都立高校の推薦入試!受かる子の特徴や面接・作文・集団討論対策

都立高校の推薦入試、今から本番を想定した準備をしておきましょう。

推薦入試を受けると決めたら、今から本番を想定した準備をしておきましょう。

高校受験を控えた中学3年生は、2学期の内申点が明らかになる12月には受験プランも固まってくるでしょう。なかには目標とする内申点を獲得し、都立高校の推薦入試を検討する受験生もいることでしょう。

そこで今回は、毎年70%以上という高い合格率を出している「都立高校 推薦入試 対策講座」を主催するSchool Postの石井知哉氏に、都立高校推薦入試の内容と合格するためのポイントを聞きました。
 

都立高校推薦入試の内容

都立高校の推薦入試は、大きく4つの内容から成り立っています。
  1. 調査書点
  2. 面接
  3. 集団討論
  4. 作文または小論文
■調査書
調査書点というのは、いわゆる内申点、通知表の成績のことです。基本的には、5段階評価の「評定」の9教科分を得点化したものです。一部の高校では、「観点別学習状況の評価」を用いています。

■選抜試験
選抜試験は1月の末に行われます。ほとんどの高校が推薦選抜の試験を2日間に分けて実施し、1日目に集団討論と作文・小論文、2日目に面接、という流れになっています。

■面接
面接は個人面接の形式で行います。受検者1名に対して試験官が2、3名で、時間は10分前後です。面接内容はつぎの3点を中心に、学校生活や友人関係、一般常識などについて質問されます。
  1. 志望理由
  2. 中学校生活
  3. 将来の夢や目標など高校卒業後の進路

■集団討論
集団討論は受検者5~7名1グループで討論を行うものです。時間は30分程度で、討論のテーマは試験当日に高校側が提示します。学校生活に関するものや社会生活に関するものなど、多岐に渡ります。時事問題が扱われることもあります。試験官が議事進行を行う高校もあれば、受検者どうしで自由に進行させる高校もあります。

■作文・小論文
作文と小論文のいずれになるかは高校によって異なり、あらかじめ公表されています。大多数の高校では、試験時間は50分、文字数は合計600字となっています。問題は各高校が独自に作成するので、高校ごとの個性が強く出ています。特に小論文の場合は、文章を読んで要約したり、図表やグラフを読み取って考察したりと、中学生にとってはなかなか馴染みのないタイプの問題となっています。
 

都立高校推薦入試の合否基準。点数の割合は内申が50%

試験項目ごとの比重は各高校によって異なりますが、現在大多数の高校での配点はつぎのようになっています。
  • 調査書点:50%
  • 面接・集団討論:25%
  • 作文または小論文:25%
面接と集団討論は合わせての得点となります。両者の評価基準は共通する部分が多いからだと思われます。なお、集団討論で試験官を担当した先生が、そのグループの受検者の個人面接も担当することが多いようです。

 

都立高校推薦入試の面接・集団討論・作文小論文評価のポイント

面接、集団討論、作文・小論文の全てに共通しているポイントは、ずばり「コミュニケーション能力」です。推薦入試の試験では、「聴く」「話す」「読む」「書く」の4つが試されています。そのため、「正確に聴く・読む能力」「分かりやすく話す・書く能力」は高く評価されます。

■面接
面接では「規範意識や生活態度」「志望動機や進路実現に向けた意欲の強さ」も評価ポイントです。当然ながら、面接官は高校の先生ですから、その子がきちんと高校生活を送っていけるかどうか、面接を通じて受検者の内面や将来性を見定めるわけです。

■集団討論
集団討論では「思考力・判断力」「協調性やリーダーシップ」が特に重視されています。発言内容はもちろんですが、他者の発言に対する態度も評価されています。他の受検者と協力して良い結論を出そうとする姿勢は高く評価されます。逆に、他の人の発言をさえぎってでも自分が喋り続けるとか、異なる意見を論破し続けるとか、そういった姿勢はマイナス評価です。

■作文・小論文
作文・小論文では、「論理的思考力」「適切な日本語表現力」が評価のポイントになります。理由付けや具体例がしっかりした説得力ある文章を書けると高評価につながります。加えて小論文の場合は「読解力」や「課題把握力」も重要です。図表やグラフを分析し、そこから考察する力が求められています。

 

都立高校推薦入試は内申点の高い人が有利

都立高校の推薦入試は、内申点の高い人が有利です。以前に比べて比重が下がったとはいえ、調査書点の比率が50%を占めるわけですからね。やはり内申点が高いのは、それだけで大きなアドバンテージです。面接・集団討論や小論文の得点が高いのに調査書点で涙を飲んだという人も少なからずいますし、そういうときには「調査書点の比率をもっと下げろよー」と思います(笑)。

当日の試験が重要であることは間違いありませんが、依然として内申点が重みを持つことは否定できません。内申点以外、という話であれば、次のような人が推薦受検向きです。

 

人とのコミュニケーションが好きな子は面接で好印象

都立高校推薦入試に受かる子の特徴は第1に、「人とのコミュニケーションが好きな人」です。

性格的な話で言うと「外向的で明るい人」ということになるでしょうか。先に述べた通り、推薦の選抜試験では、コミュニケーション能力が要求され、なおかつ評価されるものです。一般入試でも「読む」「聴く」は要求されますが、推薦入試では特に「話す」「書く」という「発信する力」が決定的に重要です。人と話すことや自分の意見や考えを話したり書いたりするのが好きな人は、確実に推薦向きです。「うまいか下手か」よりも「好きか嫌いか」です。好きでありさえすれば、トレーニングで能力を伸ばすことは可能ですが、嫌いだとそもそもトレーニング自体をできないでしょうから。
 

作文や小論文などがメインの推薦試験で試行錯誤ができる子

都立高校推薦入試に受かる子の特徴は第2に、「試行錯誤ができる人」です。

性格としては「向上心があって根気のある人」です。推薦入試は一般入試の問題と違って、いわゆる「正解のない試験」です。面接の受け答え方にしても、集団討論の進め方にしても、作文・小論文の論の進め方にしても、「何が正しいかわからない」という状態からスタートします。「これがベストだ」という到達点もありません。ベターなものを模索し続けることでしか、合格の可能性を上げることができないのです。その意味で「ゴールのない世界」と表現できます。

面接も集団討論も作文・小論文も、実践し振り返って修正し、また実践、振り返り、修正、といういわゆるPDCAサイクルのくり返しでしか能力は伸ばせません。過去の受検者を思い返しても,何度もやり直しのできる人や考えるのが好きな人が受かっています。
 

推薦入試の試験問題に失敗を恐れずチャレンジできる子

都立高校推薦入試に受かる子の特徴は第3に、「失敗を恐れずにチャレンジする人」です。

性格的には「行動力がある人」ですかね。面接も集団討論も作文・小論文も、アウトプット型の試験ですから、実践しないと始まりません。マニュアルや対策本をどれだけ読み込んでも、自分で実際に話し、聴き、書かないとなかなか上達しません。当然、最初からうまくはいきません。

それでも、失敗を恐れてやらないうちは、成長の可能性はゼロです。失敗の繰り返しでしか向上はしませんから、失敗を恐れずに挑戦する人は伸びていきますし、合格しやすいタイプと言えるでしょう。

さて、いかがでしたでしょうか。推薦入試を受けると決めたら、今から本番を想定した準備をしておきましょう。

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