2位「1日6時間でも足りない!?睡眠負債"を完済!する決断」

睡眠負債

 

 

日々の睡眠不足が借金のように蓄積される「睡眠負債」。睡眠の研究者によって提唱されたこの言葉が、今年は話題を呼んだ。「睡眠負債」が溜まると仕事や家事の効率が落ちるだけでなく、がんや認知症といった重大な病気のリスクが高くなることも最近の研究でわかってきた。こうした知識が広まり、国民の睡眠に対する意識が高まっている。

オールアバウトが11月中旬、首都圏に住む20代から50代までの男女422人に実施したインターネットリサーチによると、1日あたりの平均睡眠時間は6時間以下の人が7割を占めた。また、自分の睡眠に問題があると感じている人は全体の6割。彼らの睡眠の悩みとしては、全体の7割が日中に眠気を感じており、眠りが浅い人も約半数いた(複数回答)。睡眠改善のために何らかの対策を行っているのは6割で、具体的には、「食事・入浴など生活習慣の見直し」、「寝具の購入」、などの回答が多かった(複数回答)。

良質な眠りに対するニーズの高まりを背景に、快眠ビジネスも好調だ。たとえば、疲労回復や安眠効果をもたらすという「リカバリーウエア」は、海外のスポーツ選手の間で人気が高まり、ここ数年で国内の知名度が上がった。繊維ベンチャーのベネクスが手掛ける製品は、繊維に練り込まれた微粒子状鉱物が発する微弱な電磁波が副交感神経を刺激する。その販売数は2012年から急増し、2015年には年間10万着を突破。2009年の発売から今年5月末までの累計では、50万着を突破しているという。

また同調査で、寝つきが悪い、眠りが浅いなど一時的な不眠の症状を改善するOTC(市販薬)睡眠改善薬の利用意向について聞いたところ、4人に1人の割合で使用経験があり、利用意向は24%もあることがわかった。



ガイドの解説コメント

 

「医師 / 働くひとの健康」ガイド 山田 洋太
2017年は、流行語大賞に『睡眠負債』がノミネートされたり、ノーベル生理学・医学賞が体内時計に関することだったりと、『睡眠』がクローズアップされた一年となりました。

一時的な睡眠不足の場合、眠気や集中力の低下など身体への影響を感じやすいですが、睡眠負債の場合は“ほんの少しの機能低下”が徐々に進行していくため、自覚しにくいのもやっかいです。

調査の結果を見ると、日本人の睡眠時間は理想よりも少ないことが伺えます。対策としては「睡眠の質の向上」を行った方が多いようですが、睡眠負債の返済は、「睡眠の量」と「睡眠の質」の掛け算が有効です。適正睡眠時間は個人差が大きいため、「何時間寝ればよい」というような画一的な指標化が難しいものですが、睡眠が足りているかを確認する目安として、「午前中に眠気を感じることがあるかどうか」を基準にするとよいでしょう。

睡眠時間が不足している方は、「ノー残業デー」を「睡眠負債解消デー」に意識的に充てたりするなど、少しでも長く平日の睡眠時間を確保できるよう生活習慣の改善を心がけてください。どうしても調整が難しい方は、「仮眠」の習慣をうまく取り入れることで、睡眠の量を改善していきましょう。昼食後、眠気が襲ってくる前に、オフィスで15~30分くらいの仮眠を戦略的に取るのが理想的です。目を閉じてじっとしているだけでも十分に効果がありますので、是非実践してみてください。



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