航空券/航空券関連情報

飛行機が悪天候や災害で欠航した時の対処法【国際線】

飛行機は悪天候や災害などで欠航、大幅遅延が起こることがあります。海外は国内と事情が異なり、大手航空会社とLCC(格安航空会社)でも対応が違います。個人手配だと自ら対処せねばならず、素早い行動やネットも駆使した情報収集などが重要です。

シカマ アキ

執筆者:シカマ アキ

飛行機の旅ガイド

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飛行機の欠航、大幅遅延といった情報は空港内の案内ボードでチェック。こまめに確認しよう

もし旅行中に地震などの災害、台風や大雪といった悪天候に遭遇したら、自分が搭乗する予定の飛行機の便に影響が出ることがあります。それが海外であれば、国内とは事情が異なります。島国である日本に向かうルートでは空路以外が皆無で、国内のように陸路のような代替手段がありません。加えて、現地で日本語が通じない場合も多々あります。

いざトラブルに遭遇してしまった場合どうすればよいのか。主なケースやすぐできる対処法などをご紹介します。
<目次>

飛行機が欠航、大幅遅延する主なケース

まず、飛行機が欠航、大幅に遅延する場合の主なケースは以下の通りです。
  • 台風や大雪、強風、濃霧、大雨などの悪天候
  • 地震などの天災、テロ
  • 滑走路閉鎖、システムエラーなど空港でのトラブル
  • 機材故障や使用機材の遅れなどによる影響
  • 航空会社のストライキ、など

まずは「情報収集」に努める、ネットも活用

■SNSで確認
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X(旧Twitter)のJAL 運航情報【公式】 欠航や遅延などの情報を随時発信している

大きめの台風や大雪といった天候不良の場合、天気予報で早めに情報が流れています。

航空会社のホームページにある運航状況のページには「天候調査中」「出発空港に引き返すことがあります」「条件付き運航」といった注意書きが、出発前日またはその前から出ていることがあります。まずはこのページをチェックしましょう。「X」で情報発信する航空会社もあります。

■公式サイト
ana

ANA公式サイト、運航状況のご案内(国際線)


また、航空券を購入した際にメールアドレスを登録しておくと、天候による運航便の影響などの情報が随時届きます。

<参考>
ANA 国際線 運航状況のご案内
JAL 運航状況のご案内(国際線)

便の変更が事前に「無料」で可能なこともある

airport-counter

出発直前であれば空港にひとまず向かい、利用する航空会社のカウンターに行きましょう

天候による影響だと、もし予定を前倒ししたり、延期したりできる場合、搭乗予定の便を「無料」で変更できる場合があります。たとえ変更不可の航空券であっても、この場合は変更が可能なことも。航空会社によってルールが異なるものの、まずは「変更か可能かどうか」を確認してください。

変更は早いに越したことありません。なぜなら同様に変更を希望する客で、空港のカウンターなどが殺到するからです。公式サイトからの変更、電話での変更など、他の手段も活用しましょう。オンライン予約サイトや旅行会社などを通じて航空券を手配した場合、各サイトや各旅行会社が窓口になります。

これらの手段が使えない場合、出発する空港の利用する航空会社カウンターにとにかく早く行くこと。英語をはじめ現地の言語に自信がなければ、同じような境遇の人を探して協力をお願いしましょう。

日本でなじみない「ストライキ」も海外でよくある

航空会社のストライキも同様です。数日前にはストライキの実施が予告されています。日本では予告があっても実行されることは皆無ですが、海外、特に欧米ではストライキが実行されて国際線を含むほとんどの便が欠航することが多々あります。

特に、ヨーロッパの航空会社は要注意。ストライキが実行されそうであれば、登録しておいたメールアドレスに変更の案内が届きます。この場合はどの航空券であっても無料で便を変更できます。

突然起きる「天災」や「テロ」に遭遇した場合の対処法

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国際線ではストライキ、場所や目的地によってはテロの危険性も。常に余裕を持って行動するのが肝心

