定年間近になったらクレジットカードの老前整理を!
定年間近になると、老後に備えて生活や家計、住宅ローン、保険などの見直しを行いますが、クレジットカード(以下、クレカ)の見直しもしたいもの。と言うと、老後にクレカを持っていると使い過ぎてしまう、面倒な家計管理ができなくなる、認知症になったり死亡したりすると家族が気づいて解約してくれるまで年会費がかかり続けてしまうなどの理由で、すべてのクレカを解約してしまう人がいます。これは、ある意味、正解ではあるのですが、老後にあると助かるクレカは残しておきたいもの。定年して収入が下がると、クレカの審査が通りにくくなって持てなくなる可能性があるからです。逆に言うと、今までクレカを1枚も持っていなかった人は、定年間近がクレカを作るラストチャンスになるということです。そこで、定年間近のクレカの老前整理が大切になるのです。
持っているクレカをすべて取り出し、使用頻度が高く、年会費がかからない1~3枚を残します。クレカを持っていない人は、年会費がかからないものを1枚だけでも作っておきましょう。年会費がかからなければ、使わなくても何の支障もありませんから。
クレカのポイントや割引で老後の生活費が節約できる!
どのクレカを残すか、または作るかは、老後の生活が少しでも助かるしくみや特典があるかで選びましょう。クレカと言えば、使った金額に応じてポイントがもらえ、そのポイントを買い物に使えたり、グッズと交換できたりするのは当たり前です。ポイントが現金のように使え、たまりやすいクレカなら、ほんの少しかもしれませんが、老後の生活費の節約ができます。
ネットショッピングが多い人は、そのECサイトでのショッピングのポイント還元率が高いクレカを持つといいでしょう。例えば、楽天カードは楽天市場でのショッピングではポイントが最大3倍(1倍=100円で1ポイント)、グループサービス利用等によって最大16倍にもなります。Tカードと一体型のヤフーカードは、1枚のカードでクレカのポイントとTポイントがダブルでたまり、Yahoo!・LOHACOの利用でポイントは3倍になるほか、使える店舗や提携先も広がります。
店舗でのショッピングが多い人は、その店舗グループでの買い物で特典があるクレカを持つといいでしょう。例えば、55歳以上のシニアを対象とした「G.Gイオンカード」は、イオングループの対象店舗ではいつでもポイントが2倍になるほか、毎月、20日と30日は「お客さま感謝デー」で、毎月15日は「G.G感謝デー」で買い物代金の5%の割引があるなどの特典があります。
映画をよくみるなら映画館と提携したクレカ、海外旅行が多い人は海外旅行保険が充実しているクレカなど、趣味やライフスタイルに合うものを選ぶといいでしょう。
ただ、老後のクレカの枚数は3枚程度に抑えたいので、特典につられて残し過ぎない、作り過ぎないようにしてください。
※All About生命保険ガイド・小川千尋さんの記事を編集部が最新情報に加筆
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