子供の教育/アクティブラーニング・PISA型学力

家庭で実践!子供の主体性が育つアクティブラーニング

昨今、教育現場で聞かれる「アクティブラーニング」という言葉。具体的には、どのような学習方法を指しているのでしょうか?この記事では、多くの研究が証明するアクティブラーニングの学習効果と、家庭での実践アイデアを紹介します。

長岡 真意子

執筆者:長岡 真意子

子育てガイド

アクティブラーニングとは何か?

アクティブラーニング世界中でその効果が認められている「アクティブラーニング」とはどのような学習方法なのでしょうか?
様々な研究が、伝統的な講義スタイルの授業よりも、生徒がよりよく学ぶと証明するアクティブラーニング。例えば、ワシントン大学のスコット・フリーマン教授が、これまで行われた225の研究を分析したところ、従来の授業形式よりも、アクティブラーニングの方が、生徒の落第点が減り、テストの点数や理解力なども上昇したと分かっています。(*1)

また日本でも、文部科学省が、アクティブラーニングを「主体的・対話的で深い学び」という言葉で表し、今後の学校教育における、その重要性を説いています。(*2)

では、アクティブラーニングとは、具体的にどのようなものなのでしょうか?


アクティブラーニングとは、前に立つ先生の話を聴きながら、黒板に書かれた内容をノートに書き写すといった従来の受動的な学習方法ではなく、生徒がより主体的にのぞむ学習を指しています。

例えば、体験学習、ディスカッション、グループでのプロジェクトなどを通し、生徒の内面に「なぜだろう?」「~したらどうかな?」といった疑問や好奇心が溢れ、生徒がより能動的に学ぶあり方をいいます。

確かに、じっと座って先生の話を聴き、鉛筆のみ動かすといった伝統的な学習方法よりも、五感を使って実際に体験したり、他の生徒と話し合いリサーチしたり、共に何かを作り上げるといった学習方法の方が、生徒の頭も心も活発に働き、より深く主体的に課題に取り組むことができるとは思いませんか。


アクティブラーニングは21世紀に求められる能力を育む?

先生からの一方通行の学習方法で培われるのは、主に知識を暗記する力。それに対し、アクティブラーニングで育まれるのは、自ら疑問や好奇心を持って探索し、問題点を見つけ、その問題を解決しようと模索し、答えを見出す力です。そして、そうした答えを見出す過程を、第三者にも説明でき、投げかけられる質問に受け答えできる力でもあります。

また、昨今、世界中でアクティブラーニングの大切さが声高に叫ばれるのも、こうしたアクティブラーニングによって培われる力こそ、日本の文部科学省を含む世界中の様々な機関が「21世紀に求められる力」とする、批判的・創造的に考えられる「思考力」や、他者とのコミュニケーションを土台とする「実践力」であるためともいえるでしょう。(*3)

子供たちが主体的により深く課題について取り組むことができ、21世紀に求められる力を身に着けられるアクティブラーニング。日本でも教育改革が進められる中、是非、家庭でも取り入れてみませんか?

>次のページでは、家庭でのアクティブラーニングの実践アイデアを紹介します。

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