台風や大雪などの悪天候と異なり、地震などの天災は突然起きます。場所によっては、突如テロが起きることも。その場合、空港のターミナルや滑走路が閉鎖されてしまう場合も想定されます。

まず、「自分の便が通常通りに飛ぶか」を確認。影響を受けそうであれば、早急にその代替手段を考えないといけません。

現地からしばらく動けなさそうであれば、まずは「ホテル」の確保。そして、自分の予約がどう変更されるかも必ずチェックしましょう。通常は翌日便や翌々日便、他社便への変更など。

どうしても早く日本に戻らないといけない場合、近くの都市に陸路で移動し、別の便で戻る手段もあります。その際の手配は個人旅行だと自分ですべて行う必要があります。

大規模なテロの場合、現地の日本大使館に連絡を取ることも考えないといけません。どの場所に行くかに関わらず、外務省海外旅行登録「たびレジ」がおすすめです。

<参考>
たびレジ - 外務省海外旅行登録

欠航した場合の補償は? ホテル代は?

もし便が欠航した場合、その購入した金額分は、そのまま全額返金されます。ただ、欠航に伴って余分に宿泊しなければいけなかったり、別の便に乗らざるを得なくなって自己負担したりするケースも考えられます。
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急な欠航で延泊用のホテルが航空会社負担で用意されることも。その有無も念のため確認を

航空会社によっては、欠航や大幅遅延などの理由次第で、ホテルや補償金などが別途提供されることがあります。空港のカウンターなどで念のため必ず聞いてみてください。また、自分が加入する海外旅行保険やクレジットカードの付帯保険での補償なども確認しましょう。

LCCが欠航/大幅遅延した場合はどうなる?

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格安航空会社(LCC)のサポートは大手航空会社より手厚くないことに注意すること

もし、LCCを利用する場合、大手航空会社と比べると、欠航や大幅遅延した際の「補償」などが期待できないと考えたほうが良いでしょう。便の変更も、基本は自社便の振替のみになります。他社便への振替などは自力で手配しなければならず、その際の差額は自己負担です。

一方、LCCでは有料オプションで、旅行中の不測の事態に対応した旅行保険が選べることがあります。
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LCC「Peach」がオプションで販売する旅行保険。サポートが手薄な分を有料でカバーできる

例えば、Peachでは、飛行機に乗れなかった場合の急なキャンセルや、旅行中に事故やトラブルなど不測の事態が起きた場合に補償する旅行保険を、航空券と合わせて用意。もし心配であれば、こういった保険を利用しましょう。

また、旅行前に加入した海外旅行保険、クレジットカードに付帯する旅行保険が利用できることもあります。補償内容を旅行前に確認しておいてください。

国内線よりも国際線のほうが欠航は少ないが…

運航便の欠航は、国内線よりも国際線のほうが少なめです。なぜなら、国内線の場合は陸路での代替手段がある、運航便が多いなどの理由が挙げられます。一方、国際線では、1日1往復のみといった場合が多く、1便でも欠航すると折り返し便も欠航、座席の調整やホテルの手配などで数日間影響することもあるからです。

ただ、台風など気象条件が悪ければもちろん欠航します。その際、韓国線や台湾線などはそのまま欠航、欧米線などは半日遅れや1日遅れで運航するなど対応の違いが見られます。
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国際線は国内線よりも欠航する確率は低いとはいえ、気象条件など悪いと欠航は必然的に起き


もし、天候不良があらかじめ分かっている場合、先に半日遅れなどでの運航を発表することも。もし空港に着いてからそれを知ると、空港内で何時間も待つのは大変です。出発時間の変更などをホテルを出発する前などに知ることができれば、現地での予定もすぐ変更できます。「情報収集」がとても大事です。

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知っておこう!飛行機が「遅延/欠航」になるケース
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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