儀実家帰省を憂鬱にしないために……1.「理想の嫁」を目指さない
なぜ義実家への帰省が憂鬱?
<儀実家帰省を憂鬱にしないためにの目次>
義実家への帰省について考えると、暗い気持ちになってしまう人も多いかもしれませんが、心地よく数日を過ごすための5か条について考えてみましょう。
まず、なぜ義実家に行く/泊まることを億劫に感じるのでしょうか?
気を遣うから?我慢しなくてはいけないことが多いから?家にいる以上に働かない(動かないと)といけないから?
多くの人がこんな理由からだとお察しします。
さて、ではなぜ、気を遣うのでしょうか?なぜ、我慢したり、動かないといけない、と思っているのでしょうか。
それはどうやら、義両親にとって「いい嫁」「いい義理娘」でいたい、いるべきだ、との思いからだと思います。
さらに、なぜ、そのような思いがあるのでしょうか?紐解いてみると、
- 義両親の息子である夫が、幸せものであると思ってもらいたい。
- 自分は常識的で、できる女性であり、よき妻・よき母親であると思ってもらいたい。
- 義両親の信頼を得たい。
その心意気は良いと思うのですが、残念ながら日ごろやっていないことは、やろうと思っていてもなかなかできません。
核家族で暮らしていればなおさら、年配の方がどう思っているかなんてわからず、「場の空気の要請を察して動く」なども難しいのではないでしょうか。
指示待ち姿勢でいいんです!
年に何度かしか会わないなら、いつまでも新人気分でOK
(格式が高い家の方や、息子のことを偏愛している義両親には通用しないかもしれませんが……)。
義両親、とくにお義母さんには、「何か手伝うことはありますか?」と一応聞いてみましょう。するとまあ、だいたい何か簡単なことを頼まれるでしょうし、座ってていいと言われたらそれをするまで(ここで忖度すると泥沼にはまるので素直に着席)。
2.義実家は異文化。外国にホームステイに行く気持ちで
異文化コミュニケーションに来たつもりで
同じ日本人といえども、ライフスタイルは十人十色。バスタオルを毎日洗う家、洗わない家、箸置きを使う家、使わない家、お酒とご飯が別々の家、一緒の家、トイレのドアを閉める家、開けっ放しの家、歯磨き用コップが個人ごとの家、家族でひとつの家、……枚挙にいとまはありません。
ここで肝要なのは、異文化地帯に来たという認識です。そしてそこは旦那さんが育った土壌です。ふだん一緒に生活していて「?」と思った夫の生態のヒントがあるかもしれません。
外国にあそびに行ったような感覚で「へぇ~。そうなんだ~」「だから〇〇なんだ~」と受け流したり、謎解きの気分でいましょう。意外と参考になることが見つかるかもしれません。
3.一世代前の価値観は、ガラケーとスマホほど違う
アウェイ、でもそれは想定内。
私の両親は60代ですが、彼らのほとんどが「男は仕事、女は家事」という共通認識のもと、結婚生活を30年、40年、50年と続けてきました。
というわけで、いくら子育て世代の常識が「家事は男女平等」で「イクメンが常識」であろうと、彼らにとっては受け入れられない基準かもしれません。
ガラケー使用者にいくらスマホアプリの話をしてもイマイチ伝わらないように、共感を得ることは難しいと少々のあきらめを用意しましょう。
だからといって、なんでも肯定するのはストレスでしょうから、同意できないところはスルーしてもいいかもしれませんね。
4.家事に参加するなら子供と一緒に
落ち着いて家事を教えられるチャンスかも
個人的な話で恐縮ですが、私の父の実家(祖父母の家)はけっこうな田舎で、昔ながらの不文律が存在します。例えば、女性は上座に座っちゃダメとか、盆暮れ正月は、男は座ってお酒を飲んでいてもいいけど、女性は細々立ち回らなくてはいけないとか。今もSNSで炎上しそうな言動がフツーにまかり通っています。
そういう環境で私が危惧するのは、次世代がその言動をコピペするのでは?ということです現に私の弟(34)は、なんだかんだで家事は女性がやることと思っている節があり、義妹が苦悩するであろうことが心配です。
というわけで、一世代前の価値観を子供たちが当たり前だと思ってほしくないママがいたら、家事を手伝うときは子供と一緒にやる、としたらいかがでしょうか。
「ママとお祖母ちゃんだけが気ぜわしく働いている」状態から子供も一緒にやる状態へ。まあ、子供が義父と遊んでいたらそれもできませんが……続けていく価値はありそうです。
5.夫が「ゴロゴロする」のは親孝行……かもしれない
見ると、モヤモヤが増大するので、なるべく見ない
さて、問題の最後の項目です。ふだんからゴロゴロ&スマホを見てばかりの夫がいて、実家に帰ったとすると、どうなるか。書くまでもなく、その行動に拍車がかかるものでしょう。
もしかすると、義実家へ行くときの一番のモヤモヤはこの夫の言動にあるのかもしれませんね。
異文化のアウェイにいる自分と、ホームで120%くつろいでこちらを気にも留めない夫。逆の立場―妻の実家にいる夫―であれば、妻の父親や母親が夫に気を遣ってくれようものですが……。
というわけで、夫のゴロゴロは「昔のように動かない息子でいることによる親孝行」だと思ってはいかがでしょうか。「しょうがないわね」と義母/義父の世話欲・庇護欲をかきたてる、という親孝行。ママは、モヤモヤが鎮まらないかもしれませんが……。
注意すべきはこういうとき、夫は気を抜きまくっているので、義両親とコミュニケーションをとる際の窓口だと思わない方がいいことでしょう。
何か分からないこと(タオルは借りられるか、シーツはどこ?、風呂入っていいか)は、ダイレクトにお義母さんに聞き、無用なイライラを減らしてください。
義実家に持っていきたいもの
エプロンは家事の象徴
以下は私の経験から、義実家に持って行って役立ったものです。
- 箱入りの日持ちする手土産(まずはお仏壇へ供える)
- エプロン(私の実母から絶対持っていけと言われているもの。とりあえず、やる気のあることは伝わる。日本文化におけるやる気とは、実際の出来・不出来より重要視されることがある……!)
- 孫の紙製写真(スマホ画面だと小さくて見にくいため)
さて、一年間おつかれさまでした。年末年始にみなさまが気持ちよい日々を過ごせますように。そして、よいお年をお迎えください!
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