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世界大会優勝!京都に「ショコラトリー ヒサシ」OPEN

2018年4月18日、京都・東山に「ショコラトリー ヒサシ」がオープン。オーナーの小野林範シェフは、世界大会「WPTC(ワールドペストリーチームチャンピオンシップ)2012」でチーム優勝、「ワールドチョコレートマスターズ2015」で準優勝と、得意とするチョコレートの技を磨き実績を積んできた方です。世界大会で高く評価されたボンボンショコラやタブレットはもちろん、チョコレートを使ったケーキや焼き菓子も揃います。

平岩 理緒

執筆者:平岩 理緒

スイーツガイド

日本を代表する実力派ショコラティエによる「ショコラトリー ヒサシ」が京都にオープン!

「ショコラトリー ヒサシ」に並ぶ、世界大会優勝作品のボンボンショコラやチョコレートケーキに注目

「ショコラトリー ヒサシ」に並ぶ、世界大会優勝作品のボンボンショコラやチョコレートケーキに注目

2018年4月18日、京都・東山に「Chocolaterie HISASHI(ショコラトリー ヒサシ)」がオープンしました。オーナーの小野林範シェフは、バームクーヘンでも有名な関西の洋菓子ブランド「クラブハリエ」に15年在籍。その間、アメリカで開催された「WPTC(ワールドペストリーチームチャンピオンシップ)2012」の日本代表メンバーとしてチョコレートの大型細工やボンボンショコラなどを担当し、チーム優勝。さらに、フランスで開催された「ワールドチョコレートマスターズ2015」で準優勝と、チョコレートのスペシャリストとして、技を磨き実績を積んできた方です。

「ショコラトリー ヒサシ」のオーナー小野林範シェフ

「ショコラトリー ヒサシ」のオーナー小野林範シェフ

「クラブハリエ」のある滋賀県での生活が長かった小野林シェフですが、あえて京都でお店をオープンされたのは、分野は異なるものの、日本の伝統文化に携わるもの作りをされているご親戚がいらっしゃるということも影響したそうです。オープン初日、スタッフの方々を前に、「これまでお世話になった方々に、これから恩返しをしていきたい」と開店の挨拶をされた小野林シェフ。海外からの来訪者も多く、国内外から注目される京都の地より、チョコレートの新しい世界を発信していきたいそうです。

そんな小野林シェフによる「ショコラトリー ヒサシ」には、世界大会で高く評価されたボンボンショコラや、オリジナルクーベルチュールで作られるタブレットをはじめ、チョコレートを使ったケーキや焼き菓子も揃います。京都らしく「和」を感じさせるチョコレートアイテムにも注目です。

「ショコラトリー ヒサシ」で味わいたい、世界大会レベルの手の込んだチョコレート菓子

「ショコラトリー ヒサシ」のボンボンショコラ「WPTC2012」(税込1,296円)

「ショコラトリー ヒサシ」のボンボンショコラ「WPTC2012」(税込1,296円)

「WPTC2012」は、当時、アメリカで2年に一度開催されていた世界大会「World Pastry Team Championship」(WPTC)で2012年に優勝した時の作品を元にブラッシュアップした、ボンボンショコラ3粒のセット。この時の大会テーマは「Horoscope(ホロスコープ・星占い)」というものでした。左から、グリーンの「Cancerキャンサー」は蟹座、赤味を帯びたドーム状の「Virgoヴァーゴ」は乙女座、ミルクチョコレートでコーティングされた四角い形の「Piscesピスケス」は魚座を意味します。

これは、その時に出場した日本チーム3人メンバーの星座を表していて、それぞれがお好きな素材を使用した内容となっています。「キャンサー」は、柚子の酸味が爽やかなホワイトチョコレートガナッシュと、サクサクした食感のココナッツプラリネの二層仕立て。「ヴァーゴ」は、マンゴーやパッションフルーツ、バナナなどをブレンドしたキャラメルエキゾティック入り。フルーティーでやわらかなキャラメルが、とろけるような食感です。「ピスケス」は、ビターなコーヒーガナッシュと、粗めに挽いたくるみのプラリネの二層仕立て。ちなみに、小野林シェフは蟹座でいらっしゃいます。コンテスト作品らしく、デザインも中身も手の込んだ作りの3粒です。

「ショコラトリー ヒサシ」の「ガチャP」(左:税込600円)と「CCB」(右:税込580円)

「ショコラトリー ヒサシ」の「ガチャP」(左:税込600円)と「CCB」(右:税込580円)

