スキューバダイビング

スキューバダイビングに使うフィンの正しい選び方

ダイビングやスノーケリングで水中を自由に泳ぎ回るための重要なポイントとなる器材が「フィン(足ヒレ)」。どんなフィンを選び、どのように使うかによって、快適度は大きく変わってきます。自分にぴったりのフィンを選びましょう!

鴫谷 隆

執筆者:鴫谷 隆

海洋環境問題・スキューバダイビングガイド

スキューバダイビングにフィンはなぜ必要?

スキューバダイビングに使うフィンの正しい選び方

水中を快適に泳ぐには、フィン選びも重要なポイント

スキューバダイビングやスノーケリングで水中を泳ぎ回るうえで、その「足」となるフィンは非常に重要な器材。大きく水をとらえることができるので、水泳でバタ足キックするのに比べて、ずっと楽に効率よく泳ぐことができます。例えば、潮の流れに逆らって水泳で泳ぐことはかなり困難ですが、フィンの推進力を利用すれば、グッと少ない負担で、潮の流れに逆らって泳ぐこともできるのです。

ただし、より効率よくフィンを利用するためには、自分に合ったフィンを選ぶことが大切。フィンを選ぶポイントは「タイプ」、「ブレード(水かき部分)の大きさ」、「ブレードの硬さ」、「デザイン」、「フィット感」など。それらのポイントを踏まえたうえで、自分にぴったりのフィンを選ぶといいでしょう。

なお、ダイビングやスノーケリングのスキルが上達すると、適したフィンも変わってきます。自分のレベルに合わせて、フィンもレベルアップさせていくことがおすすめです。
 

フィン選びのチェックポイント

1. フィンのタイプ
フィンには大きく2つのタイプ、ブーツに合わせてサイズ調節ができる「ストラップタイプ」と、足を包み込みフィット感抜群の「フルフットタイプ」があります。目的やスタイルに応じて使い分けるといいでしょう。
これで完璧!フィンの選び方

ストラップタイプとフルフットタイプのフィン

●ストラップタイプ
フィンのかかとの部分が開いており、つま先を入れてストラップで留めるタイプ。ストラップの締め具合に応じてサイズの調節が可能です。最近では、着脱が簡単なスプリングストラップを採用したタイプも人気。

ブーツを履いてから装着するのが基本で、ビーチを歩くときのケガの防止にもなります。スクーバダイビングにおいては、ウエットスーツとドライスーツの両方に対応できるフィンとして、伊豆半島や紀伊半島などの国内近場エリアを潜るダイバーに人気があります。

●フルフットタイプ
ブーツのように足全体をすっぽりと包み込むタイプ。大きさの調節はできませんが、フィット感は抜群です。つま先から足裏、かかとにまでフィットするので、キックの力が効率よくブレードに伝わり、快適なフィンキックが可能。リゾートでのスノーケリング用に使っている人も多いようです。

2. ブレードの大きさ
ブレード(水かき)部分が大きいと、キックするときに包み込む水が多くなります。抵抗が大きく反発力が強いため、推進力は大きくなりますが、そのぶん強い脚力が必要となります。一方、ブレードが小さいと、推進力は少ないものの、少ない負担でキックすることができるので、脚力のないダイバーにおすすめです。

3. ブレードの硬さ
素材や形状により、フィンのブレードの硬さはさまざま。ブレードが硬いと、キックの際の抵抗が大きいため、そのぶん脚力が必要となります。キックのパワーがダイレクトに推進力となるので、脚力に自信のある人向けといえるでしょう。柔らかいブレードは、推進力は少ないのですが、脚力が少なくてすむのがメリット。女性やシニアはもちろん、ビギナーにも扱いやすいのが魅力です。

4. デザイン
フィンを選ぶときには、使いやすさはもちろん、せっかくならデザインにも気を配りたいところ。「スーツと同系色の色にすれば足が長く見える」など、さまざまなコツがあるので、お店のスタッフと相談しながら選ぶといいでしょう。ほかの器材と合わせてカラーコーディネイトしてみてはいかがでしょうか。

5. フィット感
フィンを選ぶときに、忘れてはいけないのがフィット感。ついフィンの性能ばかりに目が行きがちですが、どんなに優れたフィンでも自分の足にフィットしないようではNG。靴を買うときと同じように、実際に履いてみるなどして、フィット感を確認したうえで選ぶようにしましょう。
これで完璧!フィンの選び方

ストラップの左右を均等に締め、フィット感をチェック
 

フィンずれを防ぐには?

靴に「靴ずれ」があるように、フィンにも「フィンずれ」があります。サイズの合わないフィンの使用は、フィンずれの原因となり、ダイビングやスノーケリングを楽しむうえで大きな妨げとなります。そこで利用したいのが「ブーツ」と「フィンサポート」です。
フィンサポートをつければ、足にしっかりとフィット

フィンサポートをつければ、足にしっかりとフィット

ブーツは、足場の悪いビーチや岩場を歩いてケガをしないように、またフィンずれをおこさないように、足の保護を目的としたもの。冬場や寒冷地でのダイビングでは、保温のためにも欠かせません。ソールがしっかりとしたタイプと、足袋やソックスのようなソフトタイプがあります。フィンサポートは、フルフットタイプのフィンを、より足にフィットさせるためのアイテムで、やや緩めのフィンでもフィンサポートをつけておけば、フィンがスポッと足から抜けてしまうこともまずありません。

どちらも足にフィンをよりフィットさせ、フィンずれを防いでくれる強い味方。使用するフィンのタイプに合わせて選択し、快適なダイビング&スノーケリングを楽しみましょう。

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