車を購入する際にオプションでつけるカーナビ、やっぱり高い
三菱自動車にとって久し振りの新型車となる『エクリプスクロス』に試乗した。興味深いのは、高価なメーカーオプションのナビを買わなくてもOKになるスマホ連携ナビ(Apple CarPlay&Android Auto)機能を搭載するSDA(スマートフォン連携ディスプレイオーディオ)を採用してきた点にある(編集注:『Gプラスパッケージ』にのみ搭載される)。この件、他のメディアでほとんど紹介されていない。ジックリ紹介してみよう。これまでクルマを買うと、基本的にナビのオプションを選んできたと思う。ディーラーで装着する必要最小限の機能を持つ安価なベーシックタイプなら10万円程度から、高機能型のメーカー装着タイプだと20万円以上する。 ナビだけ(正確にはTV機能やオーディオなど含む)で車両価格の10%にも達するのだから高い。
スマホ連携ナビは自分のスマホをUSBケーブルで繋げば、車両側の液晶画面(SDA)にスマホの機能が出てくるというシステムだ。エクリプスクロスの最上級グレードである『Gプラスパッケージ』に乗った、と考えていただきたい。まずUSBケーブルを自分のスマホに差し込む。それだけでセッティングは終了。車両の液晶画面が自分のスマホになるのだった。
ナビ機能はGoogleマップが優秀。オーディオ機能も便利だ
例えばナビ。自分のスマホがiPhoneだったとしよう。するとApple CarPlayが自動的に立ち上がる。画面は御覧の通り。『マップ』を選べばスマホのナビ画面が出ます。目的地を車載の液晶画面から選んでもよし。自分のスマホに直接入力してもよし。さらにSiriを使い音声入力することも可能。スマホがAndroidならGoogleマップです。ちなみにナビは圧倒的にGoogleマップの方が使いやすい。渋滞情報もしっかり表示される。もしナビ機能を重視するなら、この際、iPhoneからAndroid端末に切り換えるか? とはいえ、ダメなナビ機能であっても、付いて無いよりずっとマシ。使い勝手がバリバリに良い本物のナビを知らない世代なら十分使いこなせると思う。
エクリプスクロス、SDA
その他、スマホの機能であるメッセージなどにも対応しており、使いこなせば既存のナビより圧倒的な広がりを持つ。何より下取りに出す際に、ほとんど値が付かない高額のメーカーオプションに投資しなくて済むのが素晴らしいと思う。遠からず車載の外部コミュニケーション機器はスマホになっていくことだろう。
結論、エクリプスクロスは最上位グレードが狙い目
エクリプスクロスだけれど、スマホ連携ナビは最上級グレードに標準装備される。中間グレードの『G』だと17万円ほど安くなるが、ナビやオーディオを付けなければならないし、車両斜め後方の安全確認を行うブラインドスポットセンサーなどは無し。だったら287万9280円の最上級グレードの方がお買い得だと思う。そればかりか、ベーシックグレードである『M』(253万2600円)より、オーディオやナビ、安全装備など考えたら最上級グレードの方が実質的に安い。ということでエクリプスクロスを買うなら最上級グレードしかないと思う。もちろん287万9280円が安いかどうかは人によって違う。近々ライバル車との比較試乗記事をお届けしたい。
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