◆液晶ディスプレイは買わないで!
皆さん、筆者が何をいっているか、理解できないといったところではないですか?高齢者には目に優しい液晶画面の方がいいと思っていらっしゃるでしょう?本当に目に優しいかどうか、これを読んでよく考えてみてください。
上で述べたとおり、筆者は比較的高齢の方が多い職場でサポートを行っております。今では時代の流れで、半数ぐらいの方の席に液晶ディスプレイが並んでいます。ところがそのまた3分の1くらい、全体の6分の1の方はなんと800×600ドットで表示しています。1024×768では表示される字が小さすぎて見えないのだそうです。配布された液晶は、14インチか15インチと現在の主流です。
液晶の表示性能を考えると、800×600での表示はピンぼけになってしまいます。なぜなら、今の液晶は多くが1024×768ドット、若しくは1280×1024ドットになっています。性能としては800×600ドットを表示することが出来ますが、液晶は1ドットで1画素になるよう表示しないと能力を発揮できません。ですから、液晶にしたことにより、かえって見にくく目に悪いという事になってしまうわけです。画素通りに表示すると細かすぎて見えないし、ドット数を変更してしまうとピンぼけでこれまた目に悪いと言うことです。
ではどうすればいいでしょうか。答えは簡単です。17インチや19インチの少し高級なブラウン管ディスプレイを用意しましょう。液晶と違ってブラウン管、すなわちCRTディスプレイは解像度を変更してもピンぼけになったりしません。おじいちゃん、おばあちゃんが一番見やすいと思う文字やアイコンの大きさに設定して、かつシャープで綺麗に表示することが出来るわけです。
また、このときは出来るだけフラットなディスプレイにしましょう。従来型の湾曲したディスプレイは、照明の映り込みや画面の歪みにより、視野角最外周部分の視力が落ちている高齢者の方には見にくい存在です。価格も殆ど変わりませんので、フラットディスプレイを使いましょう。そして、液晶に比べ、これらブラウン管ディスプレイは絶対価格も安いですし、寿命も長いといいことずくめです。液晶は頑張っても3年から4年もするとバックライトがくたびれて使えなくなりますが、ブラウン管はもっとずっと寿命が長いです。
◆キーボードはワンタッチキー付き
インターネットボタンやメールボタンが付いたパソコンがいっぱい出ていますね。このクローズアップを読んで頂いているような皆さんなら、「そんなもの、邪魔!」と言うところでしょうけれど、やはりここは高齢者の方にとって便利だと思いますので、是非付いているものを選びましょう。出来る限り日本語表示がいいのですが、大体はアイコン表示です。これは皆さんがキーボードなどに説明を書いたり張ったりして差し上げましょう。