「ガチャP」も、「WPTC2012」で優勝した際のプティガトー作品を元にした生ケーキ。ピスタチオとホワイトチョコレートを合わせたムースがベースとなっていて、色彩を見ると、なるほど……と、このネーミングに納得するのではないでしょうか。中の縞々模様の部分は、上の赤い部分からブラッドオレンジのジュレ、黄色のアプリコットクリーム、オレンジ色のアプリコットコンフィチュール。その上下をピスタチオのケーク生地でサンドしてあり、土台はピスタチオのダックワーズ生地です。

小野林シェフは、2017年4月より、フランスのチョコレートメーカー「カカオバリー」のアンバサダーに就任していらっしゃいますが、このケーキにも、カカオバリー社製のホワイトチョコレートを使用。甘さ抑えめで、合わせた素材の味を活かしてくれるチョコレートで、このケーキも、ピスタチオのナッティーな風味に、さらに豊かなコクが感じられるのは、このチョコレートとの合わせ技が効いているからだと言えます。

「CCB」は、キャラメル、チョコレート、バナナの組み合わせで、これらの頭文字を取ったネーミング。ベースはキャラメル味を加えたビターなチョコレートムースで、中に入っている層は、バナナをはじめとするエキゾティックフツールを合わせたコンポートとバニラクリーム、ペカンナッツのプラリネを重ね、上下をペカンナッツ入りのダックワーズショコラ生地でサンドしたもの。土台は、パータシュクレショコラというサクサクしたクッキー生地、全体もキャラメルのグラサージュがけで覆っています。

どちらも、何層にもなった複雑な構成ですが、コンクールへの挑戦で培った技術を活かし、効率よくスピーディーに仕込める工夫があってこそ、このように手の込んだお菓子を出すことができるのですね。今後も、「タルトレット・ショコラ」や「トリプルショコラ」といった、いかにもチョコレートが主役のケーキの種類を、徐々に増やしていく予定だそうです。

「ショコラトリー ヒサシ」のタブレット、オリジナルの「GAIA72%」(左:税込756円)とミルクチョコレートの「オレ」(右:税込756円)

「ショコラトリー ヒサシ」のタブレット、オリジナルの「GAIA72%」(左:税込756円)とミルクチョコレートの「オレ」(右:税込756円)

一見、シンプルなタブレット(板チョコレート)にもご注目!「GAIA(ガイア)72%」には、小野林シェフが2015年にチョコレートを使った製菓の世界大会「ワールドチョコレートマスターズ」に出場した際、課題の1つとして自ら配合比を決めて、コンクールを主催するバリーカレボー社で製造してもらったオリジナルクーベルチュールが使用されています。

この年の大会テーマは、「Inspiration from Nature(インスピレーション・フロム・ネイチャー)」というものでした。小野林シェフはこの時、大地の女神ガイアが地球の生命を見守っている姿を表現したチョコレートのショーピースを制作。最高得点をマークし、「ベスト・チョコレート・ピエス」の部門賞も受賞しています。この時に作られたオリジナルチョコレート「GAIA(ガイア)72%」は、この先も、小野林シェフのみが使うことのできるもの。ブレンドの詳細は秘密ですが、最初のひと口はすっきりとしながら、後味に香ばしさや深みのあるビターな余韻が長く残り、カカオの力強さを感じることのできる味わいです。

「ショコラトリー ヒサシ」の外観

「ショコラトリー ヒサシ」の外観

「ショコラトリー ヒサシ」の店舗は横に長く、ピンク色ののれんがかかっているのが特徴です。そこに描かれたチョコレートの線描きのような模様を見て、お気づきでしょうか?

実はこの柄、ひらがなで「ひさし」と読めます。小野林シェフのお名前である「範(ひさし)」をデザインしているのですね。お店の紙袋や箱のカラーにも、この桜のようなピンク色が使われていて、やさしい雰囲気を醸し出しています。

「ショコラトリー ヒサシ」のロゴマークをモチーフにした入口のオブジェ

「ショコラトリー ヒサシ」のロゴマークをモチーフにした入口のオブジェ

そもそもこのデザインは、「ショコラトリー ヒサシ」のロゴマークから落とし込んだもの。ひらがなの「ひさし」と、「H」の文字を組み合わせています。装飾を施された四角いボンボンショコラのようにも見えますね。お店の入り口に置かれたオブジェも、このロゴマークをモチーフにしたものです。

さらに、京都土産としてもぴったりな、「和」を感じさせるボンボンショコラやチョコレート菓子もご紹介します。

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