な住宅ローンに出会えることをお祈り申し上げます。


執筆者/大島浩之(CFP・一級FP技能士)

●参考文献
2017年度民間住宅ローンの貸出動向調査結果(独立行政法人住宅金融支援機構)
https://www.jhf.go.jp/files/400344868.pdf


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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