出発前に、空港でもすぐ活用できる!搭乗のテクニック
空港のカウンター前に置かれている自動チェックイン機。搭乗手続きを先に行うケースが増えています
飛行機に乗る時に慌てないために、出発前にあらかじめ知っておいたほうがよいテクニックがいくつかあります。
例えば、航空会社では近年、オンライン上で事前にできる搭乗手続き(チェックイン)を推奨しています。その際に座席指定が可能だったり、カウンターでの手続きの時間短縮にもつながったりします。
ほかにも、カウンターで預けたり機内に持ち込んだりする手荷物について、一般客よりも先に機内に入ることができる「優先搭乗」などもあります。空港でのこまめな「搭乗口チェック」なども必須ポイントです。
ワザ1 :「オンラインチェックイン」をする
飛行機の搭乗手続き(チェックイン)は、空港で行うものだと考えておられませんでしょうか。もちろん空港のカウンターなどでチェックインは現在も可能です。ただ近年、自宅のパソコンやスマートフォンなどから出発前にチェックインができる航空会社が増えています。
例えば、ANAでは国際線で「オンラインチェックイン」が可能です。手順は以下の通りです。航空会社によってはWebチェックイン、事前チェックインなどと呼ぶ場合もあります。
- 出発時刻の24時間前(現地時刻)までに、パスポートの情報、メールアドレスなどの必要情報を登録しておく
- 出発24時間前に、自動的にチェックイン完了(オートチェックイン)
- 登録しておいたメールアドレス宛にチェックイン完了のご案内(モバイル搭乗券)が届く
- 搭乗券を自宅などのプリンターで印刷、またはモバイル端末で受け取り
筆者も何度も経験がありますが、あらかじめ必要な情報を登録しておくと、出発24時間前に自動的にメールでチェックイン完了の連絡が届くので、とても便利です。
航空会社によっては「手荷物優先カウンター」を設置している場合があります。先にチェックインをしていると素早く手荷物のみを預けることができます
航空会社によっては、空港の端末でチェックインしてから手荷物があればカウンターに並ぶように指示するところもあります。この場合も、あらかじめチェックインしていると空港の端末を操作する手間が省けます。
(参考)
ANA 国際線の搭乗手続き「オンラインチェックイン」
JAL Webチェックイン(国際線QuiC)
ワザ2:事前に「座席」を指定しておく
空港にある自動チェックイン機で座席指定もできることも。シートマップが出るとカウンターで直接リクエストするよりも選びやすいです
ただし、事前座席指定ができる座席数は限られています。また、航空券の予約クラスによって、旅行会社経由で購入したチケットなどだと、事前座席指定ができない場合もあります。
LCCの場合、最も安いチケットであると座席指定が有料であることがほとんどです。その際も、当日に空港で航空券を受け取った際に判明する座席で一喜一憂するよりも、先に有料で座席指定しておいたほうが旅でのストレスも軽減されます。
ワザ3:「手荷物」はできる限りコンパクトに
飛行機に搭乗する際の「手荷物」のルールがあらかじめ定められています。空港にも重さや大きさを計るスケールが置かれています
チェックイン時にカウンターで預けることができる手荷物、また、機内に持ち込むことができる手荷物の量には限りがあります。航空会社や搭乗クラスなどによってルールが異なるので注意してください。
自分が利用できる「手荷物の許容量」は、必ず事前にチェックしましょう。もし、重量や個数などをオーバーしていた場合、空港のカウンターでやや高い追加料金を支払う必要があります。特に、LCCでは手荷物に関するルールがとても厳格です。
もし手荷物が少なめなら、カウンターで預けずにそのまま機内に持ち込むのをおすすめします。モバイル搭乗券だと、そのままゲートでの搭乗まで可能です。到着した空港でも、預けた手荷物をターンテーブルで受け取る必要がなく、機内から出てすぐに目的地に向かうことができます。
世界の国際空港で最近増えている、セルフで手荷物を預ける設備。使い方に慣れればカウンターよりもスムーズです
さらに最近、預ける手荷物に自分でタグを取り付けて手続きをする国際空港も増えています。スタッフがいるカウンターよりも空いていることが多く、慣れればぜひこちらを利用しましょう。
ワザ4:液体物の持ち込み制限、事前準備を
国際線の場合、液体物の機内への持ち込みは100ml以内です。保安検査場で必ずチェックされます。機内へ持ち込みたい液体物は、あらかじめ透明の袋にまとめておきましょう。そして、保安検査時はその袋ごとトレーの上に置いて検査を受けます。カバンの中などに隠してもX線を通すとわかるので、再検査になった時はあれこれとカバンから出して再びチェックを受けると時間も余分にかかってしまいます。
ワザ5:自分が乗る便の「搭乗口」はこまめにチェック
搭乗口の変更は直前でもよくあります。空港内にある出発案内の表示モニターでこまめにチェックしましょう
チェックインして保安検査場を通過した後も、すでに決まっている搭乗口が出発直前に変更される場合があります。大きな空港の場合は変更のアナウンスがないか、あっても聞こえない場合があります。
いざ搭乗口に行って変更になっていたら、誰でも慌てます。大きな空港だと、移動時間がかかることもあります。
搭乗口に変更がないか、空港内に設置されている出発案内のモニターで、自分の便をこまめにチェックするのが大事です。そして、搭乗口には時間ギリギリでなく、早めに向かいましょう。
ワザ6:保安検査場から搭乗口までの「移動時間」に注意
大きな空港では、チェックインしたカウンターから保安検査場、出国審査、そして搭乗口までかなり時間がかかることがあります。自分の搭乗口がどこにあるのか、空港の案内図でまずは確認しましょう。チャックインの際にカウンターのスタッフに聞くのも手です。搭乗口までかかる時間を逆算し、免税店でのショッピングやラウンジで過ごす時間などを決めましょう。
特にLCCではメインターミナルから離れた“サテライト”と呼ばれるターミナルを利用する場合があり、徒歩でなく空港内を走るシャトルトレインなどに乗っていくことも。韓国の仁川国際空港、香港国際空港などがこのケースで、移動時間がけっこうかかります。くれぐれも余裕をもって行動してください。
ワザ7:上級クラス利用や航空会社の上級会員は「優先搭乗」できる
チェックインのカウンターや搭乗口では「優先レーン」が設置されています。利用基準を満たしていればぜひ利用しましょう
もし、ビジネスクラスなどの上級クラスの場合、一般客よりも先に搭乗できる「優先搭乗」が利用できます。ファーストクラスはもちろん、プレミアムエコノミークラスでも優先搭乗ができる航空会社もあります。
また、航空会社の上級会員も、この優先搭乗を利用することができるケースが多々あります。紙の搭乗券だと「PRIORITY BOARDING」などと印字されています。エコノミークラスでの搭乗であっても基準を満たしていれば優先搭乗が利用できます。
LCCでは、優先的に搭乗できる権利を事前に有料オプションで販売していたり、やや高い搭乗券を購入していたりすると優先搭乗が利用できたりすることもあります。
例えば、エコノミークラスで満席に近い便であると、座席上の物入れがスーツケースなどですぐ埋まってしまうことがあります。もしも優先搭乗できるのであれば、ぜひ利用しましょう。
【参考記事】
空港の保安検査場をスムーズに通る方法!6つのテク