亀山早苗の恋愛コラム

つまみ食いと長期プラトニック不倫、どちらが罪深い?

女好きでちょいちょい不倫を繰り返す夫と、「ただの友だち」と称して長い期間、ふたりで会っている夫。妻として許せないのはどちらだろう? つまみ食いと長期プラトニック不倫、どちらが罪深いのだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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つまみ食い不倫と長期プラトニック不倫……妻が許せないのはどっち?

夫の不倫に怒りたいけれど怒れない。いったいどんな状況?

夫の不倫に怒りたいけれど怒れない。いったいどんな状況?

夫の不倫を「どうぞどうぞ」と言う妻はめったにいないだろう。ただ、「不倫の内容にもよりますよねえ。私は怒りたいけど怒れないんです」と、現在、夫の不倫で悩んでいるアミさん(39歳)は言う。

同い年の夫と結婚して14年、10歳と7歳の子がいるアミさん。夫の最初の浮気がバレたのは、アミさんが上の子を出産したとき。

「夫が病院に来たのは産まれて1日たってからですよ。親やきょうだいがいる病室にばたばた入ってきたので、『どこへ行ってたの』と聞いたら、根が正直なものだからしどろもどろになっちゃって。どうやら行きつけの飲み屋で知り合った女とできちゃったみたいでした。『もうしない』と土下座して詫びたものの、それからもときどき怪しい朝帰りがあった。私も見て見ぬ振りをしようとがんばっていたんです」
 

おもしろくて明るいけど、女好きな夫の「つまみ食い癖」

ふだんの夫はおもしろくて明るい。女好きであることも承知で結婚したが、まさか子どもができてもその性格が変わらないとは思っていなかった。

「下の子を妊娠しているときも、『浮気しないでよ』と釘を刺していたんです。でもやっぱりやらかした。今度は仕事関係で知り合った人ですって。私はそのショックで早産。このときは両家の両親もきょうだいも大激怒。義母なんて、『アミさん、こんなバカ男とは別れたほうがいいわ。私が給料差し押さえてあなたに送るから。あ、それよりあなた、うちに来なさいよ。コイツはどこかでひとりで暮らせばいい』と(笑)。夫はやり直したいと泣くので、お義母さんに免じて許しました」

それ以後も何度か怪しい雰囲気はあったが、どうやら夫の浮気は長続きはしない。家族に対しても態度が変わるわけではない。子煩悩な夫なので、どうしても離婚を突きつけることはできなかった。

「でもこのところ、また朝帰りがときどきあるんです。珍しく夫がため息をついたりもしている。『恋でもしてる?』と聞いたら、『うん。わりと本気かも』と言うんですよ。そこまでバカだったかと腹が立ってしかたがない。下の子が産まれてから、私は夫とのセックスを完全に拒否しているので、夫は『オレだって寂しいもん』と。寂しいから本気で恋していいのかと思わず小突いてしまいました。夫が明るいから、私は怒りたくても怒れないんだけど、こんな浮気三昧の夫を信頼していっていいのかという気もしています。本当は女としての私は寂しいですもん」

子どもたちが大きくなったとき、自分が過去を後悔しないか、爆発するのではないかとアミさんは考えている。
 

バツイチ彼女に学生時代から片想いする「プラトニック不倫」

夫には、学生時代から片想いする女性が。ときどき上京してくると会っているようで……。

夫には、学生時代から片想いする女性が。ときどき上京してくると会っているようで……。

一方、夫が長い期間、女性と親しくしていることを気に病んでいる妻もいる。フミコさん(42歳)は結婚15年、ひとり娘は中学生だ。

「つい最近知ったんですが、夫には学生時代から好きな女性がいるんです。その彼女がどういうわけかときどき上京してくる。それで夫と会っている。夫は『ただの友だちだよ』というけど、お互いの20年以上を知っているんですよね。私はつきあっている期間を入れても17年くらい。いつまでたっても、夫と彼女の関係を超えられないのかな、と」

夫にどんなに「会わないで」と言っても、「男友だちと同じ感覚なんだよ」と答えるだけ。だが、夫の昔からの友だちに聞くと、当時は相当彼女を思っていたのだという。

「いろいろ断片的に聞いたことをつなぎあわせると、夫は当時、彼女のことが好きすぎて告白もできなかった。ただ、卒業と同時に告白したら彼女は郷里へ帰るからつきあえないと言われた。それでもときどき仕事関係で上京してくる。彼女は結婚したものの離婚して現在は独身。これを聞いただけでアヤシイと思うんですよね。ただ、夫の言うことを信じたいから、肉体関係はないんだと思いたい。一方で、肉体関係がないからこそ、これだけ長く続いているということは心と心が強く結ばれているんじゃないか。そのほうがずっとつらいような気がします。男女の関係だったら終わりがあるけど……」

フミコさんの意見ももっともだ。しかも夫は彼女と会ったのではないかとフミコさんが疑った日か翌日、どちらかに必ず妻を求めてくるのだという。彼女で果たせない行為を妻で見たそうとしているのではないかとフミコさんは苦しそうに言った。

「でも、夫が友だちだと断言する限り、友だちと会うななんて私は言えませんよね。ずっと夫に会い続ける彼女の気持ちも聞いてみたいです、本当は」

かつて自分に恋してくれた男性と会うのは、女性にとってはいくつになってもうれしいことかもしれない。だがフミコさんの気持ちを知ると、「ただの友だち」も案外、罪深いと言えそうだ。

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